自民党が16年参院選公認候補を公募。最終結果はネットの投票で決定
インフォシーク / 2015年11月2日 14時0分
自民党が16年夏の参院選候補者を公募する「『オープンエントリー』プロジェクト2016」の候補者エントリーが11月1日より開始する。
「『オープンエントリー』プロジェクト2016」は、参院選の公認候補者を応募者から最終的にネットで投票を行い、最多得票者を公認するというもの。
公募は2015年11月1日8時からスタートし、締め切りは2016年1月31日まで。応募資格は「2016年参院選において被選挙権(30歳以上)があり、自由民主党の基本理念に賛同する人」であれば誰でも応募可能となっている。
応募者は「日本の将来と私」もしくは「自分のまわりの1億総活躍社会」をテーマに400文字以内の論文を執筆し、特設ページもしくは郵送での応募となる。自民党による書類審査と面接を経て、16年3月までに最大10人に絞り込む。「ファイナリスト」の10人は4月にネット上で投票を実施し、最も得票者の多かった人を比例代表候補予定者として公認する予定だ。投票結果が僅差だったりした場合に例外的に複数人選ぶ場合もあるが、基本的には選抜されるのは一人とのこと。
ネット投票は自民党員に加え、事前登録で認められた一般の人も参加できる方法となる予定だ。
30日に自民党公式のネット番組「カフェスタ」に茂木敏充選挙対策委員長、平井卓也選挙対策副委員長、吉川有美参院議員が出演し「『オープンエントリー』プロジェクト2016」を告知。番組終了後には平井副委員長が会見を開いた。
同番組及び会見で3人は選考過程は出来るだけオープンにするとし透明性をアピール。また書類選考の選考基準として「選挙に勝てる可能性の高い人」を挙げた。日本におけるソーシャルネットの普及の高さを考慮し、「ネットで影響力のある人物を選ぶ可能性もある」と語った。来夏の参院選から選挙権が18歳以上に引き上げられるのを踏まえ、ネット世代への影響と関心を引くことが目的のひとつではあるだろう。また、候補者はある程度個人情報が明らかにされるため「覚悟を持って応募して欲しい」と語った。
これまでも政党の公認候補を一般公募すること自体はあったが、こういったネットを巻き込んだ形での実施は初めてのことだ。平井氏も途中選考の具体的な方法を含めて「まだ検討中の部分が多い」とし、自民党も手探りの試みのようだ。
選挙権が18歳に引き下げられたが、若者世代の政治・選挙への関心は年々下がっていく一方の中で、「自民党が提示する新しいデジタル民主主義」がどういった結果を出すことになるだろうか。
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