企業の「粉飾決算」に見る、ビジネスや経営の真の目的へのストレッチ

INLIFE~あなたと保険を繋げるメディア~ / 2015年10月20日 9時0分

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企業の「粉飾決算」に見る、ビジネスや経営の真の目的へのストレッチ

こんにちは。
毎度、経済何でも伝道師、ピタゴラです。

今回は、企業の「粉飾決算」にフォーカスを当ててみます。

少しディープな表題かもしれませんが、大いに学ぶ価値があります。
資本主義社会、経済社会を生きる私たちにとっては、かなりクリティカルな着眼点です。

まずは、「粉飾決算」の定義を知る。
そして、過去を振り返る。
そして、なぜ起こったのかの背景を探る。

この流れで進めていければと思います。

では、参りましょう!!

「粉飾決算」とは何かを知る


最初に、「粉飾決算」の定義についてです。

粉飾決算とは、
【会社が不正な会計処理をもとに、虚偽の内容の財務諸表で行う決算報告のこと】
です。

もっと噛み砕くと、「赤字なのに、儲かっているフリをすること」となります。
また、「黒字であっても、より儲かっている様に見せること」も同義です。


「粉飾決算」の事例から、その歴史を知る


では、実際にあった有名事例をいくつか見てみましょう。

日本の企業経営は至って堅実で真っ白だ!というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、過去を振り返ってみると、優勢な共通認識が揺さぶられることもあります。

山一證券


発覚時期:1997年
金額:約1,600億円


こちらは粉飾決算に関するお話の中でも、メディアで取り上げられることが多い代表的な事例です。

山一證券は、当時日本国内の4大証券(野村、大和、日興、山一)の1社に数えられていて、「東京のピラミッド」を想起させる社屋「茅場町タワー」が世間でもかなり有名な大企業でしたが、本体の損失補填を子会社に計上し続け、本社はその赤字を簿外債務(貸借対照表上に記載されていない債務のこと)扱いにして隠蔽し続けていました。

それが発覚し、その年の決算には1,600億円以上を当期損失として計上したことで、廃業してしまったのです。

カネボウ


発覚時期:2005年
金額:約2,150億円


当然ですが、大きな粉飾決算はその企業の存続を非常に厳しいものにしてしまいます。

こちらのカネボウのケースでは、最終的に2005年に上場廃止となり、投資ファンドに買収された後、「クラシエ」というブランド名に切り替わりました。
つまりは、カネボウという屋号が消滅したことになります。
120年も続いた老舗企業であっても、事実上、その姿を消してしまった。
そんな事例です。

ちなみに、現在のカネボウ化粧品株式会社は、当時のカネボウの化粧品部門のみを切り離したものです。

ライブドア


発覚時期:2006年
金額:53億円


こちらはかなり有名な事例で、当時の株式市場をかなり賑わせました。
この事件で「粉飾決算」という言葉を初めて聞いた方も多いのではないかというほど、日本市場に与えたインパクトは大きいものでした。

金額としてはそこまで大きくないですが、当時ライブドアが日本の政治経済全体を牛耳ろうとするきらいがあると、政府が注意深くなり、ターゲットとしていたのでは?という話もあるくらいです。

オリンパス


発覚時期:2011年
金額:1,178億円


こちらは比較的最近の事例です。

発覚の経緯としては、当時のイギリス人社長の不自然な早期退職と、それに伴う粉飾決算に関するリークだとされていますが、実は根が深く、事の発端はバブル崩壊時(1990年前後)まで遡ります。
その当時すでに、オリンパスは巨額の損失を出していたようで、その後何代もの社長に橋渡ししながら、粉飾期間を長引かせていくことになります。

そして、その後2008年に、2,000億円以上もかけてイギリスの医療機器メーカーであるジャイラスグループを買収したのですが、そのジャイラスグループに対するアナリストの評価や企業実態は、巨額買収には決して似つかわしくなかったので、世間は首をかしげました。


種明かしをすると、この一連の買収劇は、オリンパス自身が「M&Aの失敗」という名目で特別損失を計上することを狙ったもので、過去の損失分を吸収してしまおうという、言わば自作自演だったということです。


証券会社の社員や外部関係者に工作手数料まで支払い、10年以上の歳月をかけて粉飾していたようです。
一時は上場廃止の瀬戸際まで追い込まれましたが、結果的には、関係者7名が逮捕されることで収拾しました。

ビジネスや経営の真の目的って何だろう


ビジネスや経営の真の目的って何だろう
ということで、粉飾決算の事例をいくつか見てきましたが、いずれの事件も、経営者が半ば意図的に働きかけて、企業全体(あるいは上層部のみ)で隠すように動いているケースが大半だということは分かります。

ではなぜ、このような事件が後を絶たないのでしょう。
なぜ、わざわざリスクを冒してまで粉飾決算に手を染めるのでしょう。

挙げた4つの事例でも、それぞれで多種多様な個別原因があって、いろんな条件が絡み合っているので一概には言えませんが、粉飾決算が起こる事由を括り出すことは可能です。


企業の好調な業績というのは、ステークホルダーにとって最もウェルカムなものです。
経営者や従業員は、より多くの報酬を得られますし、株主、クライアント、ひいては経済全体が潤う方に向かいます。
また、そういう好調な企業には、金融機関がこぞって融資を持ちかけますし、報道メディア関係者や市場関係者(証券アナリスト等)からも注目されて、経営がますます波に乗っていきます。
あらゆる好循環が生まれます。

その状態に持っていきたいから、粉飾する、誤魔化す…ということは容易に想像し得ます。

ですが当然、企業の社会的ステータスやそれに基づく社員の報酬、消費者からの信頼といったものは、一朝一夕で手にできるものではありませんよね。
あくまでも、a little bit count(日々の積み重ね)であり、全プレーヤーの継続的な前進によって成熟に拍車がかかるもののはずです。

粉飾決算というのは、そこの大切なフローを無視してショートカットしていることだというのは確実に言える訳ですね。


そして、ここでもう一歩踏み込んで改めて考えなければならないのは、企業が存在する目的は何なのか?という部分だと思います。

よく、企業は利益をあげなければ意味がないと言われますが、本当にそうなのでしょうか?
本来の目的は、世の中が求めるモノを作り続けることであって、そのためにこそ経営が大事なのであって、利益をあげることが主目的ではないはずです。
つまり、好調な業績、巧い経営というのは、手段であって、目的ではないはずです。

利益が必要だから、世の中が求めるモノを作り続けるのではなく、世の中が求めるモノを作り続けるために、利益が必要になってくる。
そう考えるべきなのではないでしょうか。



ということで、今回はこの辺で。


以上、ピタゴラでした!

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