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『AI LIMIT 無限機兵』の美少女に惹かれ、ソウルライクの新たな可能性と出会う─スタミナなしの“ガン攻め”システムに期待大【体験版レポ】

インサイド / 2024年10月27日 13時0分

『Demon's Souls』や『DARK SOULS』シリーズなどに影響を受け、それらの魅力を取り入れたソウルライク作品が数多く作られました。このジャンルを手がけるクリエイターや開発会社は世界的に広がっており、今や高難易度アクションの一角を占めるほどの勢いです。


中国にあるSense Gamesが開発している『AI LIMIT無限機兵』も、いわゆるソウルライクにカテゴライズされるアクションRPGです。文明が退廃した近未来を舞台に、機兵の「アリサ」を操作し、都市「ヘヴンズウェル」を駆け巡る戦いを描きます。


3Dで描かれたアリサの見た目は凛々しい美少女然としており、スタイリッシュなアクションと相まって非常に目を引く存在でした。主人公像の好みはプレイヤーごとにまちまちですが、「高難易度のソウルライクアクション」と「美少女主人公」という組み合わせが好きな人も少なくないはず。筆者もその典型例で、以前から『AI LIMIT 無限機兵』に興味を抱いていました。


そして先日、PS5とSteam向けに『AI LIMIT 無限機兵』のDEMO版が配信開始。美少女に釣られてダウンロードしたライターは、こDEMO版を通してどんなプレイ体験を味わったのか。本作の魅力を垣間見たプレイレポートを今回お届けします。なお、プレイしたのはPS5向けのDEMO版です。


■『AI LIMIT 無限機兵』のソウルライク要素と独自性


前述の通り、この『AI LIMIT 無限機兵』はソウルライク作品に共通するシステムを多数備えています。しかし一方で、異なる要素があったり、別のシステムを搭載して独自性を確立している面もありました。


R1ボタンで通常攻撃、R2ボタンで特殊攻撃が繰り出せるほか、ダッシュやロックオン、回避にパリィ、ガードといった、多くのソウルライク作品と共通する基本的なシステムが用意されています。


レベルアップや回復アイテムの補充などが行える拠点が、マップの要所に配置されているのも、『ダークソウル』シリーズの「篝火」を連想させます。本作では「晶枝」という名で呼ばれており、晶枝同士をテレポートで移動することも可能です。


ただし、攻撃や回避といった基本行動を実行する際、ソウルライク作品の多くでは「スタミナ」を消費しますが、『AI LIMIT 無限機兵』にはスタミナの概念がなく、攻撃も回避も出し放題です。


もちろん、発動後の硬直などモーション上のネックはありますが、いわゆるスタミナを管理する必要はないため、ソウルライクながら行動の制約がひとつ少ない形になっていました


しかし、リソースを管理する要素自体は、『AI LIMIT 無限機兵』にも用意されています。それは「シンクロ率」と呼ばれるもので、本作独自のバトル要素を確立する非常に重要なシステムです。


■「シンクロ率」がもたらす“ガン攻め”なゲームスタイル


「シンクロ率」の幅は0~100%まであり、段階ごとにアリサが敵に与えるダメージに直接影響します。シンクロ率が低い状態(レベル無)だと与ダメージが大きく下がり、レベル1だと一般的なダメージを与え、レベル2なら与ダメージが強化されます。


与ダメージが大きいほど勝率は上がり、こちらの損害を押さえやすくなるため、シンクロ率の上昇および維持はかなり重要な要素です。そしてシンクロ率は、敵に攻撃を当てると上昇し、攻撃を受けると減少します。


当てればシンクロ率上昇、攻撃を食らえば減少。関係性は非常にシンプルですが、「いかに攻め、いかに避けるか」という高難易度アクションのゲーム性を、より際立たせるシステムとなっています。


しかもシンクロ率は、特別な攻撃や防御などを総称する「スペル」の発動にも関わります。細かい設定の解説は省きますが、「スペル」を発動するとシンクロ率が減少します。発動の点だけに限っていえば、ファンタジーRPGの「魔法」とMPの関係を連想すると、分かりやすいかと思います。


シンクロ率が下がると与ダメージに影響が出るため、シンクロ率と引き換えに発動する「スペル」はリスクが大きいように思われるかもしれません。しかし、シンクロ率の上限は100%なので、その状態でさらに攻撃を当ててもシンクロ率は上がらず、少々もったいない状態ともいえます。


シンクロ率が高い状態(レベル2)のまま通常の攻撃だけで戦うよりも、高まったタイミングで攻撃系の「スペル」で大ダメージを与え、その後再び通常攻撃でシンクロ率を高めていく……という行動を繰り返した方が、『AI LIMIT 無限機兵』ではより効率的にダメージを与えることができるのです。


説明だけだと味気なく感じるかと思いますが、要するに『AI LIMIT 無限機兵』は「攻めれば攻めるほど有利」といったゲーム性を確立しており、“いかに攻めるか”を中心に立ち回る高難度アクションに他なりません。


“当てて避ける”はアクションゲームにおける基本中の基本ですが、そのメリットとデメリットをより強調し、“隙あらば攻める”という立ち回りを自然な流れで引き出す『AI LIMIT 無限機兵』のバトルには独自性があり、味わう価値が十分にあったと実感させてくれました。






■DEMO版を通して味わった『AI LIMIT 無限機兵』のプレイ感


バトルの特徴は「シンクロ率」を中心に構築されており、プレイヤーが前のめりに戦うスタイルへと巧みに誘います。そのため、勝つにせよ負けるにせよテンポよく進む場合が多く、勝てば爽快、負ければ悔しいというサイクルの活性化を促しているように感じました。


こうしたバトルを軸とする『AI LIMIT 無限機兵』の全体的なプレイ感は、モーションや処理に一部粗さがあるものの、土台は予想以上にしっかりしており、ブラッシュアップ次第で十分な伸びしろが見込める期待感を覚えました。


DEMO版なので今後の調整で変更されるかもしれませんが、通常の敵との戦いは、一般的なソウルライク作品ほど厳しくは感じません。スタミナという概念がない影響もあり、敵のひるみも見越して攻撃を叩き込めば、それほど手こずらずに倒せる場合も多々あります。


無論ソウルライク作品なので、多数対1になると途端に厳しくなりますし、道中でも手ごわい敵は存在します。しかし、腕前次第で被弾することはあっても(筆者もよく被弾しました)、あれこれと手を尽くすことで、大きな問題はなく次の「晶枝」まで辿り着くことができました。


DEMO版のラストではボスが待ち構えており、こちらの戦闘はなかなかの手応え。初見時はほぼ一方的にやられ、ソウルライク作品でお馴染みの絶望感が脳裏を過ぎります。しかし何度か戦っているうちに、(おそらく序盤のボスだからでしょうが)それなりに隙も見えてきます。


ボスの動きを観察すると、攻撃するタイミングが見えてくるのも、ソウルライクらしい一面です。余裕があれば「スペル」も併用し、シンクロ率を維持しながら、攻撃を食らっても安全なタイミングでHPを回復させる──基本ともいえる動きを意識するだけで、格段に戦いやすくなりました。


ボスのHPが一定値を割り込むといわゆる変身状態になり、攻撃も苛烈なものになります。しかし、慌てずに見極めることで十分活路が見えてきます。ここまで辿り着くのに5~6回は余裕で死んだものの、最初に覚えた絶望感ほどの苦戦はせず、変身状態も2度目のチャレンジで突破。無事、DEMO版の本編を一通りクリアすることができました。





■ほどよい難易度と独自性が織りなす『AI LIMIT 無限機兵』の魅力


現時点ではDEMO版に限った話ですが、ソウルライク作品として見た場合、『AI LIMIT 無限機兵』の難易度はそこまで高くありません。


もちろん、一般的なアクションゲームと比べると難しい部類ですし、ボス戦では死に覚え、道中も新たな「晶枝」に辿り着くよりも先に倒れてしまうことが多々ありました。ですが、個々の戦い……特に道中の敵は、焦って突っ込まず冷静に対処すれば、バトルそのものは“難し過ぎ”とまではいきません。


むしろ、瓦礫を壊しながらの不意打ちや、吹き出しているスチームで視野を遮られての接敵など、シチュエーションを活かした戦いがあったのが印象的でした。状況を加味した難しさの提示は、単にステータスの高さに頼った強い敵を出すよりも、気が利いていて好印象を受けます。


とはいえ、ボス以外にも手ごわい敵が道中におり、特に壊れた(浸食された?)機兵らしき敵は、常軌を逸したモーションも相まって、非常に厄介な相手でした。ボス以外では、このDEMO版で最も苦労した敵で、何度煮え湯を飲んだことか……! それだけに倒した爽快感は格別で、緊張と解放の表裏一体感が「まさしくソウルライク」と言うべき味わいでした。


ちなみに、「倒れた時、成長兼通貨として使えるリソースをその場に全て落とす」というシステムを採用するソウルライク作品が多いのですが、本作の場合はデスペナルティがあっさり目で、一定の割合のリソースを失うだけで済みます。


失った分のリソースは直接ロストし、その場に落としたりしないため、死亡後に回収して取り返すことはできません。しかし「回収をしなくていい」とも言えるので、本作の仕様も十分利点があるように思います。また、死亡時のロストを恐れるなら、あらかじめ使い切っておく……というソウルライクの定番戦法は、『AI LIMIT 無限機兵』でも有効でした。


『AI LIMIT 無限機兵』の場合、装備品で死亡時に失うリソースの割合が変わります。こうしたシステムも、一般的なソウルライクと違い、本作独自の味付けです。一回の死亡で全ロストがないため、ボス相手でも(多少なりとも)気楽に挑めるのも、嬉しいポイントと言えます。




全般的に手ごわくも道中の難易度はそれなりで、ボス戦も死に覚えの繰り返しで勝機が見えてくる『AI LIMIT 無限機兵』。今回はDEMO版なので暫定的な感想になってしまいますが、今後最適化が進めば、独自色を持ったソウルライク作品として、存在感を示してくれるのでは……と期待が高まる手応えを、十分味わうことができました。


美少女に惹かれるという不純な(ある意味純粋な)動機でプレイしたものの、ソウルライクの特徴を模倣ではなく消化し、新たな一歩を目指そうとする気概も感じられ、個人的に気持ちが揺さぶられた部分もあります。


DEMO版だったので今回のレポートでは触れませんでしたが、探索の幅も予想以上に用意されていました。このまま製品版でも、探索の余地が広がり続けてくれれば、遊び甲斐のある作品へと成長してくれることでしょう。


美少女に惹かれ、高難易度に床を舐め、探索し尽くし、半泣きでボスに挑む。このサイクルを、次は『AI LIMIT 無限機兵』の製品版で楽しみたい──この率直な気持ちを、今回のプレイレポートの締めくくりとさせていただきます。


ちなみに、本作の発売時期は2024年を予定しています。その予定が、このまま決定となりますように!


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