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顧客満足の事例/ディズニーなど顧客満足度が高い企業の例/小笠原 昭治

INSIGHT NOW! / 2015年6月9日 7時33分

写真

小笠原 昭治 / インターアクティブ・マーケティング

顧客満足の事例①ロールスロイス

高級車の代名詞といわれるロールスロイス。

ロールスロイスには、顧客満足の高さを物語る逸話があります。


ある紳士が、ロールスロイスに乗って、砂漠を横断する旅に出ていたところ、あまりの暑さに、ロールスロイスが故障。
無線で救援を求めると、ヘリコプターで、新車のロールスロイスが、空輸されてきました。
新車に乗り換えて、砂漠を横断し終えてから、英国へ戻り、ロールスロイス社へ、お礼の電話をかけたところ、

「砂漠で故障ですって?そのような事実は、報告されておりません」

とのこと。なぜなら、

「ロールスロイスは、故障しませんので」

[END]

たとえ、都市伝説とはいえ、 心憎い事例ですよね。
この都市伝説には、ネタ元があります。
http://tinyurl.com/oqd49rnより引用

ある紳士が、ロールスロイスに乗って、ヨーロッパ旅行に出かけたところ、スイスの山道で、クランクシャフトが故障。

早速、工場に電話して、パーツを送ってもらうよう要請すると、ヘリコプターが飛来し、整備工が降りて来て、てきぱきと修理し、再び、ヘリコプターで飛び去って行った。

英国へ帰国した紳士は、修理代の請求が、いつまで経っても届かないことに不審を抱き、再び、ロールスロイスの工場へ電話したところ、

「当社の記録には、そのような事実はございません」

と言われた。紳士は、

「しかし、現に、私は、大陸を旅行し、クランクシャフトを空輸してもらったんだ」

と食い下がった。ところが、

「お客様、ロールス・ロイスのクランクシャフトは壊れません」

と言われた。[END]

この話には、さらにネタ元がありますが、ご興味がありましたら、こちら
http://tinyurl.com/oqd49rn
を御覧ください。では、次に、百貨店の顧客満足事例。

顧客満足の事例②百貨店なのにタイヤの返品に応じたノードストローム

百貨店のノードストロームに、

タイヤを返品

しに来たお客さんがいました。 ノードストロームの店員は、こころよく、

返品に応じました。

同店では、

タイヤを売っていない

にもかかわらず。

[END]

この話は、ノードストロームの社員でさえ、聞いたことがないそうです(笑)
それもそのはず、マーケティング・コンサルタントのトム・ピータース氏が、

「お客様を疑わないのが、ノードストロームのポリシーだから、きっと、そうするに違いない」

と、講演等で言い広めた想像上の事例。いかに、

企業ポリシーが大切か、よく解かる話

ですね。

このような顧客満足(CS)活動の事例は、マーケティングの教科書に載る企業(ディズニーリゾート)にもあります。 ご存知の方も多いでしょう。

顧客満足の事例③ジェットコースターとアイスクリーム

夏の暑い日、家族でディズニーリゾートへ遊びに来ていた子供が、アイスクリームを持ってジェットコースターに乗りこもうとしたので、 親は、
「アイスクリームを持ったまま、ジェットコースターに乗っちゃダメ」
と注意しましたが、子供は
「乗りたい!乗りたい」
と泣き叫ぶばかり。
そこへ、ディズニーリゾート のスタッフが、

「アイスクリームを、持っていましょうか?」

と声をかけました。
「うん」
子供は、アイスクリームを、スタッフに預けて、ジェットコースターへ乗り込みました。
乗り終えてきた子供に、スタッフは
「はい。ちゃんと持ってましたよ」
と、

アイスクリームを返しました。

ディズニーリゾートからの帰り道、親は、突然、思い出したように
「あっ!」
と声をあげました。

「このフロリダの暑さだ。待っている間に、アイスクリームは、

溶けて、無くなっていた

ハズなのに、アイスクリームを返してくれたということは、ディズニーリゾートのスタッフは、きっと、新しいアイスクリームを買って、待っていてくれたんだ」

[END]

(文・写真ともに筆者脚色)

トム・コネラン (著)ディズニー7つの法則

http://tinyurl.com/pop6twh

より引用。原文は、手紙。

http://www.yamanaka.ics.keio.ac.jp/?page_id=544


顧客満足の事例【まとめ】企業ポリシーと行動規範の重要性

  • ロールスロイスの顧客満足事例は、都市伝説ですが、元になったエピソードがあります。
  • ノードストロームの顧客満足事例は、作り話です。
  • ディズニーリゾートの顧客満足事例は、本当の話だそうです。

これら顧客満足(CS)活動には、共通点があります。それは、

「あの会社なら、そのように対応しても、おかしくない」

と思わせる

企業ポリシーがある

こと。そのポリシーが、

従業員の隅々まで行き渡っていて、行動に反映

されていること。 その企業ポリシーを、

日本では理念

と呼びます。企業理念や、経営理念の「理念」です。
その中に、

「このように動くべし」という行動指針や行動規範

があります。

マーケティング戦略(の中のインターナル・マーケティング)でいうところの、ビヘイビア・アイデンティティ(BI:Behavior Identity)です。

そうした行動規範が、あなたの会社には、ありますか? という話です。
大丈夫。なければ、作ればいいだけです。


あっても、不文律のままでは伝わりませんから、明文化して、社内の壁に掲げておくのみならず、

社外へ宣言

しましょう。そうすることで、あなたの会社は、簡単に真似されない企業文化を持った唯一無二の会社になれます。もしかしたら、

あなたの会社が主人公の顧客満足事例が、どこかで生まれる

かもしれません。

たとえ、従業員の隅々まで行き渡らなくても構いません。言葉に出して宣言してしまえば、

守らざるを得ません

から、もしも仮に、BIを「知らない」または「破った」従業員がいたとしたら、お客さんのほうから、

「言ってることと、やってることが、違うんじゃないの?」

と指摘されます。

これ即ち、信用失墜。 そうなると、社のBIを「知りませんでした」では済まされなくなります。

「信用が失墜するくらいなら、いっそ、無いままで良いんじゃないの?」

という見解もありましょう。

制限が無ければ、「やってもいい」と勘違いするアルバイトがいます。

そういう半社会人が、冷蔵庫の中に入って写真を撮ったり、アルバイト先や、お客さんの悪口をWEBへ投稿しています。

炎上してしまったら、失った信用は、そうカンタンに、取り戻せません。

だから、作りましょう!
作り方は、とってもカンタンですから。


(2009.8.28発行の筆者メールマガジンより転載)

http://www.melma.com/backnumber_96400/

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