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HD-2D版『ドラクエ3』で「おうごんのつめ」はどうなった?あのエンカウント率は?エグすぎたピラミッド脱出劇の“今”をレポート

インサイド / 2024年11月30日 11時0分

※本記事には序盤のダンジョン「ピラミッド」の内容が含まれます。ネタバレが気になる方は閲覧をお控えください。


「おうごんのつめを うばう者に わざわい あれっ!」で有名な装備「おうごんのつめ」をご存知でしょうか?『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』序盤の難関「ピラミッド」の隠し部屋で入手できるクロー系武器で、この時点で入手できる武器としては破格の性能をしています。……が、ある理由で“入手してから持ち帰るまで”が大変なのです。


そんな「おうごんのつめ」は、11月14日に発売されたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』にも登場。本稿では「おうごんのつめ」入手までのプレイレポートを通し、あの仕様がHD-2D版でどのように描かれるのかを紹介します。


◆「おうごんのつめ」は持ち帰るまでが大変


前述したように「おうごんのつめ」は、入手してから持ち帰るまでが大変です。スーパーファミコン版以降の仕様では、「おうごんのつめ」を持っているとピラミッド内のエンカウント率が大幅上昇し、一二歩進むだけで魔物が出現します。おまけに「おうごんのつめ」があるのは呪文を使えないエリアのため、魔法職の攻撃や回復を期待できません。


ピラミッド脱出前に全滅すると「おうごんのつめ」は宝箱に戻ってしまうので、デスルーラも不可能。事前に装備やどうぐ(特に回復アイテム!)を整え、しっかり準備して挑む必要があるのです。


筆者も過去作では、「おうごんのつめ」を入手するも回復アイテムが足りず、魔物の物量に全滅を余儀なくされた苦い思い出があります。その時は悔しさで「やくそう」を爆買いして、再チャレンジで無事に「おうごんのつめ」を持ち帰りました。


◆HD-2D版では色々違う!“入口の仕掛け”や“災いの演出”もリッチに


そんな「おうごんのつめ」がHD-2D版ではどのように描かれるのか。さっそく調べていきましょう。


「おうごんのつめ」のある場所は隠しエリアになっており、ピラミッドの地下から行けます。左上小部屋の地面を調べると隠し階段を見つけられるのですが、HD-2D版ではここからすでに違いました。


階段の隠し場所が地面ではなく、後ろの棺に変更されているのです。調べると棺が横に動き出し、塞がれていた階段が出現。ピラミッドらしい手の込んだ仕掛けとなっています。


なお、過去作では隠し階段の位置をキラキラしたエフェクトで教えてくれたのですが、HD-2D版でそういった表示はありません。地面にあるものだとばっかり思っていたので、棺に気づくまで数分は周囲を探索していました。


隠しエリアのマップはこんな感じ。HD-2D版はマップ全体が広くなったゆえか、「おうごんのつめ」までの道のりも長くなったように感じます。


「おうごんのつめ」が収められた棺の祭壇も古ぼけているとはいえ豪華絢爛。それではいざ、棺を開けてみましょう。


……あれ?何も起こりません。過去作では「おうごんのつめ」を入手すると、記事冒頭で述べた「おうごんのつめを うばう者に わざわい あれっ!」と警告されるのですが、HD-2D版では入手するだけで終わりました。


不思議に思いつつも帰ろうとすると、祭壇から出かかったところで足を止められ、不気味な唸り声と共に「おうごんのつめを うばう者に わざわい あれっ!」の警告が!そうです、メッセージの出るタイミングが変わったのです。何も起こらないと油断させてから……という演出がにくいですね。


さらに、「おうごんのつめ」が入っていた棺から紫色の煙があふれだし、地下エリアをおどろおどろしい空気が包みます。警告メッセージにもあった「災い」が可視化されているのでしょう。演出面では非常にリッチになっています。


◆ピラミッド脱出までの道のり!エンカウント率はそうでもない


ここからは脱出パートです。災いによってエンカウント率が上昇したピラミッド地下ですが、過去作と比べるとそこまで高くない印象。一二歩進んだだけですぐ戦闘というわけではなく、次のエンカウントまでかなりの余裕があります。もちろん通常時と比べれば高いですが、十分に許容範囲内です。


今さらですが筆者のパーティーは平均レベル21くらいで、ピラミッドの適正レベルよりは高め。「やいばのブーメラン」を持った勇者を筆頭に、まもの使い・魔法使い・僧侶で挑んでいます。


勇者の全体攻撃はもちろんですが、まもの使いの活躍も目を見張るものがありました。ピラミッド地下では呪文こそ使えないものの、HD-2D版で追加された「とくぎ」は使用可能。まもの使いは攻撃範囲の広い技や回復技を「とくぎ」で使えるので、複数の敵が相手だったり、いざというピンチだったりも安定して乗り切れます。


体力が黄色まで減るようなこともありましたが、回復アイテム(やくそうたっぷり)も準備してきたので問題なし。その結果、かなりサクッとピラミッドを脱出できました。総エンカウント数は20回くらいでしょうか。PS5版ではトロフィー「ピラミッドの秘宝」も入手できます。


ちなみにエンカウント率の上昇は地下だけで、ピラミッド内部は変わっていませんでした。先に「おうごんのつめ」を入手してしまったら、ピラミッドの探索が地獄になる……という悲劇はHD-2D版では起こらないようです。




というわけで「おうごんのつめ」を巡るピラミッド探索ですが、過去作と比べると「よっしゃー!やっっっっと脱出できたー!!」という達成感は控えめ。むしろ当時を体験したからか、「え、こんなもん?」と少し拍子抜けしています。


とりあえず「おうごんのつめ」はまもの使いに装備させて……え、まもの使いは「おうごんのつめ」を装備できない!?「てつのつめ」は装備できたのに!?……むしろこれが「おうごんのつめ」の本当のトラップかもしれません。


(C) ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX
(C) SUGIYAMA KOBO
(P) SUGIYAMA KOBO


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