顧客の顔が見えなくともリピート、顧客化はできる。/大野 亜希子
INSIGHT NOW! / 2024年6月25日 21時50分
大野 亜希子 / イデア・ヴィスタ株式会社
顧客獲得に限界を感じていませんか?
多くの企業やビジネスオーナーが、顧客獲得に限界を感じていることでしょう。特に、顧客の顔が見えないオンラインビジネスや、日常的に顧客と直接接触しない業種では、顧客を「作る」ことが一層難しいと感じるかもしれません。
しかし、適切なツールと戦略を導入することで、どの業界でも新たな顧客を獲得し、リピーターを増やすことも可能となるのです。以下の内容を参考に、新たな顧客獲得の戦略を立ててみてはいかがでしょうか。
【新規顧客と既存顧客の関係】
新規顧客の獲得と既存顧客の維持は、どちらもビジネスの成功にとって不可欠ですが、理想的な新規と既存顧客の
比率はご存知でしょうか?
一般的に、理想的な顧客構成は、新規顧客:既存顧客 3:7と言われています。
ある調査によると、新規顧客を獲得するためのコストは、既存顧客を維持するためのコストの5倍~10倍に
もなるとされています。
そのため、既存顧客との関係強化に注力し、リピートしたくなるインセンティブを提供することが重要です。
一方で、業界により「顧客」を作りにくい業界があるのも事実です。ここからは、そんな業界の経営者にとって
顧客創造の新たなヒントになる内容を事例をもとにお伝えします。
【コインパーキングの成功事例】
まずは、コインパーキングの事例を見てみましょう。
以下の写真に示されているように、あるコインパーキングでは「常連割」という取り組みを導入しています。
これは、同じ車両番号で2回目以降の利用時に自動的に100円の割引を適用するというものです。
この取り組みは、顧客の顔を直接見ることができないビジネスでも、顧客データを活用してリピーターを増やすための良い例です。
このように、顧客のデータを収集・活用することで、再利用のインセンティブを提供し、顧客の忠誠度を高めることができます。具体的には、ナンバープレートの画像認識技術を使い、顧客の利用履歴を追跡することで、このような割引サービスを提供しています。結果として、顧客は次回もこのパーキングを利用する可能性が高まります。
【他業界の事例紹介:技術を活用した顧客作り】
① 自動販売機業界
そもそも自動販売機で顧客を作ろうとする発想自体ないかもしれません。
顧客の顔が見えにくい業態の一つです。しかし、最新の自動販売機では、顔認識技術を活用し、購入履歴に基づいておすすめの商品を表示したり、購入者にポイントを付与したりすることで、リピーターを増やす努力がされています。
これにより、顧客は自分の好みに合った商品を常に購入できるという満足感を得ることができ、リピート購入が促進されます。
② オンラインサービス業界
オンラインサービス業界では、顧客との対面はありませんが、データ分析を活用して顧客に個別のオファーを提供することが可能です。例えば、ある音楽ストリーミングサービスでは、ユーザーの聴取履歴を分析し、ユーザーに合った新しい曲を提案します。ECサイトでの「おすすめ」で出てくるアイテムもしかりで、このアクションにより、リピート購入や新たな購入機会を提供しています。このパーソナライズされたアプローチは、ユーザーに購入を喚起させ、リピーターを増やす効果があります。
③ フードデリバリー業界
一見すると顧客と直接対面する機会が少ないように思えるフードデリバリー業界も、顧客を作り出す工夫が見られます。例えば、あるフードデリバリーサービスでは、過去の注文履歴を基に、顧客に特別な割引クーポンや、新しい
メニューの提案を行うことで、リピーターを増やしています。このように、データを活用して顧客に合わせたサービスを提供することで、顧客満足度を向上させています。
【 まとめ:新たな視点で顧客を創造する】
視点を変え、新たな取り組みを始めることで、どのような業界でも顧客を作り、リピーターを増やすことができます。顧客作りに限界を感じている方は、今回紹介した事例を参考に、自社に合った新たな戦略を新たに考察してみましょう。顧客心理を理解し、適切なツールを使って、長期的な関係を築くことが成功の鍵です。
ポイントは、「いかにパーソナルなアプローチができるか」です。
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