「商人の町」の発展具合、凄すぎない?あの町やダンジョンがHD-2D版『ドラクエ3』でどう生まれ変わったか見てみよう【中編】
インサイド / 2025年1月4日 17時0分
※本稿ではHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』本編の内容に触れます。ネタバレが気になる方は閲覧をお控えください。
オリジナル版等の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』では、フィールドから見た建物のグラフィックが分類ごとに統一されていました。アリアハンやロマリアならば「城」、ナジミの塔やシャンパーニの塔ならば「塔」といった感じです。
フルリメイクされたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』ではこの括りを撤廃。アリアハンならアリアハン用の外観、ロマリアならロマリア用の外観という風に、一部を除いてグラフィックが建物ごとに異なります。
本稿ではそういった町やダンジョンの外観を1つ1つチェックし、どのようなデザインとなったのかを紹介。今回は【中編】として、ポルトガで船を入手してから下の世界に行くまでの中から、特徴的なものを紹介します。
■前編はこちらの関連記事から!
・「ダーマ神殿」ってそんな見た目だったんだ!あの町やダンジョンがHD-2D版『ドラクエ3』でどう生まれ変わったか見てみよう【前編】
◆ポルトガの灯台
まずは船を手に入れた後、誰もが最初に行くであろう場所「ポルトガの灯台」です。なんせ「ポルトガ」の目の前にあるのですから、まずは寄ってみますよね。“ポルトガの”と付くだけあり、見た目は「ポルトガ」に建っている灯台とそっくり。2つの灯台で船乗りたちの航海を支えているのでしょう。
◆エジンベア
勇者の称号なんて関係なし。田舎者は入れてもらえないブルジョアな城「エジンベア」。王様が「我が国が世界でもっとも栄えている国なのだからな!」と言うので一応は国なのでしょうが、外観はもちろんマップ内にも城下町は存在しません。そのぶん城の造形に力が注がれているため、他の城系と比べても作り込みは歴全です。
◆テドン
夜は住民がいたのに朝になったら消えていた……でお馴染み、『ドラクエ3』でも屈指のトラウマ&ホラーポイント「テドン」。HD-2D版ではまさかの追加要素があって驚いた人も多いはず。外観からすでにボロボロなので、なんとなく訳アリの村だと気づきやすくなった気がします。また夜に訪れると、武器屋の2階に人魂がチラリ…。
◆ジパング
我らが日本をイメージした国「ジパング」!桜に茅葺き屋根の家、鳥居に大社と日本らしさ全開です。実は遠くから見ると、周囲の小島も合わせて日本列島の形になっています。
◆浅瀬のほこら
海底に沈んだ遺跡が再び姿を現す……こういったロマンあふれる演出が好きなのは、筆者だけではないでしょう。「かわきのつぼ」を使って「浅瀬のほこら」が浮上するシーンは非常にワクワクさせてくれました。HD-2D版では海のグラフィックも綺麗になり、ほこらの神秘さが際立っているように思えます。
◆サマンオサ
王様のとある事情から、暗い雰囲気が漂う町「サマンオサ」。町の広さもさることながら、王城の見栄えも立派で、本作の中でも上位の大国に位置するのではと思わせてくれます。すぐ近くに湖があるのもなんだかお洒落でいいですよね。
◆海賊の家
海賊たちのアジトと聞いて警戒しながら入ってみたら、意外とみんな良い人だったでお馴染みの「海賊の家」。まさか家ではなく、外の石像にお目当てのアイテムが隠されているとは露知らず。ちゃんと外観からも石像を確認できるので、HD-2D版からの勇者は初見で気づけた人も多いのではないでしょうか。
◆ルザミ
秘境の島「ルザミ」は上陸できる陸地がなくなり、船に乗ったまま島へ入港する形となりました。小さな島々を吊り橋で繋いだ簡素な造りで、秘境らしいのどかさが漂っています。
◆スー
川を上った奥地に位置し、たどり着くだけでも一苦労なのが「スー」の村。家屋の造りや住民たちの話し方も独特で、ネイティブ・アメリカン味があります。
◆商人の町(○○バーク)
ボロ屋一軒しかなかった空き地がここまで発展するとは!勇者たちを驚かせた「商人の町(○○バーク)」は、ストーリーを進めることで見た目や機能がどんどん発展していく特殊な町です。その発展具合は外観にも表れており、道が整備されたり劇場が建ったりと、着々と成長していく様は壮観。本稿の主題である「建物ごとに外観が異なる」の恩恵を一番に受けた場所と言っても過言ではないでしょう。
◆アープの塔
まさか「アープの塔」がこんな特徴的な外観をしているとは思いもしませんでした。鳥を模したトーテムポール(調べたら「サンダーバード」というらしいです)に似ており、距離が近いこともあってか「スー」と何らかの関係性を感じさせます。
◆グリンラッド
全体マップ最北東の雪に覆われた島、その真ん中にポツンと建っているのが「グリンラッド」です。正確には島全体を表す名前で、マップ内には“偉大なる魔法使い”らしい老人の小屋が建っているのみ。むしろ何も見当たらない平原の方が広く、オリジナル版だと最初は「なんだここ?」となる場所でした。
◆幽霊船
勇者の船と比べると多少はボロボロかな?程度だった「幽霊船」も、HD-2D版で大きく変化。船体は灰色に染まり、不気味な黒いモヤを纏い、青白い人魂がいくつも漂う「いかにもな幽霊船」という外観になりました。
◆ランシール
オリジナル版の「ランシール」も一見しただけでは重要な場所に気づきにくい村の一つでした。住民が「大きい神殿があるよ」と教えてくれるものの、村の上の方、それも林で隔てられた場所にあるため、「どこにあるの?」と混乱した人は多いはず。実際に宿屋のNPCも「くそっ!大きな神殿など、どこにもないではないかっ!」と言っていました。
HD-2D版では、外観から神殿の位置が一目瞭然。前述のNPCもセリフが「くそっ!せっかく神殿を見つけたのに、カギが掛かっていて入れないではないかっ!」に変わっています。
◆レイアムランドのほこら
不死鳥ラーミアが眠る地「レイアムランドのほこら」は、氷原から突き出すように建っているのが特徴。欲を言うならば天辺でオーブが光る様子も見たかった感はあります。
◆ネクロゴンド火山
「ネクロゴンド火山」はとにかく巨大になりました。地上からでは頂上を見上げられず、ラーミアに乗ることでやっと全体像が見えるレベル。火口で煮えたぎるマグマや、そこから噴き出して固まった溶岩などもリアルに表現されています。HD-2D版ではマップ内に入ることも可能となったためか、入口には山道が続いています。
◆バラモス城&ギアガの大穴
いよいよやってきました「バラモス城」。表向きのラストダンジョンなだけあり、城の作り込みがめちゃくちゃ凝ってます。魔王バラモスの影響か、城からはおどろおどろしいオーラが溢れ、周囲の湖も毒々しい見た目に変色。隣には毒沼に囲まれた「ギアガの大穴」も。地域そのものが闇に侵されている感が伝わってきます。
◆竜の女王の城
上の世界で最後に訪れるのが「竜の女王の城」。渦巻く雲海の上に建てられており、城まで続く切り立った崖路にヒヤヒヤさせられます。建物自体は城より館と言われた方がしっくりくる見た目。地面からは竜の尻尾のような装飾も生え、厳かな雰囲気を感じさせます。
ゲーム全体のグラフィックもさることながら、本稿で紹介した町やダンジョンの外観も作り込まれ、世界観の表現がグッと高まったHD-2D版『ドラクエ3』。残る「下の世界」についても後日別記事で紹介しますのでお楽しみに。
■前編はこちらの関連記事から!
・「ダーマ神殿」ってそんな見た目だったんだ!あの町やダンジョンがHD-2D版『ドラクエ3』でどう生まれ変わったか見てみよう【前編】
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