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「KPT法」で活動や実行を定期的に振り返る/フランクリン・ プランナー

INSIGHT NOW! / 2024年7月12日 8時57分

「KPT法」で活動や実行を定期的に振り返る/フランクリン・ プランナー

フランクリン・ プランナー / フランクリン・プランナー

仕事を通じ成長していくためには、自分のなかに「何か新しい知識を得る」、「やり方を改善する」、「スキルを身につける」といった、日々の活動の振り返り、アップデートが必要であることは明白です。

しかし、忙しさのあまり、仕事をやりきったことに甘えてしまい、いわゆる「振り返り」を怠ってしまうのは、誰もが経験のあることです。むしろ、振り返りをきちんと行っている人のほうが少数かもしれません。

また、振り返りを行うといっても、漫然と「できた、できなかった」を振り返るだけではあまり意味がありません。起きた問題に対してどうすれば解決し、次につながるのかを考えるプロセスが必要となります。

1週間や1カ月の振り返りを行う際に、基準と具体性を持って、フレームワークに従って振り返りを行うと、今後の計画に大きなプラスになる可能性があります。

振り返りのフレームワークのひとつ「KPT法」を紹介します。

KPT法とは

KPT法とは、プロジェクトや計画の振り返りの際に、行動や結果を「Keep(継続)」「Problem(問題)」「Try(挑戦)」の3つの観点からポイントを整理して、振り返るフレームワークのことです。シンプルな構造ですが、さまざまなことに応用できるフレームワークです。

「Keep(継続)」

Keepには「良かった点」そしてこれからも「継続するべき行動や活動」を書き出します。できるだけ具体的な数字や要因などを含めるようにしましょう。

「Problem(問題)」

Problemには「いま起こっている問題」や「今後問題になりそうな事象」を書き出します。

「Try(挑戦)」

Tryでは、Keepをさらに向上させる行動や活動、Problemを解決する、未然に防ぐ活動や手段を検討し、書き出します。

進め方

手帳のノート欄(1週間や1カ月の終わりのまとめページなどがあると良い)に、「Keep」「Problem」「Try」の3つの欄を設けます。

最初に、今週(今月)に起きた「Keep(成果が出ていて継続すること)」「Problem(解決すべき課題)」を書き出していきます。どんな細かいことでもかまいませんので、とにかく感じていることを書き出してみましょう。

また、「Problem(解決すべき課題)」に関しては、なぜその問題が起きたのか、原因についてもメモしておきます。「Keep(成果が出ていて継続すること)」についても、たまたまうまくいっただけなのか、プロセスや活動内容が良く、継続すべきことなのかどうかをメモしておきましょう。

そして、これらのKeep、Problemに対して、具体的なTryを決めます。ここで重要なポイントは、このKPTのスパンが1週間であるとすれば、1週間でできることをTryのタスクとして設定することです。ここで設定するタスクが何週間にもまたがる場合は、振り返りの意味がなくなってしまいますので、あくまで振り返りのスパンの中で決めるようにします。また、Tryの項目は、できる限り具体的なタスクにすることです。数字や具体的な行動など、次に振り返る際に、進捗が適切に評価できるようにしてください。

KPT法の効果

・あらゆる場面で活用可能

KPT法はシンプルなフレームワークですから、プロジェクトや大きな案件だけではなく、日常的な仕事やプライベートの活動においても威力を発揮します。大切なことは、小さなサイクルでもかまわないので、継続することです。継続することで、少しずつでも新しい活動が生まれ、成長につなげることがきます。

・問題が大きくなる前に対策を打てる

短いスパンで振り返りを実施することで、問題が大きくなる前に気付き、修正することにつながります。動いているときは「これで良い」と思っていても、冷静になると「こうしたほうが良かった」と思うことはよくあることです。新しいTryを継続することができれば、問題が小さいうちに解決することにつながるでしょう。

ブレーンストーミングの実践

自分自身で、KPTを考えることが、一人で「ブレーンストーミング」を行っていることになり、アイデア創出のトレーニングにもなります。日頃から、考える習慣を持つことが何よりも重要です。

・行動・タスクの可視化

定期的にKPTを実践することで、現在の自分の状況が分析できている状態、つまり現状を可視化できていることになります。自分の状態が見えていることで、何か突発的なことが起きた際でも、冷静に対処することができるでしょう。

・ポジティブ思考を持つ

Tryを常に考えることで、思考プロセス自体がポジティブになる可能性が高いでしょう。問題点ばかり考えていると、どうしてもネガティブになりがちですが、Tryを計画することで、ポジティブな思考プロセスを持つことにつながります。

・改善が継続

問題点を洗い出し、解決策を常に考えることで、自然に、少しずつ成長へとつながっていることを実感できるでしょう。大きな成長は、日々の積み重ねでしか得ることはできません。日々の積み重ねこそが成長へと導きます。

ひとつだけ注意点があります。KPTを行っていると、どうしても問題点に目がいってしまい、うまくいったことや伸ばすべき点についての認識が欠けがちになります。

うまくいったことへの自己評価や自己肯定感がなくなってしまうと、ポジティブではなく、ネガティブな思考に陥ってしまうこともありますので、うまくいったことへの評価を忘れないことが大切です。

紹介したように、重要なことは継続です。振り返り自体、効果はありますが、継続して小さな積み重ねができれば、やがては大きな力になります。Tryで決めたより良い活動がさらに「より良く」なっていくわけです。成長のためにも、定期的に継続して実施することが大切です。

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