新入社員として、まず身につけておきたい仕事の受け方とは/フランクリン・ プランナー
INSIGHT NOW! / 2022年3月26日 12時11分
フランクリン・ プランナー / フランクリン・プランナー
大半の企業が新年度を迎え、今年もたくさんの新入社員で世の中が輝きます。
新入社員の人は、これからビジネスの世界についていけるかどうか、緊張の面持ちでいることでしょう。
学生時代と社会人の大きな違いのひとつは、「時間管理」に関することです。これまではある程度自分の気持ちのままに行動することもできましたが、これからはそうもいきません。組織の規律のなかで、成果を出すことが義務付けられます。時間管理とは、最大の結果を上げるために、どのような段取りで、何を優先すべきかを決めることです。何事も始めが肝心です。新入社員としてやるべきことを考えていきます。
「期待に応えること」がビジネス・パーソンの第一目的
最初のころは、やることをすべて教えてもらい、言われたことを行うという、いわゆる「おつかい」レベルの仕事です。しかし、組織は「おつかい」のために新入社員を雇ったわけではありません。
組織は、1日も早くビジネス・パーソンとしての仕事をすることを期待しています。
では、ビジネス・パーソンとしての仕事には、何が必要なのでしょうか。
学生時代と異なり、すべての仕事は、何らかの期待に応えることになります。それは、顧客や上司の場合もあれば、プロジェクトの進捗のこともあるでしょう。
そしてすべての仕事には、目標(ゴール)があります。そのゴールとは、基準となる数字の指数が伴った得たい結果であり、期限があります。
仕事を与えられたら、まずこのゴールを確認します。仕事が終わったあとで、「そういうことではないんだよ」と言われてしまっては、それまでやったことは無駄になってしまいます。このとき、仕事の依頼者ですら、ゴールが不明瞭な場合があります。その状態を打開するためにも、できるだけ具体的に、やるべき仕事のゴールを明らかにすることが大切です。
得るべき結果が分かったら、そのゴールに向かって何をやってもいいということではありません。
ガイドラインとするべきルールややり方(手順)、使えるリソース、仕事の進捗についての報告の仕方、この3つについて確認します。
組織のなかで働く限り、守るべきルールややり方があります。それに逸脱しないように仕事を行う必要があります。コンプライアンスに関することはもちろん、組織におけるルールが存在します。
守るべきことをしっかり確認します。
また、組織には使えるリソース(資源)が限られています。さらに予算を使うとなると上司の許可が必要となります。何を使って、何は使えないのかを明確にしておく必要があります。
ただし、最初はリソースがなければ何もできませんから、逆に、使えるリソースは何かを確認することも必要です。
そして、最後が、仕事の進捗報告の仕方の確認です。指示を受けた仕事は、必ず結果を報告する義務があります。定期的に報告する必要があるのか、結果が出た時点で報告すればよいのか、指示を受けた段階で確認しておく必要があります。
仕事を与えられたら、
①ゴールの確認
②ルール・手順の確認
③リソースの確認
④報告の方法の確認、
この4つを押さえておいてください。
自ら計画する
最初は、やり方や言動までこと細かに教えてもらえることもあるでしょう。しかし、そうした時期はすぐに終わります。むしろ、「新人だから許される」時期は、ほとんどないと考えたほうがいいかもしれません。すぐに、自ら考えて行動しなければならなくなります。
「教えてもらっていません」は通用しませんし、もっとも評価されない言葉のひとつだということは覚えておきましょう。仕事に慣れてくれば、指示は結果だけになり、それを達成する手段については、自分で考える必要が出てきます。
実際に行動を起こす際には、先輩社員や上司の判断を仰がなければなりませんが、自分で考え計画する習慣を持つことは非常に大切なことです。
自ら計画すると言っても、理由もなく何をしようかと思うことではありません。何かを行うには、その行動によってより良い結果をもたらすことや問題を解決する必要があります。
積極的に先輩や上司に、「こういうことをやってみたいのですが」と提案することは悪いことではありませんが、それによって、何を解決するのかがあいまいなままでは、その企画が認められることはありません。
今の問題は何か、何のためにこの仕事を行うのか、目標(解決)は何か、どのように行うか、段取りはどうするか、自分で自分の行動計画を立てるということは、何かを解決することにほかなりません。
自分で計画を立て、積極的なビジネス人生を歩んでいきたいと考えるならば、常に問題はないか、課題はなにかという意識を持っておくことです。
実は会社として新入社員に期待していることのひとつに、こういう問題意識を持ってくれることがあります。
組織や社会に慣れ親しんでしまうことで、現状を否定する意識がなくなってしまうことが少なくないからです。先輩社員にない、新たな視点からの意見は組織にとって必要なことなのです。
常に、先輩や上司とコミュニケーションをとりながら、ビジネス・パーソンとしての役割を忘れないように心がけておきましょう。
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