最初の関係性づくりで、一勝負する/泉本 行志
INSIGHT NOW! / 2015年10月4日 20時59分
泉本 行志 / 株式会社アウトブレイン
学生時代というのは今振り返ると不思議なもので、
年齢、あるいは学年が1つ違うだけでも、
先輩・後輩ですよね。
もし今出会ったら、同世代ということで、
結構仲良しな関係になるかもしれません。
でも、一度作られた関係性というのは強力で、
10年、20年も経っても、先輩・後輩関係が
残っています。
これは、自分のアイデンティティーに縛られるからです。
人は、関係性によって、いくつものアイデンティティを持ちます。
先輩である自分、後輩である自分、父親(母親)である自分、
子供である自分、先生である自分、生徒である自分・・・・
相手との関係性によって、各々のアイデンティティが発動して、
自分の言動も変わってきます。 もし先輩・後輩の関係性で、
自分は後輩というアイデンティティが発動すれば、
後輩らしい振る舞いを自ずとしてしまいます。
ここで、ビジネスの世界に話を移しましょう。
もし、「お客様と営業マン」という関係性を最初に築いたら、
その関係性は継続され、そのようにお互い振る舞います。
これは、同じお金を払う人・もらう人でも、
「患者と医師」「生徒と先生」という関係とは随分違います。
「命令する人・従う人」
「承認する人・お願いする人」
そういう関係(上下関係)が一度できると、
それを崩すことは至難の業です。
私のようにプロジェクト型で仕事をしていると、
新しい人と仕事をする機会が必然的に多くなります。
あるいは、コンサルタントとして他社に入り込むと、
その会社のキーパーソンと関係を素早く構築していく
必要があります。
その際に、どんな関係性を最初に構築するかが、重要です。
その関係性が、ずっと続くからです。
そういうことを本能的に知っている人の中には、
優位性を保ちたいと、虚勢を張ってくる人もいます。
相手がかなり年上だったり、それなりの役職の人だと、
下手に出て、丸く収めて、うまくやり過ごそうと思うかもしれません。
社会人としては、それの方がその場では楽でしょう。
でも、その関係性は、その後ずっと続きます。
その関係性における自分のアイデンティティで、
自分は、あるべき振る舞い、パフォーマンスを
発揮できるでしょうか?
一度、理不尽で無意味な上下関係的な関係性が
構築されたら、後々、その枠組みに、思考も行動も縛られ、
モチベーションも下がります。
そう考えると、もし相手が横柄な態度をとってきたら、
ヘコヘコすることを選択するのではなく、
全然動じない姿を見せつつ、
こっちも少し横柄な態度をとるくらいでいるのがちょうどいい。
パワーゲームには負けずに、早めにそんなゲームは終わらすこと。
そこで踏ん張って、平等な関係性を築いてこそ、
そのあと、よい仕事がお互いにできます。
まず最初にメンタルで負けないこと、屈しないこと。
これが大事です。
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