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腸内環境を整える!乳酸菌とは違う「乳酸菌生産物質」に注目/LEADERS online

INSIGHT NOW! / 2018年5月29日 9時36分


        腸内環境を整える!乳酸菌とは違う「乳酸菌生産物質」に注目/LEADERS online

LEADERS online / 南青山リーダーズ株式会社

スティルヤングを飲んで育ったラジオ好き少年

村田公英さんは山口の生まれ、父は政治家で、同郷の大物政治家とも既知の間柄だったそうだ。

政治活動に精力を注ぐあまり、家には生活費が入らない。戦後の混乱期でもあり、村田家では母が働いて家計を支えた。

「父の人脈を利用して、母は乳酸菌生産物質が主成分の飲料『スティルヤング』という製品の販売員をしていました。

母が勤めていたのは、開発者の正垣一義氏の会社でした。戦後の食糧難の時期ですから、妊婦が飲むと良いというので、よく売れたそうです」

村田少年は、体に良いというので、8歳から乳酸菌生産物質が主成分の「スティルヤング」を飲んで育った。

少年時代はエンジニア志望、機械いじりが大好きだったそうだ。幼いころから一途な性格で、物事を極めたいと思っていた。

ラジオが好きで、仕組みに夢中になり、解体したり組み立てたりするのが趣味で、学生時代は無線にも通じ、ずっとエンジニア志望だった。

電気工学の専門教育も受け、その道に進むと思われたが、母に勧められて乳酸菌研究に路線を変更する。

「母の勤め先に入社し、正垣一義氏に師事して研究生活を始めましたが、厳しかったですね。乳酸菌研究の歴史と、これまでの経緯、乳酸菌に対する心構えを徹底的に教育されました。

正垣氏は乳酸菌生産物質について国会で演説もし、日本人の健康促進と、復興のために乳酸菌研究を役立てようと懸命でした」

こうして村田さんと乳酸菌の半世紀を超える付き合いが始まった。

乳酸菌の先駆的研究は高く評価されたが、事業は破綻

今でこそ誰もが知っている乳酸菌だが、日本で初めてヨーグルトが作られたのは大正時代にさかのぼる。

開発したのは正垣角太郎という医師だった。

100年前、細菌研究で有名なパスツール研究所の乳酸菌研究に触発されて作られた日本初のヨーグルトは、37度という乳酸菌発酵に必要な温度を保つために、湿らせたおがくずを燃やすなど、日本独自の方法を考案したそうだ。

今や乳酸菌といえばヨーグルトだが、父の研究を受け継いだ正垣一義氏は、次第に乳酸菌よりも健康効果が高い物質、乳酸菌が出す物質に着目することになる。

それが「乳酸菌生産物質」で、後にスティルヤングという飲料として販売するに至った。

「製品そのものは良かったのですが、販社や出資会社と、経営方針の行き違いなどがあり、うまくいかなかった。当初、乳酸菌生産物質というのは、アミノ酸が多いので、調味料として使うと味がよくなるんです。

戦後しばらくは外食産業向けに売れていたのですが、やがて化学調味料が出てきました。味が濃く、安価で手軽ということで、市場を奪われ、事業としてはうまくいかなくなりました」

昭和44年、研究所を閉めることになってしまった。

しかし、研究の火は消せない。

村田さんは、正垣所長から会社の全権と、製法ノウハウを譲り受けた。

「そこから25年、得意な電気関係で仕事をさがし、ラジオや無線機、通信機器の会社で働きました。

一方で、土日には乳酸菌研究や会社再興のために、コンサルタントと相談しながら協力会社や出資者をあたり、交渉を続ける二重生活を送りながら、会社を立て直す機会を待ちました」

生活のためと、信念のため、過酷なダブルワークを続けた村田さんの尽力で研究は永らえ、関係者の一途な事業再興の希望はつながれた。

そして53歳になって、会社設立につながる運命の出会いがあり、現在の光英科学研究所として事業を再興することに成功した。

「乳酸菌生産物質」と「乳酸菌」の違いは?

乳酸菌がお腹に良いのは今や常識、しかし「乳酸菌生産物質」という言葉は全く耳慣れない。

タケは首をひねる。

村田さんが副業で苦労してまで守った製品はどういうものなのか?

「乳酸菌が増えるときに代謝する物質で、創業時からの当社の主力商品です。乳酸菌が身体に良いのは、乳酸菌そのものよりは、乳酸菌が腸内で増えて出す『代謝物』のおかげです

健康のために乳酸菌を摂り、増やすという考え方もありますが、代謝物を増やすためなら、そのものを摂るほうが早い、という考え方もあるわけです。

それが『乳酸菌生産物質』を主要成分にした当社の製品です」

サプリメントなどの乳酸菌は、大腸の中で発酵させるには、自然環境なので効率が悪い。そこで環境を似せた体の外の工場の発酵タンクで代謝させている。

ヨーグルトのように乳酸菌そのものを含んでいるわけではない。

「人間の腸内フローラから選んだ、お互いに相性が良い善玉菌を16種類35株選んで配合して培養し、代謝物を抽出しています。

代謝物ですから、乳酸菌生産物質は乳酸菌と違い、生きていません。人間の腸内には500種類以上100兆個の菌が腸内フローラを作っていますが、生きた乳酸菌が届いたとしても、在来菌による防御機能が働いてしまい、多くは淘汰されてしまいます。

しかし、代謝物はアミノ酸など、どんな善玉菌にとっても環境を整えるよい成分ですから、歓迎されます。つまり、『乳酸菌生産物質』を摂ると、効率よく善玉菌が増え、バランスのいい腸内フローラになるということです。

それが健康長寿の秘訣です」


文化放送『The News Masters TOKYO』のタケ小山がインタビュアーとなり、社長・経営者・リーダー・マネージャー・監督など、いわゆる「リーダー」や「キーマン」を紹介するマスターズインタビュー。音声で聞くには podcastで。

The News Masters TOKYO Podcast 文化放送「The News Masters TOKYO」
http://www.joqr.co.jp/nmt/ (月~金 AM7:00~9:00生放送)
こちらから聴けます!→http://radiko.jp/#QRR
パーソナリティ:タケ小山 アシスタント:西川文野(文化放送アナウンサー)
「マスターズインタビュー」コーナー(月~金 8:40頃~)

【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/

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