神奈川の名瀑「夕日の滝」での滝行は、なんかスゴくて煩悩滅却どころじゃない

INLIFE~あなたと保険を繋げるメディア~ / 2017年10月30日 9時0分

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神奈川の名瀑「夕日の滝」での滝行は、なんかスゴくて煩悩滅却どころじゃない

神奈川の奥地:ほぼ箱根:滝行



人には108つの煩悩があると言われている。

金が欲しい、イケてる服を着たい、旨いメシを食いたい、良い暮らしがしたい、綺麗な男の子や女の子とキャッキャウフフなことをしたい、などなど。

これらは人生のモチベーションになり得るものだが、囚われすぎると極めて生き辛くなってしまうことがある。
一方で、理不尽で訳の分からない人間社会を生きる中で少しぐらい強欲になってしまうのは、ある意味当然のことだ。
むしろ、欲で動くからこそ人間らしいとも言える。
だが、理性が機能しないほどの強欲を持っていると、やがて身を滅ぼすことになるだろう。
出る杭はそれだけ打たれやすい。
いや、鼻につく杭は打たれやすい、の方が正確か。


ほら、出すぎた杭は打たれないっていうのを聞いたことあるけど、だから結局のところは人に拠るってことだよね!!
ただしイケメンに限る、みたいなことが世の中ゴマンとあるということだよね!!
あ~やってらんねえ!!
見てらんねえ!!

というわけで今一度、生まれたての頃のような純真無垢な存在となり、自身とこの世界を見つめ直す機会が必要だ!!!



というような経緯かどうかは不明だが、このところ若者の間でも滝行がやんわり流行っているという。
念のため説明すると、滝行とは、もともとは修験道や神道の修行のひとつで、滝に打たれることで精神統一や自然との一体化を図るもの。

まあ、響きもストイックで男前だし、せっかくなので、これまで滝は見る専門だったが、いっちょここいらで俗念を捨て去ってみましょう、という心積もり。


すると幸いにも、神奈川県は南足柄市にある「夕日の滝」で滝行体験ができるらしく、早速現地へと向かう。
地理的には、西に御殿場、東に小田原、南に箱根と、結構なトライアングルに囲まれた観光地感のスゴいところにある。

なお、滝行するにあたり、男が滝に打たれる姿は絵的に小ダサいだけで面白くも何ともないので、無限に湧き出る煩悩に苦しむ女、自称クイーン・オブ・ボンノウことM子を同行させた。


Hiho Hiho to ユウヒノタキ



夕日の滝へは、新宿から高速道路を使って1時間30分程度。

まずは初台南料金所から首都高速中央環状線に入り、大橋JCTを東名・都心環状方面に進む。
東名の標識に従って首都高速3号渋谷線に乗り換え、そのまま東名高速へ。

50kmほど車を走らせたら、大井松田ICから県道78号線方面に降り、南足柄を目指す。
県道78号線をしばらく進み、竜福寺交差点を右折して足柄街道に入ったら、あとはひたすら道なり。




やがて、夕日の滝の案内板が見えてくるので、右折して目的地まで進もう。
道中に特筆すべきことはないが、夕日の滝に近づくにつれ細々としたカーブが続くので、スピードの出し過ぎには注意。
風景としては、普通の日本の田舎風。
遠くの山を見つめながら、のんびりとドライブを楽しむといい。



そして、夕日の滝には“ezBBQ COUNTRY”というキャンプ場があるので、そこの駐車場を利用しよう。


ezBBQ COUNTRY


ちなみに、滝行体験をするには、事前に「足柄修験の会」のホームページから予約をする必要がある。
予約当日は、現地に直接向かうか、新松田駅まで行けば無料で夕日の滝まで送迎してくれるので、車を運転できない人でも安心だ。
集合時間は時期や集合方法によって変わるので、あらかじめ確認を。





さあ、いよいよ滝行へ。


まずは、足柄修験の会のスタッフに声を掛け、初参加の場合は9,000円、2回目以降の場合は6,000円を支払い、受付を済ませる。

参加者全員が集まると、最初に滝行の流れを簡単に説明してくれる。
その後、渡された胴着に着替え、夕日の滝へと向かう。
なお、入水用の衣装は持ち込み可能。



この日のために身体を割と絞ってきたというM子も胴着に着替え、気合い十分。


夕日の滝へ


滝へは徒歩で5分程度。
途中途中で指導員から夕日の滝についての豆知識や、滝行の心得などについての解説がある。


以前は、山北町にある「洒水の滝」でも滝行が行われていたそうだが、台風による崖崩れで、現在は立ち入り禁止になってしまったとのこと。
また、夕日の滝でも、台風や雨の後は水量が増えたり流木が落ちてきたりと危険らしく、その場合は中止になることもあるようだが、この日は天気が穏やかで水量も少なく絶好の滝行日和とのことらしい。




そんなこんなで、夕日の滝に到着。


夕日の滝に到着


まずは、安全祈願と開運のために、滝行場に祀られた不動明王にお祈りをし、線香を焚く。


次に、滝に挨拶をし、身体に酒や塩を塗って清めて、指導員と一緒に舟を漕ぐ仕草をして意識を高める。


最後に、人差し指と中指を立て、各方角に九字を切って印を結んだら、ようやく滝行開始。


滝行開始



参加者は我々を含め3組で、まずは1組ずつ滝行をし、最後に全員でもう一度入水する流れになった。


ちなみに、M子は水に対して若干の恐怖心があるということもあり、先行したカップルがキャンキャン滝へと入っていくのを見て、この表情。



M子


まるで、見たことのないゲテモノを前にしたような面構えである。

それでも彼女は、少しでも新たな自分に出会いてえ!と勇気を振り絞り、参加を決意したのだから素晴らしい。





そして、順番が回ってきて、M子が滝行にチャレンジ。

目的はよく分からないが、滝に向かって、私は美人だ~!と叫びながら進んでいく。

さすが、自分は煩悩の女王だと公言して憚らないだけあって、自意識が桁外れである。


滝行へ


滝壺へ近づき、水に身体を沈めて、水行を始める。


この日の水温は約15度。
下手すれば意識レベルが低下したり、長居すると低体温症にもなりかねない冷たさである。


水行


なんとなくの水行を終えると、ついに滝の下へ。


指導員に導かれ、ゆっくりとバックで後退していくが、やがてむごい水圧がのしかかり、恐怖心と息苦しさで身体が動かなくなる。


ものすごい勢いで落ちてくる水が当たって結構痛く、エイ!と掛け声を上げるために口を開けば水を飲んでしまい、息ができなくなるという、負のエンドレスループ。




所感としては、控えめに言っても過酷極まりない。
秋はまだしも、もしこれが真冬だったら怖い怖い、という印象。


滝行


また、滝に打たれている時間は1分程度。
一見すると短いように思えるが、M子いわく、人生で一番長く感じた1分だったそう。



初滝行を通しての感想は、これを乗り切ればこの先あらかた何でもやれそうな気がする、といった感じ。
もちろん、その効能が何日持続するかは知らないが。



次に、参加者全員での滝行になるが、今度は水行を行わず、まっすぐ滝壺へと向かった。
2回目ということもあり、水の冷たさは初回ほど感じないものの、やはり滝に打たれるのはキツい、気が遠くなる、クソッタレ~の3Kである。



なお、画像だけでは伝わりづらいはずなので、一応動画も用意したのでご覧あれ。





三脚を使っても映像がブレているあたりが、滝のパワーを物語っていると思う。
あと、滝壺からいくらか離れていても水しぶきが飛来するので、スマホなどの水没には十分注意しよう。





さてさて、滝行を終え、肝心の煩悩はどれだけ消え去っているだろうか。


その瞬間の正直な気持ちをポーズで表してもらったのがこれ。


M子


煩悩は消え去りましぇ~ん♡

だとさ。

ふっ。



この手の人間の煩悩を完全に消すためには、あと500回ほど滝行をする必要はありそうだが、いろんな意味で限界ということで、脇目も振らず終了。



名店の打ちたてツルシコうどん



滝行後、我々は空腹を満たすために、うどん屋『足柄古道 万葉うどん』を尋ねた。



万葉うどん


ここ万葉うどんは、江戸時代末期に建てられた家屋をそのまま使用しており、この辺ではかなりレベルの高いうどんを出す店として有名らしい。
夕日の滝の観光客や金時山の登山客に限らず、わざわざ県外から食べに来る人もいるのだとか。



中に入ると、お好きな席へどうぞというので、どうせならと外のテラス席に腰を下ろした。



メニューを見ると、「スパイシー特製カレーうどん(920円)」がイチオシなのか、他のうどんよりも写真が大きく載っている。
ならば、頼むしかあるまい。


店員さんにオーダー後、しばし爽やかな秋風に心身を預ける。




なお、M子はとてもシンプルな「湯うどん(500円)」を頼んでいた。

本能のままに生きる煩悩の女王も、いつかの決戦のために、カロリーコントロールは欠かせないらしい。
絵に描いたようなジレンマが感じられる。





そうこうしているうちに、カレーうどん着丼。


スパイシー特製カレーうどん

こちら、注文を受けてから打ち始めるらしく、打ちたてのうどんが人気の理由。

水を一切使わず時間をかけて作ったドライカレーを、酸味のあるトマトベースのスープに溶かしていただく。




そもそもカレーうどんは和風だしが多いので、トマトスープとは珍しい。
ビジュアルも端正で、スパイシーな香りが食欲をそそる一品だ。


スパイシー特製カレーうどん


どれどれ、パックンチョ。





んめぇなこれぇ!!!
ひき肉の甘味!!!
スパイスの辛味!!!
トマトの酸味!!!
麺はツルッツルのシッコシコ!!!
トゥルットゥルのコッシュコシュ!!!
喉越し抜群!!!
小麦粉の香り!!!
鼻腔をくすぐりやがる!!!
よっ!!
職人技!!
うどん界のイノベーター!!!
よいしょ!!!






なお、湯うどんの方は、これまで食べた中で一番美味しいうどんで○○製麺系とは比べ物にならない、とM子。

どうにも滝行のおかげで、彼女の頭もほぐれタガが外れているのか、引き合いに出して言っていいことのラインがだいぶ下がっている気もするが、○○製麺系も十二分に美味しいはずなので悪しからず。



さしずめ、一心不乱に目の前のうどんをすすり続ける、食欲の秋なのである。



あとがき



誘惑だらけの現代を生きる人類にとって、煩悩を滅却するというのは限りなく不可能に近い。
しかし、滝行自体が無意味かと言えば、そうではない。
自然と同化し、自らと向き合い、清め、何よりも気分転換になる。
おまけにマッサージ作用があり、美容にも良いとされているので、堅苦しいことは考えず、レジャー感覚で気軽にチャレンジしてみるのがいいかもしれない。

なお、夕日の滝以外でも、滝行体験ができる場所は国内にたくさんあるので、登山やハイキングといったメジャーなアクティビティに飽きたなら、一度滝に打たれてみてはいかがだろう。
貴重な体験になること請け合い。




◇text:日下部貴士/A4studio





「夕日の滝」INFO



■住所
神奈川県南足柄市矢倉沢

■電話番号
0465-73-8031
(南足柄市役所 商工観光課 商工観光班)

■料金
無料
※滝行は初参加で9,000円、2回目以降で6,000円

■定休日
無休
※滝行体験会の開催日は“足柄修験の会”ホームページにて要確認

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