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リアル・マイケルジャクソン [Vol.48]_1997年in韓国_茂朱(ムジュ)からソウルに大移動!<ソウル編> ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年8月1日 17時30分

バンのドライバーとの写真と新羅ホテル前で撮った写真。マイケルの写真は1996年ソウル。

マイケルがエレベーターに乗るのを見送ったあと、わたしたちは、食料を買いに敷地内の小さなスーパー(おみやげ物やさん?)に向かった。このあとマイケルは、帰国の予定を一日延ばしてソウルに一泊することになり、わたしたちも3台目のバンでいっしょに移動できることになったのだ!

ウェインに「ソウルに行くことは極秘だから」と念を押され、わたしたちは大きくうなずく。片道4時間の長距離を、またタクシーで追いかけることも覚悟していたので、関係車両に乗せてもらえるのは本当にありがたかった!

荷物をまとめてチェックアウトし、ロビーで出発時間を待つ。そのとき、マイケルといっしょにバスに乗っていた韓国人の女性(コーディネーターか通訳?)が、わたしたちに笑顔で話しかけてきた。そして、マイケルのバスの中での様子を教えてくれたのだ。

「マイケルは、何度もカードを開いて楽しそうに聞いていました」「『僕は、彼女達とは世界中どこでも会えるんだよ!』と嬉しそうにあなたたちのことを話していましたよ」それを聞いて、わたしたちは声をあげて泣いてしまった。

追っかけは、楽しいけれど、簡単なことじゃない。走って走って走って、ようやく一瞬だけマイケルをつかまえる。キャンセルで会えないこともしょっちゅうだ!それでもわたしたちが、すべてを賭けて走り続けるのは、ただただマイケルの「ハート」に少しでも触れたいからだ。

これまでのワールドおっかけで実感したのは、マイケルほど「ファン」という存在を大切に想ってくれるスターは他にいないということだ!とても自然であたたかい「親愛の情」を、どんなときにも変わらず示してくれる。だからこそマイケルには、人種や国境を超え、「地球規模」で大勢の熱狂的なファンがいるのだ!

夕方になり、いよいよ出発の時間になる。ウェインやスキッパーとともにエレベーターから出てきたマイケルは、わたしたちの元にまっすぐ歩いてくると、「アルバムをありがとう」と笑顔で言いながら握手を求めてきた。そしてもう一度、「BOOKをありがとう!」とお礼を言ってくれる。さっきも十分お礼を言ってくれたのに、マイケルって本当に律儀だ!きっとこれから先、わたしたちは、「茂朱リゾート」での夢のような出来事を、何度も思い返すに違いない。

マイケルは2台目のバン、わたしたちは3台目のバンに乗り、いざソウルに出発だ!宿泊先は、前回泊まった「シェラトン」ではなく「シンラホテル」だ、と同乗の関係者が言う。バンの後ろにはゲームソフトが山ほど積んであった。

ソウルまでの道のりは渋滞していて、昨日よりも更に長く感じる。うー、さすがに寝不足で具合が悪い…(泣)途中でわたしたちのバンはマイケルのバンを追い越して、一足先に「新羅ホテル」に到着する。すでに時刻は夜の10時近くで、5時間以上に及ぶ長距離ドライブにわたしたちはヘロヘロだ!そして、「極秘」のはずなのに、なぜかロビーには大勢の報道陣が待ち構えているではないか!

「マイケルはここを通らずに、VIP専用口から入ります」と関係者がコッソリ教えてくれる。そうだよね、マイケルだって相当疲れているだろうに、わざわざマスコミの前を通りたくないよね。…と思っていたら、ホテルの正面にバンが止まり、そのままマイケルは報道陣を突破してロビーを歩いてくるではないか!ただし、帽子にマスクにサングラスという完全防備で、表情はまったくわからない。一斉に群がりマイケルを取り囲むマスコミのカメラ!マイケルはまっすぐ前を向いて、エレベーターまでの十数メートルの距離を歩く。

報道陣に混じり、後ろから「マイコー!」と声をかける。するとマイケルは、パッとこちらを振り返り、わたしたちが持つ手紙を受け取ろうと手を差し伸べる!わたしたちも手を伸ばすものの、人の壁にはばまれて届かず、マイケルは後ろ髪を引かれる様子で何度も振り返りながらエレベーターに乗っていった。(ああ、ここはソウルなんだ…)夢の世界から、急に現実に戻ってきたような気がした。マイケルを取り巻く空気がピンと張り詰めてみえる。

翌朝、昨晩のソウル到着の様子がニュースで流れると、続々と韓国のファンが新羅ホテルに集まってきた。ロビーを埋め尽くすファン、報道陣、そして大勢の警備員。ツアー中に見慣れたいつもの光景だ!

「マイケルは午後4時の飛行機で発ちます」と関係者に言われ、わたしたちはひたすらロビーでマイケルを待つ。途中、スキッパーがわたしたちの元にやってきて、「僕を呼んだ?」と言う。(もし呼んだら来てくれるのかな?と、ちょっと嬉しかった)マイケルに渡したいものがある、と言うと、「大丈夫、君達はマイケルに会えるよ!」と言ってくれる。

ところが、当時大統領選真っ只中の金大中氏との会談のため、13時過ぎにマイケルはホテルを出発。わたしたちは、ロビーでマイケルを見送ることになった。

ファンの大歓声を受けながら、あっという間にバンに乗り込むマイケル!わたしたちは急いでバンに駆け寄り、持っていた手紙とビデオテープを助手席のウェインに託す。マイケルは、開かない窓の向こうから、「手を出したい!」「握手したい!」といった風に、ずっと手をつかむような仕草を繰り返していた。

その後わたしたちは、出発したバンのあとを追って走り、昨日いっしょに撮った写真を大きく振りながらマイケルに別れを告げた!そして、ソウルにもう一泊してショッピングや焼肉を楽しんだあと、たくさんの想い出を胸に日本へと戻った。(これで、しばらくマイケルに会えなくても頑張れる…!)旅の余韻にしばし浸っていたわたしたちであるが、その3カ月後には、早くもマイケルとの再会が待っていたのだ!

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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