新入社員編:社会人としてチームで有能な人材になるためにやるべきこととは/齋藤 秀樹
INSIGHT NOW! / 2023年11月7日 11時3分
齋藤 秀樹 / 株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
新入社員がほとんどの例外なく2,3年で目の光を失うのはなぜでしょう?
その理由の一つは、環境への依存度が高いことがあげられます。
物心ついた時から誰かが敷いたレールの上を歩むことに慣れてしまった私達。
欲しモノや必要なものは親が、先生が、上司が与えてくれることをいつの間にか当たり前と考えるようになっている。もちろん、例外もありますが。
これが色濃く表れている統計が「18歳の意識調査」だと私は考えています。
この中の問い「あなたは自分で国や社会を変えられると思う」の「はい」の日本の18歳の回答は20%前後。例年同じ傾向が続いています。ちなみに他国(アメリカ、イギリスなど)の40%~85%です。
私個人は「変える」以前に「変えることに興味がない」人が多いのではないかと感じています。
そして、人生の目的が「誰かが決めたレールの上を外れることなく進むこと」になっている。
それが前提なら良い人生とは良いレールを選ぶことに帰結します。
社会人になっても、これまで同様、素晴らしいレールが敷かれていることを期待する。
さて、現実はどうでしょう。
明確な目的も説明されないままに細分化された仕事(作業)が降ってくる。ルーチンワークに追われる日々が続く。すぐに仕事がつまらないと感じ始める。
それでも職場や仲間を愛せればモチベーションも持続できるが、自分を含め他人にあまり興味無さげなメンバーが多い。仕事以外の話はしないし、あまり関わりたいとも思わない。
職場も仕事も職場の仲間もあまり好きになれない。こんな状況に3年も居れば、目の光を失うのは当然ではないでしょうか。
この現実を俯瞰すれば、脱却する方法も自ずとはっきりしてくる。
この現実から導き出される帰結は、人生とは「自分でレールを敷くこと」それを放棄した時から自分の見える景色は色あせていく。
もちろん、レールを敷くには力(実力)が要ります。ですので、その力が培われるまで自分を磨くのに最適なレールを選び、一定期間、修行をすることは重要です。
そこでの大きなテーマは「社会人として有能になるとは何か」です。
学生から社会人に、そして社会人として有能な人材になるとは
「社会人、チームの一員として、協働しながら価値ある自分に自責で成長できる自分なること」
を意味していると私は考えています。
私は常々、個人としては優秀なのに組織の中でその優秀さがまったく発揮できていない人達をたくさん見てきました。
本当にもったいないし、日本にとっても大きな損失です。
ここで気づいて欲しいことは「個人として優秀でも、そのままではチームにとって有能な存在にはなれない」ということです。
そして、日本の一般的な教育機会では「個人として有能になることを教えても、組織やチームで有能になることを誰も教えないし、学ぶ機会がないこと」です。
ですから親も学校の先生も上司も知らないし、教えられない。
ですから、私達がまず学ばねばならないことは組織やチームで有能になる術なのです。
家庭もチーム、学校のクラスもチーム、企業組織もチーム。私達の社会はすべてチームによって形成されています。
言うまでもなく、チームで有能になる術を知らなければ、どんなに個として有能でも、組織で有能さを発揮するのは不可能です。
残念ながら先輩社員の皆さんも学んでいる方がほとんどいないので、ご苦労されている方は多いのではないかと思います。
ですから新入社員(社会時)になって、まず学ぶべきは組織、チームで有能になる術です。
その術の総称が私達が提唱しているチームビルディングです。
で少し内容に触れたいと思います。
【有能なフォロワー(チームメンバー)なるための越えるべき3つの壁】
ここで紹介する3つの壁を越えた(他者評価が高い)メンバーが集まれば、確実に良いチームができます。これが私が長年に渡って検証した事実の一つです。
しかし、良いチームが現実的に少ない。それは、この3つの壁を越えているビジネスパーソンが少ないことを物語っています。
3つの壁とは「曖昧性の壁」「関係性の壁」「存在の壁」です。
ここでは「関係性の壁」について簡単にお話しします。
皆さんは「集団」と「チーム」の違いについて考えたことはあるでしょうか。
違いは明確です。「チーム力」があるか無いかです。
そしてこの「チーム力」の有る無しがチーム成果の高低を決定づけます。
皆さんは成果を出せるチームと成果が出せない集団、どちらに所属したいでしょうか。
多くの方が「成果が出せるチーム」を選ぶのではないでしょうか。
では、皆さんは成果を出せるチームになるためのチームへの貢献はしているでしょうか。
1つ注釈したいのは、「成果を出すための貢献」ではなく、「成果を出せるチームになるための貢献」です。つまり貢献の対象は「業務」ではなく「チーム(成長)」です。
その貢献で最も重要なことが「関係性の壁」を越える、信頼関係創りにあります。
この信頼関係が生まれ強化されることで、チーム力の最も重要な要素であるシナジー(相互連携、相互支援、助け合いなど)が生まれ強くなっていきます。
ですから「関係性の壁」を越える(他者評価が高い)とは、誰とでも強い信頼関係を創れる自分になることを指します。そして、それは意外と簡単にできるようになれるのです。
チームの「関係性の壁」を越えたメンバーが一人、また一人と増えていくことで、チーム力が生まれ強化され、チームは成長(高い成果を生み出)していきます。
あなたもしっかりチームビルディングを学び、あらゆるチームで有能となれる人材への第一歩を踏み出してください。
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