【変革を科学する#15】前向きワード/森川 大作
INSIGHT NOW! / 2015年11月27日 7時0分
森川 大作 / 株式会社インサイト・コンサルティング
電子メールは、とかく温かみがない、表現がきつくなりがちだと言われ、大げさに言うと職場の人間関係を荒廃させる一因としてやり玉に挙げられるそうです。メールの本文をテキストマイニングし分析したところ、できる人は、ポジティブな表現、たとえば、有意義だ、スムーズだ、なんとかできるなどの「前向き」ワードを使う傾向があるとの研究があります。
一方で、そうでない人は、厳しい、難しい、大変だ、面倒などのネガティブ表現が多用されるとか。*
このことは、マインドと大きく関係があると思います。仕事そのものややり方を変えようとするとき、新しいことに取り組むとき、「できないこと」から発想するタイプと、「できること」から発想するタイプでは、全く事の進展が違ってきます。最初にすべて閉じられたドアを徐々に開けていくか、それとも最初にすべて開かれたドアを徐々に閉めていくか、どちらのアプローチで仕事を進めているだろうかということです。
変化に前向きな「ことば」は、その心(マインド)から出てくるわけですから、そのプロジェクトのときだけ、前向きになってもダメで、その人柄が前向きでなければならないでしょう。同じことは、人に感謝を伝えることばも同じでしょう。先の研究では、前向きな人、感謝を伝える人は、そういう人を中核に、コミュニケーションの基幹ルートが形成されるとのことです。前向きな姿勢は人を引き付けるというわけですね。超プラス思考!と言われるくらいがいいのかも。
つい無意識に発する言葉が、ポジティブかネガティブか。気が付かないうちに、チェンジモンスターになっているかもしれません。少し意識して仕事をしましょう!
* 日経情報ストラテジー2011/5
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