『モンハン』さらばぺイントボール、「エリア間際に落ちた尻尾の悲劇」ともお別れ…『ワールド』『ライズ』などでなくなったあのアイテム・あの要素
インサイド / 2024年10月28日 18時50分
ハンティングアクションというジャンルを生み出し、今も第一線で活躍し続ける『モンスターハンター』シリーズ。最新作『モンスターハンターワイルズ』(以下、モンハンワイルズ)の開発も進んでおり、メインシリーズ最新作の登場を心待ちにしている人も多いことでしょう。
本シリーズには、多くの作品で継承されてきたアイテムや要素が数多く存在します。しかし、シリーズの大きな転換期となった『モンスターハンター:ワールド』(以下、モンハンワールド)や、『モンスターハンターライズ』(以下、モンハンライズ)で、いくつかのアイテムなどがなくなりました。
なくなった理由の多くは、ゲーム性の改善に繋がるものが大半で、プレイする上で遊びやすくなったものが多々。しかし、往年のベテランハンターにとってお馴染みだったものが消えてしまったのは、寂しい話でもあります。
果たしてどんなものが、『モンハンワールド』や『モンハンライズ』などで消えていったのか。その代表的なものを、こちらでまとめて紹介します。
■ぺイントボール
ハンターと戦うモンスターは、時に逃げ出したり、移動することも珍しくありません。しかし、一度見失ってしまうと、再発見には時間と手間がかかります。それを防止する最もシンプルな手段が「あらかじめペイントボールでマーキングしておく」ことでした。
一定時間で効果が消えるとはいえ、ペイントボールの有用性は非常に高く、シリーズ全般でハンターたちを大いに助けました。しかし、ゲームシステムに大きく手が入った『モンハンワールド』で、ペイトンボールは廃止に。代わりに「導蟲」が、ハンターたちを導きます。
また『モンハンライズ』では、モンスターの位置が直接マップに表示されるという、さらに親切な仕様になりました。ぺイントボールのリストラは寂しくもありますが、ハンター生活が大きく向上していることが窺えます。
■千里眼の薬
モンスターの位置を特定する手段は「ぺイントボール」だけではなく、「千里眼の薬」も大いに役立ちました。しかも「千里眼の薬」は、「ぺイントボール」のようにあらかじめ付着させる手順は必要なく、使えばいつでもモンスターの居場所が分かるという利点がありました。
困った時に役立つアイテムのひとつでしたが、「ぺイントボール」と同様にシステムの変更を受け、自然とその役目を降りることに。
■調合書
『モンハン』ではアイテム同士を組み合わせ、狩りを助けてくれるアイテムを作り出すことも多々あります。こうした調合の成功率を上げてくれるのが、「調合書」です。この「調合書」は複数あり、同時に持つほど成功率が上昇します。
しかし、『モンハンワールド』で調合のシステムも変更され、「調合書」もお役御免となりました。所持枠を圧迫することがなくなり、特にガンナーがその恩恵を受けましたが、どこか寂しいのもまた事実でしょう。ちなみにメインシリーズではありませんが、『モンスターハンター ストーリーズ』でその存在自体は受け継がれています。
■たいまつ
モンスターとの戦いは自然の中で行うことがほとんど。そのため、暗闇に閉ざされた洞窟が舞台になる場合もあります。この時頼りになるのが「たいまつ」です。闇の中での戦いはモンスターに有利過ぎますが、手元に明かりがあるだけで状況は一変します。
しかし、この「たいまつ」も、シリーズ作を重ねる中でリストラされてしまいます。『モンハンワールド』では、「たいまつ」そのものではありませんが、着弾させると地面や壁に火が付く「スリンガー松明弾」が登場。間接的な「たいまつ」の復活に喜ぶ声もありました。
ただし『モンハンライズ』では、この「スリンガー松明弾」の出番もなく、再び表舞台から去ることに。「たいまつ」は、浮き沈みの激しいアイテムと言えるかもしれません。
■虫あみ
虫の採集などに欠かせない「虫あみ」。虫は消費アイテムだけでなく、一部の武具の生産にも使うため、ハンター生活と切っても切れない存在です。隙あらば採取したいというハンターも多く、討伐クエストでも「虫あみ」を持ち込む姿がよく見られます。
『モンハンワールド』でも虫の収集は大事な行程のひとつですが、なんと手づかみで行うようになりました。猛者度がかなり上がっています。一部の環境生物の収集に「捕獲用ネット」を使うのが、「虫あみ」の名残と言えるかもしれません。
この流れは『モンハンライズ』も踏襲しており、基本的に手づかみで採取。ハンターたちの頼もしさたるや、天井知らずです。
■(消耗する)ピッケル
フィールドで手に入る「鉱石類」も、重要なアイテムです。武具の生産に多くの数を使う場合もあれば、レアな鉱石が必須になる時もあり、こちらも出来るだけ集めておきたいところ。
この「鉱石類」の発掘には、「ピッケル」が必須でした。しかも「ピッケル」は、「虫あみ」などと同じく、使い続けるといずれ壊れてしまいます。そのため、常に複数持ち歩いたり、適時補充する必要がありました。
そうした手間が、『モンハンワールド』で一気に省かれる形になりました。『モンハンワールド』では「ピッケル」が壊れなくなり、なんと使い放題に。また、常時持ち歩けるアイテムとして、ポーチとは別枠の扱いになりました。
しかも『モンハンライズ』では、ピッケルを振るうモーションはあるものの、自動的に使う形に。アイテムとしての「壊れる可能性のあるピッケル」は、今現在はどこにもありません。
■(消耗する)砥石
近接武器系を使うハンターにとって必須級のアイテムが、斬れ味を復活させる「砥石」です。モンスターと戦い続けると斬れ味が落ちてしまうため、効率良く戦うために「砥石」が常時活躍します。
この「砥石」は使い切りのアイテムでしたが、『モンハンワールド』で常時持ち歩き型のアイテムに変更。いくら使っても消耗することなく、持ち込み忘れもなくなると、いいこと尽くめの改善です。
この仕様は、『モンハンライズ』にも受け継がれています。また、オトモガルクに騎乗しながら研ぐこともできるため、利便性はさらに上がりました。
■ホット・クーラードリンク
『モンハン』のフィールドは厳しめの環境も多く、砂漠や溶岩地帯、雪山に寒冷地など、寒暖差もかなり激しい傾向にあります。そうした場所では、身体を温める「ホットドリンク」や、熱気にあてられずに済む「クーラードリンク」が活躍します。
こうした環境の厳しさは近年の作品でも変わりませんが、「ホットドリンク」「クーラードリンク」ともに『モンハンライズ』でその姿を消しました。ドリンクを飲んだり、制限時間を維持する苦労がなくなったのは、プレイヤーにとって嬉しい省略です……が、現地のハンターたちがどうやって対処しているのか、ちょっと気になるところです。
■エリア間のロード時間
なくなってしまったのはアイテムだけではなく、ゲームシステム関連でも様々な要素が廃止されました。その中でも、ゲームプレイに大きく影響するもののひとつが、「エリア間のロード」です。
シリーズ作のほとんどで、フィールドはエリアごとに区切られていました。各エリアは特定のポイント同士で繋がっており、ラインを超えるとロードを挟んだ後に、隣接するエリアへ辿り着くことができます。
この構成は長年引き継がれてきましたが、『モンハンワールド』でフィールドがひとつに繋がり、エリア間の境目がなくなりました。もちろんロード時間もなくなり、没入感が途切れないプレイ体験に多くのハンターたちが喜びました。
以前の仕様だと、尻尾などの部位がエリア間の境目に飛んで行ってしまった際、エリア移動のラインに引っかかってしまって、実質的に剥ぎ取れなくなる事故もありました。しかし、そうした境目がなくなったことで、その悲劇も過去のものに。ハンターにとって、この点も大きな改善点のひとつでしょう。
■水中戦
「水中戦」は作品全体ではなく、一部の作品に存在した要素です。読んで字のごとく、水中でモンスターと戦うことを指し、一種独特な立ち回りで挑みます。前後左右だけでなく、上下の移動も加わるのも、「水中戦」ならではの楽しさです。
地上での立ち回りとはかなり異なるため、水中戦が苦手なハンターも少なからずいますが、“水中で戦う”という普段とは違うシチュエーションに血が沸く人がいるのも事実。復活を望む声もあり、このまま消えてしまうのは惜しい要素のひとつです。
『モンハンワールド』では水中で戦うことはありませんが、移動の際に水中を経由する場合がありました。また、最新作の『モンハンワイルズ』だと、水中を泳ぎながらフックスリンガーによる採取が可能に。水中での活動は増えてきましたが、「水中戦」自体の復活は残念ながらまだ見通しが立っていません。
■スキルポイント
『モンハン』シリーズにおける防具の役目は、ダメージを抑える防御力に加え、様々なスキルの発動も担っています。与ダメージの増加から仲間のサポート、フィジカルの強化など、その方向性は多岐にわたります。
防具にはスキルポイントが設定されており、それが一定値を超えると効果が発動し、恩恵を受けることができました。しかし『モンハンワールド』でその仕様が大きく変わり、各防具には「スキルポイント」の代わりに「スキルレベル」が設定されます。
レベル1でも効果が発動し、レベルが上がるほど効果が増す。直感的に分かりやすくなったため、この変更も多くのハンターに受け入れられました。また、「スキルレベル」導入の影響で、過去作に存在した「マイナススキル」がなくなったのも、大きく変わった点のひとつです。
■アイテム使用後のガッツポーズ
回復薬などを飲んだ際、最後に「ガッツポーズを取る」というアクションが、多くのシリーズ作に備わっています。このガッツポーズ中は無防備で硬直時間もあるため、その隙をモンスターに突かれることもありました。
体力が減っているから回復したのに、最後のガッツポーズのせいでダメージを食らう……そんな無常な展開を経験していないハンターは、ごくわずかでしょう。回復によるゴリ押しを防ぐための調整、というゲーム的な意味合いは理解できますが、「ガッツポーズがなければ……」と思った人も少なくないはず。
しかし『モンハンワールド』ではガッツポーズが廃止され、回復薬などを飲みながら移動する、というアクションも可能になりました。移動といってもそれほど大きな動きではありませんが、軸がズレるだけでモンスターの攻撃を避けられる場合もあり、ガッツポーズ硬直から比べると大きな進化です。
今回紹介した要素の多くは、『モンハンワールド』や『モンハンライズ』で変更や廃止されたものです。こうした近年の作品に触れていない往年のハンターにとって、ハンティング生活の激変を感じずにはいられないでしょう。
ただし、要素の全てが完全に消え去ったわけではありません。例えば「ぺイントボール」はなくなりましたが、最新作の『モンハンワイルズ』では、スリンガーを用いて使う「スリンガーペイント弾」が存在します。
このほかにも『モンハンワイルズ』で間接的に、または直接復活するアイテムや要素があるかもしれません。その全容はまだ見えていませんが、『モンハンワイルズ』の一部が楽しめるオープンベータテストが、11月1日~11日4日にかけてPS5/Xbox Series X|S/Steam向けに実施されます(PS Plus会員は10月29日開始)。
最新作で『モンハン』の世界がさらに変化するのか。オープンベータテストを通して、垣間見てみるのも一興でしょう。
※記事内の画像は全て『モンスターハンターワイルズ』のものです。また、映像は『モンスターハンターライズ』『モンスターハンター:ワールド』のものとなります。
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