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『ゴースト・オブ・ツシマ』アニメ化発表に、一部のファンが“戦々恐々”─シリーズ構成・虚淵玄の筆力に震える

インサイド / 2025年1月13日 11時0分

モンゴル帝国の侵攻を受けた対馬を舞台に、侍の「境井仁」が民を守る戦いをオープンワールドで描いた『Ghost of Tsushima』。本作は、美しい対馬の風景や、そこに生きる人々の物語、そして時代劇の殺陣をモチーフにした心地よいアクションと、幅広い魅力で高評価を博した作品です。


そして先日、『Ghost of Tsushima』のオンラインマルチプレイモード『Ghost of Tsushima: Legends/冥人奇譚』のアニメ化が発表され、大きな話題となりました。この突然の新展開にファンは驚きつつも、SNSなどでは期待のコメントも飛び交っています。


しかし、『Ghost of Tsushima』の更なる動きに喜ぶ声が多い中、今回のアニメ化に対して“戦々恐々”といった反応も見受けられます。どのような理由で、不安が頭を過ぎっているのでしょうか。


■「シリーズ構成・虚淵」に集まる視線


ゲームにせよ漫画にせよ、人気のある作品のアニメ化が決まると嬉しいものですが、満足する仕上がりになるかどうかは誰もが気になるところです。


しかし、今回の『Ghost of Tsushima』アニメ化で持ち上がった“戦々恐々”の多くは、現段階ではまだ予測がつかない「完成度」や「原作再現度」に対する不安ではありません。“戦々恐々”の理由は、アニメ版『ゴースト・オブ・ツシマ』のシリーズ構成を担当する「虚淵玄」さんが要因となります。


虚淵さんは、PC向ADV『Phantom PHANTOM OF INFERNO』で頭角を現し、『吸血殲鬼ヴェドゴニア』、『鬼哭街』、『沙耶の唄』と、バイオレンスやサスペンスといった緊張感を伴うエンターテイメント性が高く評価され、注目のシナリオライターとしてPCゲーマーの間で知られていきます。


さらに、ゲームのシナリオを手がけつつ、小説の執筆やアニメの脚本など、活躍の場を多岐に広げていきました。小説『Fate/Zero』や、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に特撮『仮面ライダー鎧武/ガイム』の脚本などで、虚淵さんの名前を覚えた人も多いことでしょう。


数々の実績と寄せられる評価の高さは、虚淵さんの実力を裏付ける証左に他なりません。アニメ『Ghost of Tsushima』のシリーズ構成という大役も、受け手から確かな信頼を集めている虚淵さんなら見事に果たしてくれるはず。今回持ち上がっている“戦々恐々”も、虚淵さんに力不足を感じての声ではありません。


■絶望というエンターテイメントを描く“虚淵作品”の数々


では、虚淵さんがシリーズ構成を担当することで、どんな“戦々恐々”が持ち上がっているのか。それは、「想像もつかないような過酷な物語になるのでは」という恐ろしさ。無論この恐ろしさは、完成度の高さ低さを比喩した言い回しなどではなく、ほぼ文字通りの意味での“恐ろしさ”です。


虚淵さんが手がけた作品の多くは高いエンターテイメント性を備えていますが、厳しい状況や突き詰めた物語を描く作風のため、過大な絶望を感じさせることも少なくありません。


ネタバレを避けるため曖昧な表現に留めますが、『Fate/Zero』では出来るだけ多くの人間を救おうとする衛宮切嗣が、自らの行為を跳ね返される形で絶望を突きつけられ、ほぼ全てを失う結末に慟哭しました。


また『魔法少女まどか☆マギカ』では、第3話の衝撃的な展開を経て、毎話ごとに絶望の足音を近づける積み重ねの妙で、視聴者の心を大いに乱しながらもその視線を惹きつけ続けます。


このほかにも、「白貌の伝道師」で辿った少女の顛末や、ごく普通の美少女ゲームのように見えながら、狂気と禁忌が織りなす衝撃的な物語を織り込んだ『沙耶の唄』など、虚淵さんが描く絶望の深さと広さは、まさに計り知れないほどです。





■絶望に魅了される、虚淵玄の確かな実力


ただ人が死ぬだけ、想いが届かぬだけでは、少なくともその物語に惹かれることはないでしょう。それぞれの死に重みと無念があり、届かぬ思いに失われた未来を見ることで、受け手の心は千切れ、揺さぶられ、打ちのめされます。


その衝撃を幾度も、そして様々な形で生み出してきた虚淵さんの手腕に魅力を感じてきた人々が、「今回のアニメでも、新たな絶望を目の当たりにするのでは」といった“戦々恐々”の声を上げているのです。


無論、虚淵作品の全てが絶望一色に染め上げられているわけではありません。過酷な道のりの果てに小さな未来を掴んだり、ひとすじの希望が与えられるケースもあり、作品によって当然結びも変わります。とはいえ、希望を輝かせるためにより強い絶望に覆われることもあるため、油断できないのもまた事実です。


そんな虚淵さんが、アニメ『Ghost of Tsushima』のシリーズ構成を担当するとなれば、“戦々恐々”とする人がいるのも無理のない話でしょう。忘れがたい絶望を高いエンターテイメント性に昇華する虚淵さんが、このアニメでどんな手腕を発揮してくれるのか。 縮み上がりながら、アニメの続報を待ちましょう。


■『冥人奇譚』のアニメ化は、過酷な戦いを描くのか!?


“戦々恐々”とする要因の多くは虚淵さんに由来しますが、それだけではありません。今回のアニメ化の切り口にも、一抹の恐ろしさが感じられます。


冒頭でも述べた通り、アニメ化するのは『Ghost of Tsushima』の本編ではなく、夢幻の世界を舞台にした協力型マルチプレイモード『Ghost of Tsushima: Legends/冥人奇譚』です。


『冥人奇譚』は協力型という性質から、ゲーム性のメインは激しい戦闘が中心になります。もちろんストーリーはあるため、それがアニメ版の軸になるかと思いますが、おそらく戦いそのものにも焦点が当たることでしょう。


『Ghost of Tsushima』本編の戦いも過酷で、主人公の仁は侍としての誉を捨て、奇襲に侵入、暗殺といった侍らしからぬ手段に手を染めるしかありません。その葛藤は物語の全編にわたって描かれており、厳しい現実と絶望に立ち向かう仁の姿がプレイヤーの心に刻まれました。


本編では誉を捨ててまで戦いましたが、戦いが中心となる『冥人奇譚』でも過酷な戦いが待ち受けている可能性は高いでしょう。その場合、やはり誉は失われてしまうのか……アニメでも、誉の危機はまったなし!?




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