1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. その他

リアル・マイケルジャクソン [Vol.54]_1998年 in 東京_ホテルの10階で記念撮影。 ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年9月19日 17時30分

キャピの10階で記念撮影&MJジャパンの関係者用パス。

中華料理店の前を離れたわたしたちは、そのままマイケルが宿泊する10階へと向かった。マイケルの滞在中は、基本的にフロアー自体が「立ち入り禁止」となる。しかし今回のわたしたちは、関係者公認のもと、10階の宿泊客だ!エレベーターを降りるとホールには誰も人がおらず、わたしたちは、傍らの椅子に座ってマイケルが戻ってくるのを静かに待った。

しばらくすると、エレベーターの表示ランプが地下から徐々に上がってくる。きっと、乗っているのはマイケルだ!ドキドキしながら到着を待っていると、はたして開いた扉からは、ホテルの警備員を先頭にマイケル一行が降りてきた!

「ファンは下に降りて!」わたしたちを見て、荒々しく声をあげる警備員!すると、彼に向かってウェインが一言、「彼女たちは10階に泊まっているよ」

…は?と思わず固まる警備員。続いて他のエレベーターでマイケルを追ってファンが数人上がってくる。すかさず警備員はそちらに向かい、うやむやに放置されたわたしたちは、ウェインの手招きでマイケルに歩み寄った。

「写真を撮りたいか?」とウェイン。どうやら下で、マイケルはファンに囲まれて写真やサインに応えてきたらしい。わたしたちが「イエス」と答えると、マイケルが「じゃあ、向こうに行こう!」と、スイートのある棟にわたしたちを誘導してくれる。

長時間のフライトと、空港からの移動と、さらにミーティングに食事会…長い、長い一日を過ごしたであろうマイケル。落ち着いて近くで見ると、目元のメイクがコンサートのあとのように落ちかけている。(ああ、疲れてるよね…)マイケルは、壁のライトの真下に歩いていき、立ち止ってわたしたちが隣に立つのを迎えてくれる。やや薄暗いホテルの照明の中で、ピンポイントでその場所を選ぶのは、「撮影」というものを知りつくしたマイケルならではだ。

写真を撮ったあと、わたしたちは、いろんな想いをぐっとこらえて、「おやすみさいマイコー」「また明日」と言って早々にその場を離れた。マイケルは、どんなに疲れていても、自分から話を切り上げることをなかなかしない。ここは自分たちで引き下がるべきだ。マイケルも、「オーケー、おやすみ~」と返してくれる。日本滞在はまだ始まったばかりだ。きっと、落ち着いて話せる機会があるだろう。

マイケルと別れてエレベーターホールに戻ると、さっきの警備員がいる。そのまま自分たちの部屋に向かおうとするわたしたちに、「一度下に降りてください!」とキツイ調子で言う。彼にも立場があるのだ・・・と思い、その言葉に従ってわたしたちはエレベーターでロビーへと降りた。そして、ほとぼりが冷めたころ、もう一度エレベーターに乗って10階の自分たちの部屋に戻った。(その日以降、警備員の彼は、人が変わったように気さくに話しかけてくれるようになった)

部屋の窓から外をみると、マイケルのスイートに灯る明かりがすぐそばに見える。宿泊棟は3つのウイングに別れており、わたしたちの棟からは、ちょうどマイケルの部屋がよく見えるのだ。(同じ目線だと、こんなに近いんだなあ…)なかなか消えない明かりの下、マイケルは何をしているんだろう?わたしたちは、同じ空間にマイケルがいる幸せを噛み締めながら、いつまでもスイートの窓を眺めていた。

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください