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リアル・マイケルジャクソン [Vol.41]_1997年inケルン_ハイアット・リージェンシーでご対面! ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年6月13日 17時30分

ケルンのハイアット・リージェンシーでマイケルとご対面!

キールのコンサートの翌日、わたしたちは、次のコンサートの開催地である「ゲルゼンキルヘン」に移動した。

ここは、ドイツで4番目の大都市「ケルン」にほど近いため、ツアースタッフはケルンのハイアット・リージェンシーに宿泊していた。

わたしたちも遅れてホテルに到着すると、なんとマイケルが、パリに戻らずハイアットに宿泊しているではないか!

明日のコンサートが終わったら、次の開催地は3日後のイタリアだ。きっとマイケルは、会場からそのままパリに戻ってしまうだろう。いまからコンサートが始まるまでの、およそ24時間しかマイケルに会えるチャンスはない!

わたしたちは、刻々とタイムリミットが近づく中、ウェインの姿を探した。今回のために作ってきた垂れ幕と写真、それに手紙をどうしてもマイケルに渡したいっ!

そして、夜もふけたころ、ミーティングが終わったウェインにようやく会うことができた!

ハーイ!と声をかけてくれるが、一見してかなり疲れた様子だ。わたしたちは、ケルンのあと日本に戻ること、その前にマイケルに会ってプレゼントを渡したいことを伝えると、「オーケイ」「明日渡せるよ」とウェインは言い残し、関係者とともに慌ただしくエレベーターへと消えていった。

明日。明日、本当にマイケルに会えるだろうか?

落ち着かない気持ちのまま朝を迎え、わたしたちは、早朝からホテルのロビーへと向かった。ウェインを探すが、なかなかロビーに現れない。どんどん時間だけが過ぎていく。ちょうど顔見知りになったホテルマンが通りかかったため、「今日ウェインを見た?」と聞いてみると、なんと!夜中の2時に、ウェインは急きょイタリアに発ったというではないか!

ぎゃー!いままでも警備の先乗りはあったけど、まさかこのタイミングで~~(泣)

3人でガックリと肩を落とす中、わたしには一足先にタイムリミットがやってきた。仕事の都合で、この日どうしても帰国しなければならなかったのだ。垂れ幕とプレゼントを2人に託し、列車でデュッセルドルフ空港へと向かう。ああ、OLは辛いよ!この瞬間、どれほど後ろ髪を引かれたことか。

そして、残ったEちゃんYちゃんは、そのあとロビーに降りてきたヤニックに遭遇した。ウェインがいない今、セキュリティの総責任者はヤニックだ。

(せめてマイケルの元に、垂れ幕を持っていってもらおう!)

Yちゃんが、昨日のウェインとのやりとりを説明すると、意外にもヤニックは「ソーリー」と真摯な表情で謝ってくれた。そして、垂れ幕とプレゼントをヤニックに託そうとすると、「直接渡してマイケルを喜ばせてあげて」と言ってくれたのだ!

まったく予想外の展開に、2人は信じられない想いだった!「ガレージの裏に、○時に来るように」と、場所と時間まで指定してくれる。本当に、マイケルに会えるの?

夕方、指定された時間にガレージの裏手に行くと、マイケルのバンを待って、ファンが数十人待機している。真っ赤なガレージのシャッターは完全に下りていて、中の様子はわからない。すると、おもむろに横の赤い扉からヤニックが姿を現し、まっすぐ2人の元にやってくると、ガレージの中へと誘導した。(周囲が一斉にざわめいた!)

そこはむき出しの蛍光灯がついた薄暗い空間で、VIP通用口というよりは、食品や備品などの搬入に使われているようだった。シャッターの手前には、マイケルが乗るバンが止まっている。その横で待つようにと言い残し、ヤニックはマイケルを迎えるために出て行った。

ポツンと残された2人。まさかのシチュエーションに、腹筋から力が抜けそうだ。ヨーロッパでは、一方通行のアピール(?)が続いていて、こうしてご対面できるのは本当に久しぶりだ!

そして、ついに奥の扉が開き、マイケルが静かにガレージの中に入ってきた!2人の元に歩み寄り、1人ずつハグをしたあと頬にキスをしてくれる。タレ幕とプレゼントを差し出すと、マイケルは垂れ幕を眺めてから大きく頷き、「サンキュー」と受け取ってくれる。そもそも隔離された空間のため、警備も関係者も少なく、2人は落ち着いてマイケルに接することができた。1人ずつ写真を撮ったあと、ヤニックに促されてバンに乗り込もうとするマイケルに、とっさにYちゃんは問いかけた。

「マイコー、わたしたちが今まで追いかけていることについて、どう思う?」

するとマイケルは、「え?」という感じで半歩戻りかけ、

「ごめんね、いま、うまく聞き取れなかったんだ」といい、もう一度Yちゃんが繰り返すと「サンキュー」としっかりお礼を言ってバンに乗り込んだ。

ガレージの扉が開き、外からファンの歓声があがる!ゆっくりと走り出すバン。

それを追って、その場にいたファン、そしてEちゃんYちゃんが一斉に走る!アムスの再来か?と思うほど、まったく同じシチュエーションで、2人はどこまでもバンを追って走った!

最後に残ったのは、現地の女の子が一人と、やっぱりEちゃんYちゃんだった。

翌日、フランクフルトを発った2人は、ソウルを経由して日本へと帰国した。とりいそぎFAXで報告を受けていたわたしは、2人の成果を心から喜んだ!追っかけとは、完全に自己責任の世界だ。予測のつかない状況の中で、「自分はなにをどうするか」。結果を丸ごと受け止めて、次へと進むのだ!

その後もマイケルのヨーロッパツアーは着々と進行し、わたしたちは、日本での日常生活を送りながら、次の旅に向けて資金を貯めていた。毎週のように3人で集まっては、新しい垂れ幕やプレゼントもせっせと準備していた。

そんなとき、世界を揺るがす「大事件」が、マイケルが拠点とするパリで起きたのだ!

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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