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絶望を希望に変える!仮面ライダーウィザード。

インフォシーク / 2013年7月16日 17時30分

仲間であるヒロインが敵の実の娘であることを知ってしまい、驚き放心する主人公・ハルト。

人はどうしても他人と自分とを比較しながら生きている。

例えば大便が終わったあと、トイレットペーパー約30センチほどを折りたたみながら尻を拭きとるのだがはたして他人は何センチなのか?! だとか、2日に1回はエロい夢を見るのだがはたして他人は何日に1回見ているのか?! だとかいうことは、なかなか聞けないだけで、出来れば他人と比較して標準単位を知っておきたいものだ。

ここで「他人となんか比較しないぜ! いつでも自分のやり方だぜ、ベイビー!」などとロックなことを言いだして、一生アナーキーなトイレットペーパーの使い方をしたところで、誰も気づきやしない。他人と比較すべきポイントというのもあるのだ。

他人と比較しながら生きる。愚かだけれど避けられないことである。そして私たちは、避けられない他人との比較とそこから生じる不安に自覚があるから、「自分らしく」というカッコいい言葉でブレないように努めているのかもしれない。

人は「他人との比較」と「自分らしく」の間をピンポン玉のように行ったり来たりしながら生きているのである。

14日の朝に仮面ライダーウィザードを見た。第43話となるそのストーリーに重要なセリフがあった。

「自分がどうなるのか不安になったら、自分がどうなりたいか考えなさい。そうしたら明日が楽しみになる」

名言である。そもそも不安になるというのは、無意識に他人と比較しているからであってそれは避けられない。ただし、それでも負ではなく正の気持ちで明日を迎えるためのこのセリフである。ポイントは、行動にまでは言及していないことかもしれない。

「不安になったらまずは動け!」という考え方もあるだろう。それも正しいと思う。しかし行動にまで言及せずに、まずは考えるだけで不安が希望方向へ歩き始めるんじゃないの? 明るくなれるんじゃないの? というスタンスは大変に現代的だと思う。

実は仮面ライダーウィザードは、そもそものコンセプトが「絶望を希望に変える」であり、どうも意識的にだと思うが、現代的弱き人生へのメッセージが多いように思う。

14日に見た仮面ライダーウィザード第43話では、自身が人間なのか魔物なのかわからない存在であるためそのことでずっと暗く悩み続けていたヒロイン・コヨミが、このセリフを聞いて強く決心をする。

「自分が何者であろうと、一人の人間としてみんなを助けていく。 それが私がなりたい私だから」

不安は他人との比較から生まれる。それを無理やり振り払うよりも、まずは肯定して、思い描くことから始めてみる。

このセリフ、甘っちょろいという意見もあるかと思うが、悩み多き現代人にとって確かに大事なヒントが含まれているように思えた。

【バックナンバー】仮面ライダー徒然草はこちら

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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