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男らしい男は、主役なのか脇役なのか!

インフォシーク / 2013年9月3日 17時30分

人類の希望を背負い、変身する2号ライダーの仁藤攻介。

男らしいとは、なんなのか! それは「松田優作」なのである!

185センチの身長にしなやかな筋肉。バーボンを飲みながら低い声で映画を語り、我慢ならぬときは拳で語り、懐にはスミスアンドウエッソンM29-44マグナム、殺人成功率は100%で、パーマをかけてベスパを乗り回し、ハリウッドではマイケルダグラスの目の前でアンディガルシアを抹殺する。

松田優作。1973年のデビュー以降、日本では彼が男らしさの基準となっているのだ。間違いない。(クレームは受け付けません!)

よもや女性から男らしさについて、

「運転中の方向感覚が優れていること」

だとか、

「建物に入るとき、ドアを開けて先に入れてくれること」

だとか、

「腕の血管が浮き出ていること」

だとか言われている場合じゃないのだ! マグナム一発ぶっ放して、バーボンをあおればそれでいいのである。

しかし実際は、草食男子だの仙人男子だのと言われる時代。男らしさはやっぱり変わっていくものなのか。このあたりは男らしくない私でさえ、男としてずっと気になるテーマであったのだが、まだまだ男は大丈夫だ! と感じるドラマがあった。

9月1日放映の仮面ライダーウィザード第49話である。これが、男らしいドラマであったのだ。

ちなみに男らしかったのは主役のウィザードではなくて、2号ライダーの仮面ライダービーストである。

第49話において主役の仮面ライダーウィザードは何をしていたのかというと、敵との戦闘に負けて捕獲され、悪党が行う悪の儀式の人柱の1本になっていた。

い、いいのか、主役! そんなんで!

儀式が始まり、東京中に悪い魔力が地割れとなって走る。ウィザードからの救いも無く、追いつめられていく人間たち。

もはや人類の命運を握るヒーローは、主役ではなく、敵の眼中にも入っていなかった2号ライダーだけであった!

ひとり立ち向かう2号ライダー。ボコボコにやられ、体から何度も何度も火花を放出し、膝から崩れ落ち、意識が遠のき、それでもまだ諦めず、最後の最後に命を賭けて自分の変身ベルトを壊して、内に眠るパワーを外部に放出! とうとう儀式を止めたのだった。

主役でもないのに人類を救い、人間の姿に戻って力尽きる2号ライダー。儀式を壊されて怒り狂い、襲ってくる敵に彼は笑いながら言うのだ、

「絶望なんてしねぇよ…!」

…男らしい! 男らしいのである!

調べたところ、このカッコよさはツイッターでも大騒ぎであった。

仮面ライダーは子供向け番組である。未来を背負う子供が見る番組において、このような男らしさがしっかりと表現されるなんて、そして現代の若者がツイッターで大騒ぎするなんて、まだまだ世の中の「男らしさ」は捨てたものじゃないのである。

そもそもよく考えれば、仮面ライダーとは単身で多勢の悪党に立ち向かうドラマであるからして、成り立ちそのものが男らしいのかもしれない。

9月末で最終回を迎える仮面ライダーウィザード。次回は、ようやく主役が人柱の1本から逃れ、悪党のボスと対戦する。少し展開が気になる人は、最終回前に一度くらい見てみてはいかがだろうか?

【バックナンバー】仮面ライダー徒然草はこちら

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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