空気読み過ぎない../泉本 行志
INSIGHT NOW! / 2015年9月23日 20時33分
泉本 行志 / 株式会社アウトブレイン
そんなとき、特に依頼する内容が
相手にとってすごく面倒な作業だったり、
相手の部門・会社の人たちにとって不愉快なものだったりすると、
そのことをよく分かっているだけに、
依頼することに対して申し訳ないといった
感情が起こることもあります。
そんな感情をつぶされることなく、
仕事を進めていくためには、いくつかの山を
乗り越える必要があります。
1つ目は、まず『自分自身を説得すること』。
依頼することが、どうしても必要なことなんだと
自分自身が確信を持っていないといけない。
「それをしてもらわない限り、問題は解決しない。」
そう自分が思えていなければ、ちょっと抵抗にあっただけで、
ぶれてしまいます。
まずは自分をしっかりと説得できていないと、
相手にもそれが伝わってしまい、うまくいきません。
その上で、
2つ目は、『相手に同調しすぎないこと』。
相手の事情もいろいろあるでしょう。
どんだけ忙しくて、大変な状況に置かれているか。
それに対して理解を示すことは必要ですが、
自分の感情まで一緒にもっていかれないよう、
注意が必要です。
「そんな状態だと、とてもお願いできる状況ではないなあ・・」
と勝手に推測して、依頼を言い出せなくなる人がいます。
そうならないためにも、同情を表現するのはいいけれど、
同時に一歩引いたところから客観的に状況を捉えている
冷静な自分を維持し続ける必要があります。
そして最後に、『メンタル的にもうひと踏ん張りすること』。
お願い事項を伝えて、相手の反応が悪い、
あるいは無言の気まずい状態が続いたとき、
その空気を読んで、依頼内容の妥協点を
探し始める人がいます。
何とかその場の雰囲気をうまく取り繕おうと、
その緊張感を何とか和らげようとして、
妥協したり、依頼をいったん取り下げしてしまいます。
でも、実はもうちょっとその緊張感に耐えていれば、
「分かりました。何とかやってみましょう。」
と相手が言い出す直前だったかもしれません。
ちょっと緊張が走っただけで、それに耐えられず、
空気を読み過ぎて、その場を取り持とうと妥協しては、
問題解決を進めることはできません。
折衝における緊張感をある意味楽しんで、
ひと踏ん張りできるメンタルの強さも、
問題解決の現場では必須なのだと思います。
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