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リアル・マイケルジャクソン [Vol.49]_1998年in東京_新年のハプニング! ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年8月8日 17時30分

新年に支配人のYさんやウェインとキャピで記念撮影。マイケルの写真は98年7月東京にて。

1998年、新しい「追っかけの一年」がスタートした。

ワールドツアーもひと段落し、いつもなら、ここから長ーい「氷河期」が始まるところだ。(アルバムとアルバムの間の空白期間をファンはこう呼ぶ)しかし、昨年末のマイケルの動きは、わたしたちに大きな希望を与えていた。どうやら日本と韓国で、マイケルはなにかしらのビジネスを始めようとしているらしい。キャンセル覚悟でヨーロッパやアメリカに飛ぶことを考えると、アジアを舞台にマイケルが活動してくれるのは、「時間」「資金」「地の利」など、さまざまな点で嬉しいことだ!

そして、わたしたち3人は、新年早々ある計画をたてた。

といっても、それは追っかけに関することではなく、1月8日からキャピトル東急ホテルで開催される「新春いちごフェア」に行くことだった!(シェフ特製のいちごケーキが勢揃いし、当時はボリューム満点だった!)キャピは、1987年の来日以降、東京でのマイケルの「常宿」だ。昨年末からずっと(キャピでお茶がしたい!)とソワソワしており、毎年恒例のいちごフェアがはじまったら絶対に初日に行こうと決めていたのだ。

あいにくその日は雪が降っていた。時間とともに、どんどん雪の勢いは増してくる。しかしわたしたちは、なぜか誰も「キャンセルしよう」とは言いださず、予定通り会社帰りにキャピのロビーで集合した。

「雪の中、大変だったでしょう!」と支配人のYさんが声をかけてくれる。92年から交流のある宴会場担当のFさんも、「もし雪で帰れなくなったら使いなさい」と、宿泊の半額チケットをくれる。ロビーのラウンジに行くと、顔染みのスタッフSさんが全種類のケーキをトレイに乗せてじっくりと見せてくれる。ああ、キャピってやっぱりホッとするなあ~。みんなが温かく迎えてくれる。これぞホームグラウンドだ!

ラウンジから見える中庭に、シンシンと雪が降り積もる。さすがにこの天候では、ロビーに人影はほとんどない。随所に施された新年の華やかな装飾を眺めつつ、わたしたちはマイケルに思いを馳せた。

初めてキャピトル東急ホテルに足を運んだのは、1988年の「BADツアー」のときだ。当時はマイケルを一目見ることすらできず、泣きながら深夜バスで田舎に帰ったのを思い出す。あのときは、10年後にこんな心境でお茶しているだなんて、思いもしなかったなあ…。

「エレベーターから、いまにもマイケルが出てきそうだね!」

3人で、ロビーの横に並んだエレベーターを見つめる。HISTORYツアー中は、このエレベーターから降りて、毎日のようにマイケルはロビーを歩いてくれたのだ!ちょうどエレベーターのランプが、マイケルが宿泊した10Fに表示され、真っ直ぐ下におりてくる。なんとなくそのまま見ていると、ランプの表示がロビーで止まる。到着音とともに扉が開き、中から出てきたのは・・・

「ウェイン!」わたしたちは思わず立ち上がった!やや薄暗いロビーの照明でも、あの長身と颯爽とした身のこなしは間違えようがない!!

「ハーイ!」ウェインはわたしたちに気づいて軽く手をあげると、真っ直ぐこちらに歩いてくる!ぎゃー!やっぱり本物だ!(泣)一気に心臓がバクバクする。まさか、去年に続いてマイケルが「極秘来日」しているの??

「どうしてここに居るんだ?」と言いながら、ウェインはわたしたちのテーブルに来て一緒に座る。手には部屋の鍵をもっていて、誰かと待ち合わせしているようだ。関係者に聞いたのかと質問され、たまたま「いちごフェア」でケーキを食べにきた!とウェインに話す。そして、おそるおそるマイケルは一緒にいるのか聞くと、「マイケルはネバーランドにいるよ」という。は~、マイケルはいないのかあ~…。さっきまでの緊張が一気に緩む。それでもわたしたちにとって、新年早々ウェインに会えたことは、あまりにもラッキーだった!当時のマイケルとウェインには、スターとセキュリティ(兼マネージャー)を超えた、長年にわたる信頼関係があった。その結びつきは強固で、ファンはもちろん世界中のビジネス関係者が競ってコンタクトを取りたがるほど、ウェインには影響力があったのだ。

しばしの間、わたしたちはウェインと話をした。「仕事は何をしているのか」「どこに住んでいるのか」「年はいくつなのか」など、普段のわたしたちの生活について、さまざまな質問をされる。「マイケルを護る」という使命がないせいか、ウェインはいまだかつてなくリラックスしている様子だ!

数日は日本に滞在すると言われ、わたしたちは、3日後にウェインがソウルへ発つまで連日キャピに通った!ラウンジでは、ウェインと日本側・韓国側の関係者数人が毎日長いミーティングを行い、わたしたちはすぐそばのテーブルでお茶を飲んだ。

そのときは、単純にウェインに会えたことや、マイケルへのメッセージを託せることで喜んでいたわたしたちであるが、実はこのときのミーティングメンバーは、この先のビジネスで非常に重要なポジションにつく「キーマン」だった。そして、彼らは思いのほかこちらに関心をもってくれた。ウェインのわたしたちへの対応をみて、一目置いてくれたのだ!

その流れの中で、2月に韓国で行われる「金大中大統領就任式」にマイケルが出席するという情報を教えてもらう。(※一般のニュースでも報じられた)昨年のムジュから3カ月、早くもマイケルに再会できるチャンスだ!しかも、いままで知り合った日韓の関係者が一堂に会するのは間違いない。そこから更なる交流が連鎖的に広がる予感がした。そして2月下旬、ソウルへと飛んだわたしたちは、マイケルとの再会、そして次につながるいくつかの出会いを体験するのだ。

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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