自分の時間を大切にしたいとか言っちゃう東京人 ~1分でわかる大阪人の言い分~
インフォシーク / 2013年8月28日 16時30分
盆が明け「やっぱり地元なんも無かったわあ」とか「職場復帰できないわあ」などと言いながら東京へ戻ってきた地方出身者たちは休みを満喫したせいか、いつにも増してこんな主張をしてくる。
「自分の時間を大切にしたいんだよね」
「会社や学校以外の時間を有意義に過ごしたい」と願望をわざわざ口に出す東京人は多く、アフター5の有効活用に必死だ。フットサルやホットヨガが生きがいと言っていた東京人が最近では「ボランティアが私の人生」「デモに参加しない人はおかしい」とすぐ心変わりするのも珍しくない。
最近では、とある川の近くが地元の後輩は遠くの川でラフティング(川下り)しているらしい。料理を一切しなかった女性は高価な調理器具を買わされた明くる日からクッキングスクールのパン作りに目覚めていた。ある男はかわいい彼女ができた日から朝から一人前4ケタもするパンケーキ屋に2時間並ぶ時間が楽しいそうだ。
それぞれの“自分の時間”に矛盾を感じるが楽しいのならそれでいいと思う。
時代に振り回されながらモチーフをあれこれ変えていく東京人は、なにかの特集記事に載っているコピペの匂いがするし、おまえの思想はどこに向かっているんやと疑問もあるがそれはそれでかわいい。
「仕事しているときの私は私じゃない、トレンドに敏感なのが私だ」とサングラスをかけた一面を大衆に見せたがり、できるだけ多くの「いいね!」を稼ぐことに必死になって知り合いと張り合っていたいのだろう。探求心に満ちた生活は刺激に満ちてとてもいいことだ。
だが、自分の人生を主張する東京人に限って、我が子のおむつを替える時間や家に帰って激安の焼酎で一杯やる時間、サイゼリヤで『真イカのパプリカソース』180円に舌鼓を打つ時間は“自分の時間”に入れない傾向があり、なんだただの見栄っ張りだったのかと呆れる。
誰かの目を意識した時間こそ“自分の時間”と思っちゃっている東京人。自慢大会だと割り切って行動する東京人がまず居ないことから、きっと色々な物事から諦めた人なのでは?と思っている。
それは、大いなる夢やロマンを持って東京にやって来たものの、仕事がつまらなかったりうまくいかなかったり、見積もり過ぎた才能の無さに落ち込んだり、あっさり結婚したり友達がどんどん結婚していったりと、憧れていた東京像とかけ離れた生活をこなす毎日で人生終わりたくないと考える。
そのために、東京で楽しく過ごしていると主張できるよう、パンツに空いた穴を隠しながら誰もが羨むと踏んだトレンド感あるレジャーを必死に追う。
そして仕事にオシャレに忙しい自分を演じ、夢を失っても、かなり暇でも、自分は無味だと気付いても、アジア系のゆったりした格好しか着こなせなくなっても、『谷根千カメラ散歩』みたいなブログを立ち上げちゃっても、韓流・猫・生命保険の独身三種の神器に手を染めちゃっても、「他人から腐った人間だと思われたくない」が「自分の時間を大切にしたいんだよね」に変換されているのだと推測する。
大阪ではどうか。
私の知る限り「自分の時間を大切にしたいねん」など言う人を見たことがない。
地元の友人達は各々、好きな趣味を自分なりのやり方とスピードで嗜んでいる。阪神タイガース、競馬、コーヒー、アジアの音楽、ハードコアバンド、落語、AMラジオ等々、時代の波に乗ることも、誰かにドヤ顔をするためでも、プロパガンダでもない趣味。久しぶりに会っても、見た目も趣味も変わらず、ブレていない。それどころが趣味が高じて仕事になった友人もいる。
ある大阪人に「“自分の時間を大切にしたい”とか言う東京人どう思う?」と聞いた。すると「なんでアピ(ール)らなあかんねんやろ。ええ格好したいんちゃう?」と返ってきた。
好きなことや生き方が変わらない人のほうが良い味を持っている。逆は信用ならない。さらに能力を活かし仕事ができる人のほうが遊び方が面白く、逆はシャレの一つも通じないものだ。
そもそも、自分以外の時間ってなんやねん。
しかたかし ライター・コピーライター・歌い手(バンド活動休止中)。大阪生まれ。大阪芸術大学にて写真を専攻した後に上京しなぜかコピーライターとなって約10年。現在は都内広告プロダクションに勤務しながら、大阪人からみた東京、また東京在住の人からみた大阪人について研究。
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