日本開催「CAPCOM CUP 11」出場を決めた「ふ~ど選手」にインタビュー!ドリームコンボで会場が湧いたパブリックビューイングの様子をお届け【現地レポート&インタビュー】
インサイド / 2025年1月22日 20時30分
1月19日(日)より「CAPCOM Pro Tour 2024 ワールドウォリアー 日本地域決勝大会」が開催。東京・上野にある「esports Style UENO」にて本大会のパブリックビューイングが実施されました。
本大会は、全5回にわたって行われたポイント制・オンライン大会「ワールドウォリアー 通常大会(日本)」のポイント上位8名が出場。大会優勝を果たすと両国国技館で行われる世界大会「CAPCOM CUP 11」の出場権を得ます。
ダブルエリミネーショントーナメント(BO5)で行われ、ポイント1位から4位がウィナーズトーナメント、5位から8位がルーザーズトーナメントで競い合います。ウィナーズサイドに、ももち選手、ひぐち選手、ふ~ど選手、おらりん選手、ルーザーズサイドにひかる選手、GO1選手、もけ選手、カワノ選手が出場しました。
「ワールドウォリアー 日本大会」の集大成とも言える戦いなだけあり、出場メンバーも猛者揃い。今年の世界大会は日本開催なので、前大会よりも注目が集まっている雰囲気が感じられます。
今回は本大会開催に伴い、大会優勝者「ふ~ど選手」へのインタビューがメディア向けに実施。本稿では、現地の熱気あふれるパブリックビューイングの様子やインタビューの内容をお伝えします。
◆EDのドリームコンボで拍手喝采!
会場に到着すると、用意された客席はすでに来場者で満員に。大会のオープニングでは本日出場する選手たちが登壇し、意気込みを語りました。
「ワールドウォリアー」累計ポイント1位、そして第5回大会を優勝したももち選手は「第5回のワールドウォリアー優勝者が決勝大会を優勝するという、これまでのデータを仕入れてきたので証明したいと思います」と気合十分なコメントで、会場を盛り上げます。
ついに始まったウィナーズ側1試合目は、ひぐち選手vsおらりん選手の若手同士対決。ひぐち選手が使用するガイルの「ソニックブーム」をおらりん選手がドライブパリィを使いながら上手に対応していきます。
余談ですが、筆者もガイルのソニックブームに苦しめられた経験があるので、おらりん選手の緩急あるプレイングに驚かされます。いつまでもキャラパワーのせいにしていては勝てるようにならないということですね。
結果的におらりん選手の攻めと守りの対応力が功を奏し、3−1のスコアでひぐち選手が敗北。このアツい初戦に会場のボルテージも一気に盛り上がりました。
ウィナーズ側2試合目のももち選手vsふ~ど選手は、フルセットフルラウンドまでもつれ込む熱戦に。最終的にふ~ど選手の達人のような間合い管理でSA3に繋げる差し返し攻撃がヒットし、ふ~ど選手が勝利しました。
ルーザーズ側は、ひかる選手にカワノ選手が3−1で勝利、もけ選手にGO1選手が3−2で勝利を収めます。ルーザーズクウォーターファイナルは、ももち選手vsカワノ選手、ひぐち選手vsGO1選手に決定しました。
ももち選手vsカワノ選手の対戦カードでは、ももち選手が使用するEDのドリームコンボがカワノ選手に炸裂。その瞬間、歓声とともに会場からは拍手が送られます。
ドリームコンボとは、EDのSA2を利用した難易度が高いコンボのこと。難しい分、成功すると画面の端から端へ移動することができ、追い詰められていたとしても有利な展開に持ち込める強力なコンボです。
逆転の一手になる可能性を秘めた激ムズコンボであり、観戦者にとってはハラハラドキドキするシーンでしょう。世界大会を懸けた戦いですが、ももち選手はひとつも間違えることなく淡々とコンボをきめていきます。すごすぎる…。
試合はももち選手が勝利。続く、ひぐち選手とGO1選手のマッチアップは春麗vsガイルのスローペースな戦いでスコアは2-2と両者互角の戦いとなりますが、GO1が1歩リードしてそのまま勝利を収めました。
次に試合をしたのはウィナーズ側のふ~ど選手vsおらりん選手。最終スコア3-0の一方的な展開でふ~ど選手がストレート勝利しグランドファイナルへ。ルーザーズ側ではももち選手が、先ほどひぐち選手に勝利したGO1選手と、ウィナーズ側から落ちてきたおらりん選手を倒してグランドファイナルへ進出しました。
◆決勝戦は「ももちvsふ~ど」の同キャラ対決!
小休憩を挟むと待ちに待ったグランドファイナル「ももち選手vsふ~ど選手」が始まりました。この試合に勝つと両国国技館で行われる世界大会進出が決定する大事な試合です。
キャラクターマッチアップは、EDとEDの同キャラ対決。日本で最強のEDが決まるといっても過言ではないでしょう。
試合はももち選手が2-0と完全にペースを握る展開になり、ふ~ど選手も1本返しますが、3-1でグランドファイナルがリセット。両者1pと2pのサイドチェンジを行い、もう一度試合を行います。来場者も本大会で一番大きな声援を上げて試合を楽しむ様子が見られました。
最初の試合をとったのはももち選手で、先ほどと同様にペースを握ります。このまま試合が決するかと思ったところ、ふ~ど選手が2連続でゲームをもぎとり、なんとそのまま優勝を果たしてしまいました。
◆「決勝はわりと勝ってもおかしくないのかなと思っていました」―ふ~ど選手へインタビュー!
――「ワールドウォリアー 日本地域決勝大会」優勝おめでとうございます!本日の感想を教えてください。
ふ~ど正直、自信はなかったんですけど、決勝だけを見たら「わりと勝ってもおかしくないのかな」と思ってました。今年のカプコンカップに出ることにおいて自信はなかったですね。
――決勝ではももち選手とグランドファイナルリセットになるなど激戦でしたが、今日キツいと感じた瞬間はありましたか?
ふ~どルーザーズに落ちたらかなりやばい、という気持ちでやってましたね。ももちとかは絶対キツいし、どうやってもいい勝負になるので勝てただけでうれしかったです。
――試合後のインタビューで「Lesher選手と練習していたことが身を結んだ」と言っていましたが、具体的にどのようなことが最後の勝利につながったのでしょうか?
ふ~ど実はEDってキャラクター対策すると、リスクのある行動があるんですよ。ひも(サイコフリッカー)に対してジャストパリィラッシュをする有効な対策があって、相手がどこまでED対策をしてくるのかなというのが気になったポイントです。
最終戦では中キックの差し返しがあまりないことに気づきました。ということは、こっちは結構さわれるってことなので。だから相手が振ってくる技に対して、ダメージをとれると思えた点が大きかったと思います。
――今日はパブリックビューイングで観客が入っての場となりましたが、会場の雰囲気はどう感じましたか?
ふ~ど自分はちょっとアドバンテージがあって、去年DetonatioN FocusMeに所属していたときのホーム会場がここだったんです。それこそファンミーティングもここで開催していて、去年経験したことが良かったんじゃないかなと思っています。
――「CAPCOM CUP 11」まで時間がありますが、どういった取り組みをしようと考えていますか?
ふ~ど「CAPCOM CUP 11」に出なかったら休んじゃいそうだなと思っているんですよ。そこで弱くなりたくないから今後も練習をするし、来年も活躍できるのかなと思っています。「CAPCOM CUP 11」に出場できるようになったことで、モチベーションを高く『ストリートファイター6』を練習できるようになったことが嬉しいですね。
――今回は、開催地が両国国技館ということで見にくる来場者も日本人が多いかと思われますが、ホームという意識はありますか?
ふ~どそれはあまりないですね。長い間、海外で戦ってきて死ぬほどアウェイな状況でプレイすることとかあったんで。むしろ盛り上げられたらいいなと思っています。それよりも日本で練習できることがすごいアドバンテージに感じています。
――見にきてくれるファンへ何か要望はありますか?
ふ~ど全然ありません。お金を払って見てくれるので自分もそれに応えられるような試合をしたいです。日本のファンの方には、海外から色々なプレイヤーが来るので楽しんでもらいたいですね。あとは声を出してほしいです。やっぱりカロリーを消費することって楽しいことだと思うので。
――過去の「CAPCOM Pro Tour」には海外遠征などあったかと思いますが、今年の大会(ワールドウォリアー)方式になったことについてどう思いましたか?
ふ~ど昔は「カプコンカップに出ないとプロと言えるのか?」という意見があって、みんな海外の大会を回ってカプコンカップを目指していた感じなんですけど。今は配信とかで人気を集めることが重要になってきた時代なんで、5回も国内で大会があるとそれだけで見てくれる人が増えていいと思っています。
1回の大会よりは何回も大会があって、ストリーマーの人も参加したり、自分も大会の配信をしたり。ウィンウィンで良い形なのかなと思っています。
――先日、追加キャラクター「不知火舞」が発表され『ストリートファイター6』のアップデートは今後も続いていく思いますが、この先のスト6に求めるものはありますか?
ふ~どないっちゃないですね。プロでもメーカーさんが作ってくれているゲームを遊んでいるというスタンスは変わらないので。
ただ、第1回、第2回のワールドウォリアーで優勝できなかったのは、DJに調整がはいってEDにキャラ変えしたことがキツかったなと思っています。そこからようやく勝てるようになったけど最後にEDの調整が入って…。それでも自分は強いなと思ってたんですけど、やっぱりバージョンによって結果が左右されてしまいますね。
それでも今回優勝できて、そこは跳ねのけられたんだなと思います。もっと調整が入っていたら自分はここに立てていないので、怖いなとは思いますね。
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