1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ゲーム

リアルとVRが溶け合う!「VketReal 2024 Winter」レポートー現実で開催された“バーチャル”のイベントをご紹介

インサイド / 2024年12月29日 15時0分

VRChat最大のお祭り「Vket」のリアル版、「Vket Real 2024 Winter」が池袋サンシャインシティ文化会館で2024年12月21日、22日に渡って開催されました。


このイベントの特徴はVRと現実がリアルタイムで融合する点です。VRの世界にいるアバターとモニター越しに会話するだけでなく、ロボットと手を繋いだり、3Dスタジオで自分自身の3Dの分身を作ったりと、さまざまな体験ができるコーナーもありました。


とにかく刺激的でかつめちゃくちゃに楽しいイベントでした。


◆巨大ロボをVRから遠隔操作


会場の中でもひときわ異彩を放っていたのが、巨大ロボット「勇者ファイバリオン」を展示していたサークル「NISOCON-VR」です。


勇者「ファイバリオン」は、勇者技術研究所による高さ2.5mの本格巨大ロボット。
VR空間にいるアバターさんの指の動きがほぼリアルタイムでロボットの手に反映される。

ロボットを製作して技術力を競う「ロボコン」をVRで行うホビーロボットのサークルなんですが、VR側のユーザー(アバター)の動きに追従するリアルロボットを制作して展示していました。今回の展示はスペースの関係で手の指だけだったですが、40kgの砂袋を軽々持ち上げることもできるそうです。


◆メイドロボット姉妹と手を繋ごう


「メイドロボットを一緒に育てませんか?」と完全自律型のロボット3姉妹を展示していたのが「MaSiRoプロジェクト」。


メイドロボさんが首をかしげながら付いてきてくれるのが愛おしいです。

手を持って引き寄せるとロボットがスムーズに付いてきてくれます。この驚きは実際に体験してみないとなかなかわからないものです。3姉妹のアクリルキーホルダーなども販売していて、メイドロボから手渡ししてくれるとのことでした。


◆全身スキャンで自分のアバター


直径2~3mくらいの円筒型の3D撮影スタジオを展示していたのが「VRC 3Dスキャン同好会」。


これが3Dスキャンスタジオ。モデルの男性は一般のお客さんでDJをしているとのこと。

円筒内に立って数秒撮影し、その後PCで処理することでフォトグラメトリックな3Dアバターのモデルが生成されます。このサークルでは、スマホを使った手軽な3Dスキャンの方法も紹介していました。


リアルtoVRでマスゲーム


「あつめてもじモジ探検隊」は、ソニーとHIKKYの共同実験企画。VR側に200人のユーザーのアバターがいて、リアル側で単語に関するクイズを出すと、VR側で文字のプラカードを並べ替えて単語を作ります。


マイクに向かって「xxと言えば?」とお題を出すとそれに応えてVR側で文字のプラカードを並べてくれます。

REDとBLUEの2チームに分かれてスピードなどを競います。VR側はVRChatではなく、より高度なプログラミングが可能なResoniteを使用していました。


◆飛び出すアバター店員さん


「イマーシブストア」では、VRにいる店員が商品を説明したり、オススメしてくれて、それをソニーの立体視ディスプレイで見ることができます。購入後のレシートが出てくるプリンタもあります。こちらもResoniteを使った実験サービスでした。


ソニーの立体視ディスプレイはカメラの前の本人だけに飛び出て見えるので、横から見るとブレた感じになりますが、正面に立てばそこにアバターの店員さんが!

◆VRからの侵略を撃退せよ


「V決闘」はリアル側とVRChat側で勝負するゲーム。スクリーン手前に描かれたスイーツ(ファンダンショコラ)をVR側が奪いに来るので、それをリアル側が撃って撃退します。


東京マルイのエアガンはさすが格好良いです。

リアル側の武器は東京マルイが提供するリアルなエアガンです(BB弾はでません)。それを思い切り振るとビームが出ます。


◆アバターの中の人がリアルにも登場


Vket Real 2024 Winterは、主催のHIKKYの社員だけでなく、沢山のVketユーザーの有志のボランティア活動に支えられています。そういったボランティアの中でもVket Realの「アンバサダー」任命された人たちが、自分のアバターと一緒の会場に顕現してしまうのが、「ウエルカムアバター」です。画面の向こう側にいる人たちを話したり遊んだりできるのも楽しいですが、中の人とアバターごと直接会って話せてしまうのもレアな機会だと言えます。


「両方とも本体です!」とポーズをとってくれたひぐちこーきさん。

◆リアル版アバターミラー


VRChatには、アバターが自分の姿を確認できるアバターミラーというアイテムがあります。VRChat用の便利ツール「UdonChips」などを提供しているサークルQuickBrownでは、UdonChipsのアクセサリーを販売する傍らで、リアル版「アバターミラー」を展示していました。VRChatユーザーにはお馴染みの壁のスイッチに触れると壁が鏡になって自分の姿が映ります。VRChatユーザーには楽しいギミックです。


VRChatを知らない人にはただの鏡ですが、経験者には楽しい仕掛けです。

◆百貨店の食品ギフトはちょっと嬉しい


オリジナルアバターや衣装を販売している大丸松坂屋百貨店は「ミステリーウォーク」と題して、会場内の宝探し企画を展開。会場内に設置された4つの謎が記されたパネルを巡り、各謎を解いて答えを大丸松坂屋百貨店のブースに持参すると、「食品ギフトのサンプル」や「クリアファイル」などの特典が提供される企画でした。


大丸松坂屋百貨店は、百貨店クオリティの高品質アバターを制作販売しています。

◆何でもありのパラリアルクリエイターエリア


サークルや企業が出店する「パラリアルクリエイター」のエリアはコミケ的な雑多な楽しさに溢れた空間でした。冒頭のNISOCON-VRやMaSiRoプロジェクト、VRC 3Dスキャン同好会はその中でもプレミアムと位置付けられていましたが、それ以外でもユニークな出店がありました。


■VRからロボットアームでガチャガチャ


前出の「あつめてもじモジ探検隊」などでも使われたメタバースサービス「Resonite」日本総代理店「WeaverseLab」のデモブース。以前からResoniteで活動してきたユーザーが集まって法人化しました。


先端系好きユーザーに人気のResoniteの可能性をデモしています。

展示はVR側からロボットアームを操作してガチャガチャを取り出す。VRChatよりもプログラミングの自由度が高いResoniteも今後人気が出そうな気配。


■150万円の美少女アバター


「VRC睡眠シシテム」などVRChatをより便利に楽しくする「アバターギミック」の制作を中心に活動するサークル「VR合法チート研究会」。 彼らはオリジナル3Dモデル「チセ」でも知られています。


アバター「チセ」ちゃんは先日大幅アップデートされて2.0になりました。奥の女性はボランティアで参加しているファンの方で、チセのファンイベントを主催しているそうです。

アバターギミックの150万円かけて作られたVRChat用アバターで、見た目の可愛さの割に軽量なのが特徴。Quest対応モデルも存在し、VRChatのパブリックアバターにも採用されました。 今回のVketReal 2024 Winterでは、チセのアクキーなどを販売していました。


■リアルで遊べるVRホラーとは?


「VR恐怖散歩」は、VRゴーグルを被ってVTuberと一緒に体験するリアルホラー体験。舞台設定は病院。車椅子に乗って移動するので実際のブースは小さくても、VR内でもかなりの広さを体験できます。うまくいけば2025年の2月か3月にオープンできそうといいます。


定番とも言える病院ホラーをVTuberと一緒に冒険できる「VR恐怖散歩」。サービス開始が楽しみです。

■VRの売り子さんが可愛すぎる


サークル「もかんち」ではVRChatとコミケに関連する同人誌を販売。VRChat内で自由に絵が描けるQvPenというツールを使って絵を描くアーチストたちの作品集『せかいいちじゆうなキャンバス』シリーズや『コミケにまつわるEATセトラ』(コミケ飯本)シリーズなどです。


こういう同人誌の販売を見ると参加者の熱気も含めてコミケを思い出します。
サークルの売り子をしていた桜兎フルガ(おとふるが)さん。カワイイ子が手を振って返事してくれるだけで嬉しくなります。

もかんちの売り子さんは、VRChatユーザーの桜兎フルガ(おとふるが)さん。カメラとマイクの前に立って話しかけると、スクリーン上で手を振って応えてくれます。これがかなり楽しかったです。


◆Vket食堂


今回のVKet Realで初めて企画された飲食エリア。本家(VRChat版)VKetの企業ワールド「パラリアルフジヤマ」をモチーフにした『パラリアルFUJIYAMAゴライコウカレー』や、やはり本家Vketの「異世界マルシェ防衛戦線」でユーザーが討伐したドラゴンの数によって提供数が変わる『異世界マルシェサビオス討伐ドラゴン肉』など、ユニークなメニューを提供されました。


『パラリアルFUJIYAMAゴライコウカレー』は青いけど、ちゃんとカレーの味がしました。辛さはだいぶマイルドで万人向け。
『異世界マルシェサビオス討伐ドラゴン肉』はチキンに似た味がしました。恐竜が現代の鳥に進化したわけですから、ドラゴン肉がチキンの味でも不思議はない!(断言)

Vket食堂の隣には併設のバーエリア:「VketBar ディープシーサイド-DeepSeaSide-」がオープンし、アルコールやノンアルコールのオリジナルドリンクが提供されました。


◆VRChat歴1万4000時間の古参に遭遇


VKet食堂の取材をしていて出会ったVRChatユーザーのmAsa@πさん。VRChatはSteam版になる前からの古参で合計プレイ時間は1万4000時間!


突然の取材に快く応えてくれたmAsa@πさん。

精神的に病んで誰にも会えなかった時期にVRChatに出会い、人と交流する生活を取り戻したそうです。今はVRChatで出会ったVTuberと会社を立ち上げ、ようやく軌道に乗りだしたとのこと。VRChatのVketは2019年から参加。地方在住でもオンラインなので気軽に参加できるのが魅力だったとのことです。Vket Realは大阪会場に続いて2回目。自分がVket Realのどこにいるか、探して貰うゲームをフレンドさんたちとやっている途中でした。


◆アバターを軸にしたさまざまな企画


Vket Real 2024 Winterでは、「アバター」をテーマにしたさまざまな企画が展示され、多くのサービスに長蛇の列ができていました。


■マイアバター名刺印刷/トレカ印刷


富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が提供する名刺印刷機能を活用し、VRアバターをデザインに取り入れた名刺やトレーディングカードを制作できるサービスです。


富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が提供するマイアバター名刺印刷とトレカ印刷。

■マイアバターカード(クレジットカード)


マイアバターカードは、株式会社ナッジ(Nudge)と株式会社HIKKYの提携によるユーザーのアバターデザインをクレジットカードに反映できる世界初のサービスです。来場者はその場で自分のアバターを使ったカードデザインを試すことができます。


HIKKY社とフィンテック(金融テクノロジ)の株式会社ナッジの共同企画であるマイアバターカード(クレジットカード)。

■アバターチェキウォール


VRChatのユーザーはみな自分のアバター画像をスマホに入れてもっています。その画像をチェキで撮影し、来場記念にみんなで壁に貼るというもの。前回までは無料だったですが、今回から有料となった代わりにチェキが2枚になり、1枚を壁に貼ってもう1枚を記念に持ち帰れるようになりました。会場終了時には壁一面にチェキが貼られて壮観になるといいます。


自分のアバターのチェキを撮れて壁に貼れるアバターチェキウォールは早い時間から長蛇の列でした。

■Vket Avatar Maker


HIKKYが提供している誰でも簡単にアバターを制作できるWebサービス。参加者はその場でアバターを作成し、完成したデータを即座に受け取ることができます。クリスマスデザインの特製ステッカーも数量限定で配布されましました。 また専門学校と提携してアバターデザインコンテストも開催され、優秀者はVket Real 2024 Winterの会場内で表彰式が行われました。


Webブラウザ上で手軽に自分のアバターを作成できる「Vket Avatar Maker」。
当日配布されていたクリスマス限定ステッカー。公式LINEのフォローで貰えました。
アバターコンテストの参加者作品の例。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください