東京人は、ドヤ顔し過ぎ。 ~1分でわかる大阪人の言い分~

インフォシーク / 2013年7月31日 17時30分

大阪・梅田

ドヤ顔。

自らの功を誇り得意顔を浮かべること。と、ある辞書では解説している。基本的にドヤ顔とは自慢が顔に出るイヤな奴。そして自慢でもなんでもない場面で見るほうが多い。

「どうだ」の大阪弁である「ドヤ」顔は、サブい、スベる、噛む、と同じく、関西で生まれ全国に広がった言葉だ。

そんな関西で生まれた言葉は扱い方次第でケンカに発展しそうで、ストレートに受け止めるとトゲを感じるものばかり。だからこそ仲の良い間柄でしか遣ってはいけないし真に受ける人に遣ってはいけない。

さらに「なんでドヤ顔やねん」と言われたら「おいしい」と捉える大阪人ではなく、東京ではデリケートに扱わないと白い眼で見られることが多い。東京人はすぐドヤ顔を出してくるクセに、物凄く繊細なのだ。

生活の拠点を東京に移しているんだから関西発祥の言葉の遣い方は慎重でいようと肝に銘じているが、そういえば「ドヤ顔」は、ほとんど東京人からしか見ない。

「ドヤ」が関西弁なのでつい大阪人に多く起こりがちな気がしていた。

だが大阪は「儲かりまっか?」「ボチボチでんな。」の国。ここまでベタな会話を聞いたことはさすがにないが、資金が潤沢にあろうが、なかろうが「いえいえ、そんな儲かってまへんで」「ギリギリですわ」と謙虚な姿勢を保っていないと足を引っ張られるのが大阪なのだ。

易々と「儲かっちゃってしょうがないんだよねぇ」と自慢気に東京人みたくすぐにドヤ顔を出すなんてことはあり得ない。自殺行為だ。

ナイーブなクセにドヤ顔をしたがる東京人。面倒くさいリアクションをしてくるクセに、ドヤ顔をされた側はデリケートに扱わなければならないという、誰の得にもならない東京のコミュニケーションは多い。

たとえば、東京人が風呂上がりみたいに火照ったドヤ顔で自慢してくる。聞けば、仕事頑張ったくらいのありがちな理由なのに偉そうだ。ごく一般の東京人は空気みたいなリアクションで受け答えをするのだろうが、私は思わず「なになに?それそんなに凄いんか?」と問う。するとドヤ顔至上主義でも貫いているのかドヤ顔を出した時点で会話が終了するものと考えていた東京人は一気に顔が冷め「私の高揚感返してよ」とでも言いたげに睨みつけてくるのだ。

はたまた、私が勤務する職場でW不倫に興じる、30代後半女と20代後半男。喫煙所、給湯室、昼食、夕食など常に一緒の二人は会議中も隣に並び小声で盛り上がっている。

まとめ役だった私は苛立ち「そこ、イチャイチャすんなや」と半ば冗談で告げると、二人して頭を垂れて笑い、すぐさま二人して正面へかっと向き直しドヤ顔を見せてきた。

「いいだろ?」という自慢と「触れてくれんな」という無言のプレッシャーが相まって二人はなぜかドヤ顔で表現、ということなのだろうか。

ドヤ顔を晒してくるクセにツッコまれたくらいですぐに怒ったり凹んだり面倒くさい態度に変わる東京人。どこが「ドヤ」に値するのか理解できないドヤ顔を見せてくる東京人バカップル。

どちらも発信側がモンスターであることに違いないが、受け手側がなにも言い返せないのはモンスターを巨大化させていく一方だ。

ドヤ顔を受ける側になったとき、大阪のように「おもろい顔してどないした?」くらいのコミュニケーションが成り立てば、かまってちゃんな東京人が減るのに。

鹿タカシ
しかたかし ライター・コピーライター・歌い手(バンド活動休止中)。大阪生まれ。大阪芸術大学にて写真を専攻した後に上京しなぜかコピーライターとなって約10年。現在は都内広告プロダクションに勤務しながら、大阪人からみた東京、また東京在住の人からみた大阪人について研究。

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