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『グレイセス エフ リマスター』に続け! 令和に蘇って欲しい『テイルズ オブ』作品5選

インサイド / 2025年1月19日 10時0分

1995年に幕を開けた『テイルズ オブ』シリーズは、ドラマティックな物語とアクション性のあるバトルを組み合わせ、充実したプレイ体験を提供するRPGとして高く評価されました。


近年ではスマホ向けの展開も多いものの、『テイルズ オブ アライズ』といった大作も作られており、様々なスケールでシリーズ展開が続いています。


1月16日にも、シリーズでも屈指の名作と名高い『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』が発売日を迎えました。往年のファンはあの時の感動をもう一度味わえ、新規層にとってもアクセスできる機会が巡ってくるリマスター版の登場は、誰にとっても嬉しい展開です。


『テイルズ オブ』シリーズのリマスター作品は、『グレイセス エフ』に加え、『テイルズ オブ ヴェスペリア リマスター』と『テイルズ オブ シンフォニア リマスター』も登場しました。しかし、このほかの作品もリマスターを望むファンが少なくありません。


理想をいえば全作品のリマスター化ですが、さすがにそれは難しいところ。一方で、次のリマスターに選ばれやすそうな作品もあります。次に白羽の矢が立つかもしれない『テイルズ オブ』作品に注目してみましょう。


■『テイルズ オブ エターニア』


ランキングでも上位常連の人気作『テイルズ オブ エターニア』は、リマスター化も強く望まれており、次回選ばれても不思議はないほどです。特にシナリオ面は評価が高く、巧みな伏線とその回収の妙にも驚かされます。


主人公の「リッド」はどちらかといえば保守的で、日常を好み変化を厭う面もありました。しかし、冒険を通じて様々な出来事を体験し、自分なりに消化していくことで、成すべきことを見つけていく……そうした主人公としての王道的な道を、しっかりと貫き通した生き方がプレイヤーを魅了しました。


フィールドの時間経過や「どこでもセーブ」など、システム的にも新しい要素を積極的に取り入れ、ゲームとしての面白さをしっかりと模索している点も見逃せません。後に出たPSP版も好評でしたが、そこから数えて20年もの時間が経っています。そろそろ、現行機向けに再び蘇って欲しいものです。


■『テイルズ オブ ジ アビス』


奇しくも先ほど挙げたPSP版『テイルズ オブ エターニア』と同年となる、2005年発売の『テイルズ オブ ジ アビス』も非常に厚い支持を集めており、今なお復活が期待されている作品のひとつです。


シリーズ10周年記念作品として、大きな期待を一身に背負った『テイルズ オブ ジ アビス』は、『テイルズ オブ エターニア』とは別の意味で主人公に注目が集まりました。本作の主人公「ルーク」は公爵家に生まれ、またとある事情から外の世界を知ることなく育ちます。


そのため、周囲と上手く折り合いを合わせることができず、作中でも身勝手な性分が目立ちましたが、衝撃的な真実に振れたことをきっかけに、考え方や価値観を見つめ直し、抱えていた劣等感も克服。そうした成長を、納得できる積み重ねで丁寧に描いた物語が、今も愛されるほどの人気へと繋がっていきます。


細かい粗や問題も少なからずあるものの、心を揺さぶる物語は時を経ても色褪せていません。だからこそ、リマスター化で今一度遊びたい、という声も絶えないのでしょう。





■『テイルズ オブ ファンタジア』


『テイルズ オブ』シリーズを語る上で欠かせない作品はいくつもありますが、原点となった1作目『テイルズ オブ ファンタジア』も避けて通るわけにはいきません。ターン制が主流だったRPG黄金期に、アクション性のあるバトルで一味違う冒険を提供した本作は、新規IPながらたちまち話題となりました。


また、当時は勧善懲悪なゲーム作品が多かった中、定番の流れを覆した意外性をRPGで描いた点も高評価の一因です。敵である「ダオス」の行動はただの私利私欲ではなかったため、複雑な背景や彼なりの葛藤に想いを馳せた人も多いことでしょう。


こうしたゲーム自体の完成度もさることながら、スーパーファミコンの性能を存分に活かした精緻なグラフィックや、当時のROMカートリッジに歌声つきの主題歌やボイス演出を盛り込むなど、目や耳にも強く訴えかける作品でした。店舗で流れているゲーム画面を見て、即購入を決意した人もいたほどです。


シリーズの原点かつ人気の高い作品だったため、移植やリメイクで再誕する機会は多かったものの、ゲーム専用機に向けた展開は2010年で止まっています。もし本作がリマスター化されれば、近年のシリーズ作でファンになった人が原点に触れる機会が改めて訪れるので、ユーザー層を拡大する意味でも実現して欲しいものです。


■『テイルズ オブ デスティニー/2』


『テイルズ オブ』作品もそれぞれ単体で完結していますが、同じ世界観や登場人物を引き継ぎ、新たな物語を紡ぐ連作も少なくありません。例えば、『テイルズ オブ シンフォニア』と『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』がその代表的な例と言えます。


そして、この『テイルズ オブ シンフォニア』と『ラタトスクの騎士-』は、後にPS3ソフト『テイルズ オブ シンフォニア ユニゾナントパック』として、2作品のセットで再登場しました(冒頭で触れた『テイルズ オブ シンフォニア リマスター』とは異なります)。


2作品のセットという形で蘇ることもあるならば、『テイルズ オブ デスティニー』と続編の『テイルズ オブ デスティニー2』をセットにしたリマスター版も、ぜひとも実現して欲しいところです。


初代PlayStationにシリーズ初上陸を果たした『テイルズ オブ デスティニー』は、意思を持つ剣「ソーディアン」を携えた「スタン」が世界を駆け巡り、様々な出会いや戦いを通じて成長していく物語を紡ぎます。始めはただの青年に過ぎなかったスタンの目線は、プレイヤーの感情移入を自然に促し、彼の冒険は我がことのように感じられました。


また、本作で登場した「リオン」は、シリーズ全般の人気投票ランキングでも最上位に位置しており、頭一つ抜けた支持を集めています。そうした人気に結びついたのは、本作がリオンという人物を魅力的に描いた証左とも言えます。


こうして好評を博した『テイルズ オブ デスティニー』の18年後を舞台とし、スタンの息子である「カイル」が主人公を引き継いだのが、『テイルズ オブ デスティニー2』です。偉業を成し遂げ英雄と呼ばれる父に憧れ、自身も英雄を目指すカイルの熱意は、旅を通じて現実を知り、英雄が担う責任の意味を学んでいきます。


また、より遊び応えが増したバトルやワールドマップを含めたビジュアルの強化、フェイスチャットを進化させた「スクリーンチャット」、短いロード時間など、ゲームとしての面白さや快適性を整えた点も見逃せません。


このような改善を遂げた理由のひとつは、『テイルズ オブ デスティニー2』がシリーズ初のPlayStation 2ソフトとして登場したためです。PS2の性能を活かして『テイルズ オブ』作品の可能性を広げたのも、『テイルズ オブ デスティニー2』の功績と言えます。




『テイルズ オブ』シリーズで次にリマスター化される作品は、蓋を開けてみるまで分かりません。今回挙げたタイトルに多くの要望が集まっているのは事実ですが、このほかにも『テイルズ オブ レジェンディア』や『テイルズ オブ エクシリア』シリーズなど、有力な候補は数えきれないほどです。


リマスター展開そのものについては、シリーズのIP総合プロデューサー・富澤祐介氏が「過去作をリマスター化し、世界中のお客さまに現行のゲーム機で遊んでいただける機会を30周年でも改めて推進していきます」とコメントしており、実現の可能性はかなり高いと見ていいでしょう。


果たして次は、どの作品がリマスターされるのか。期待を抱きつつ、続報をお待ちください。


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