青春の溜まり場から見た、 仮面ライダー鎧武/ガイム!
インフォシーク / 2013年11月26日 17時30分
私は今、この原稿をサイゼリアで書いているのだ。
注文したのは生チョコレートケーキで、セットドリンクバーも付けた。生チョコレートケーキケーキが299円、セットドリンクバーが180円、しめて479円となる。
安い…!
私が学生の頃など、ファミレスなんて金額が高くて行けない場所であったが、店によるものの最近はお手軽だ。実際、今、私の隣の席には中学生3名が座っている。中学生にしてはちょっと贅沢だぞ…と思うが、500円以下でずっとダベッていられるのだから、溜まり場になるのもわかる気がする。
高校生の頃の私たちの溜まり場は、もっぱらミスタードーナツであった。コーヒーがおかわり自由だったからだ。美人の店員もいて、男子高だった私たちはその店員を勝手にルミコと名付け、「今日もルミコに会いにいこうぜ!」とみんなでワサワサ通っていたのである。8名で押しかけてみんなで小銭を出しあい、コーヒー2杯だけ頼んでおかわりし続け、数時間…なんてことも何度かやらかしてしまった。このあたりは決して真似してほしくない。最後はルミコに「アンタら、いい加減にしろ!」と怒られ、ミスタードーナツ通いは淡い恋と共に終わったのだった。今思い出しても、本当に申し訳ないことをしたと思う。
大学生の頃は、カラオケ屋の2階の喫茶店にときどき溜まっていた。おふくろカレーという、ゴテゴテして本当に田舎の母親が作ったようなカレーライスが、500円でおかわりし放題だったのだ。私たちはそこでお腹いっぱい食べて、タバコをプカプカ吸って、数時間も過ごしていた。悪くない思い出だ。
結局のところ、青春の溜まり場というのは、お金がかからず、いつまでもい続けられることが条件なのである。
ところが! 11月24日(日)に放映された、仮面ライダー鎧武第7話を見てビックリした!このドラマにも若者の溜まり場となる店が出てくるのだが、なんと…コーヒーが一杯500円するのである!
ドラマの中で価格が表示されたわけではないのだが、支払いのシーンでお札を1枚出し、500円玉のお釣りを受け取っていたから、ほぼ間違いないだろう!
青春の溜まり場としては、絶対に高すぎる! なんて贅沢な若者たちなのだ!
これも時代なのだろうか…?! そもそも主人公は、現在、仕事をしていない。それなのにコーヒー一杯500円の店で、しょっちゅうデカいフルーツパフェを食べている! 贅沢すぎる!
第7話には、そんな今どきの若者に対する、ある種の表現も描かれていた。
第6~7話においてドラマを動かしている登場人物は、厳しい修行の末に地位と名誉を掴み取った有名パティシエである。彼はお遊びのように楽しそうに生きている若者や、ネットに動画を投稿すれば誰だってアーティストになれる風潮が許せず、そのような若者を次々と倒していく。確かに、やられてしかるべき、という若者も中にはいるのだが、中には「楽しいと思った気持ちをそのままみんなに伝えるのが、どうしてダメなんですか?!」と彼らなりの正論を唱える者もいる。
この対峙は興味深いところだ。アナログ世代の善し悪しを表現しているとも言えるし、ネット世代に対する応援ともアンチテーゼともとれる!
この問題に対して仮面ライダー鎧武が、ストーリー上でどのような結論を用意しているのか。とても楽しみである。
他にも気になる登場人物がいる。実家が金持ちで、現在、企業の重要人物とやらでやけに偉ぶっている若者だ。体中からエゴが発せられていて、イケメンでなんだかいつも睨み付けており、器が小さく、情報統制にこだわり、自分の意見と違う行動をする者を怒り、予定外のことが起きると焦って自分のことを棚に上げて部下のミスを責めたてる! …イマドキの社会によくいる悪しきタイプと言えるのではないか。
彼がこれから主人公たちとどう絡んでいくのか、そして何より、彼よりも頭が良くて愛を携えている弟との関係はどうなっていくのか!このあたりも見どころのポイントである。
仮面ライダー鎧武! 戦闘シーンが生々しくなくてまるでゲームのようであったり、戦闘している仮面ライダーの姿が街中にネット配信されていたり、細やかにイマドキだ。フルーツをモチーフにしていて、第7話ではスイカで変身! 次回の第8話ではマンゴーで変身(予定)! …なんてところも、いまだに斬新さが継続できている!
私のような、アナログ人間で、お金のかからないところが青春の溜まり場であった者には、目を見張る場面が多い。イマドキがよくわからない人は、これを見ると少しわかるのかもしれない。
![](http://image.infoseek.rakuten.co.jp/content/news/inpb/writer/gakkenta.gif)
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。MC。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作、映画の宣伝などをしている。
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