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リフォームを売るアマゾンに負けない中小工務店の戦略と建築営業の方法/小笠原 昭治

INSIGHT NOW! / 2015年9月29日 7時0分


        リフォームを売るアマゾンに負けない中小工務店の戦略と建築営業の方法/小笠原 昭治

小笠原 昭治 / インターアクティブ・マーケティング

【目次】

  1. リフォーム業界の市場性を見込んだか?アマゾンがリフォームへ進出
  2. アマゾンとハウスメーカーは、リフォーム市場を大きく揺るがすか?
  3. なぜ、リスクを犯してまで、Amazonリフォームストアへ出品するのか?
  4. Amazonリフォームストアの検証【1】リフォームを売らずに売る営業戦略
  5. Amazonリフォームストアの検証【2】徹底的な客観性とクチコミ
  6. アマゾンに立ち向かう中小零細の工務店や建設会社の営業戦略と方法

1.リフォーム業界の市場性を見込んだか?アマゾンがリフォームへ進出

ご存知、アマゾン・ドットコムが、2015年6月末日から、リフォームの販売を始めました。

リフォームというと、キッチン、トイレ、バスの入れ替えや増改築がベスト3ですが、

外壁、屋根、門扉といったエクステリアから、建物を骨組み状態に分解して大規模にリフォームするスケルトン・リフォームまで、広範囲に及びます。

従事する事業者も、

  • リフォーム専業
  • 専門工事業
  • 地元の工務店
  • ハウスメーカー
  • ゼネコン
  • 不動産デベロッパー
  • 建材メーカー
  • ホームセンター
  • 家電量販
  • 太陽光やオール電化等のエネルギー供給事業者

まで多岐にわたります。それらリフォーム案件の約50%を、地元の工務店が請け負っているとはいえ、売上高は、全国規模のハウスメーカー系列企業が市場の上位を占めています。

(リフォーム産業新聞より)http://www.reform-online.jp/news/reform-shop/7544.php

  1. 積水ハウスグループ(ハウスメーカー系)
  2. 住友不動産グループ(不動産)
  3. 積水化学工業グループ(ハウスメーカー系)
  4. 大和ハウスグループ(ハウスメーカー系)
  5. ミサワホームグループ(ハウスメーカー系)
  6. 住友林業グループ(ハウスメーカー系)
  7. 旭化成リフォーム(ハウスメーカー系)
  8. パナホームグループ(ハウスメーカー系)
  9. 三井不動産グループ(不動産)
  10. エディオン(家電量販店)

金額の「大きなリフォームはハウスメーカーへ」「小さなリフォームは工務店へ」という構図です。

リフォームの市場規模は、約8兆円。

医薬品市場、損保市場、印刷市場を抜き、国内家電市場、アパレル市場、コンビニ市場に迫ろうとしています。

さらに、前年比10%で、緩やかに成長しています。

国も、新成長戦略として、中古住宅の流通や、リフォームの倍増に力を入れていますので、http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/

その市場性を見込んで、アマゾンは参入したのでしょう。

リフォームは、少子高齢化や人口減少で、規模が縮小しつつある国内市場の中、数少ない成長市場ですから、異業種が参入してきて何ら不思議はありません。

儲かる市場には、みんな、集まってきます。それら新しいライバルは、同業者とは限らないということですね。

2.アマゾンはリフォーム市場を大きく揺るがすか?

2015.6月末、Amazonへリフォームを出品したのは、
  • 積水ハウスグループ 積和建設
  • 大和ハウスグループ 大和ハウスリフォーム
  • ソニー不動産
  • ダスキン(ハウスクリーニング)

の4社で、その後、3ヵ月が経過した現在(9月末)

「申し込みは、それなり」(積水ハウス)

「驚くほどではない」(大和ハウス)

「あくまでひとつのチャレンジ。そんなに、いきなり売れるとは思っていない」(ソニー不動産)

「仕組み自体が新しいので、何事もこれから」(大和ハウス)

「とにかく初めてのことなので、事業をスタートして、不都合な部分があれば、その都度、修正していく」(積水ハウス)

とのこと(東洋経済ONLINE) http://toyokeizai.net/articles/-/77155

実際にAmazonリフォームストアへ訪問し、レビューの数を見る限り、爆発的に売れているとは想像し難いのが正直なところですし、

さらに、クレジットカードの一括払いですから、利用限度額内のリフォームに限られるはずですが、

500万円以上のリフォーム商品がズラリと並んでいるのは、WEBショールームの意味でしょうか、それとも、利用限度額なしのカード保有者のみ対象に(苦笑)しているからでしょうか。

このように、Amazonリフォームストアが一般ユーザーへ浸透するまでには、まだまだ障壁が多い現状に加え、

粛々とリリースされた新しい価値が、わずか三ヵ月で爆発的に売れるほうが稀有ですので、、

通常、事業計画を、数年先まで見通して立てるように、1年後、3年後、5年後を待たずに、成否を語るのは、性急すぎましょう。

問題は、今後です。

Amazonリフォームストアが、現在のリフォーム市場を揺るがす存在になるのか?

それとも、啼かず飛ばずで終わるのか?どっちなのか?ということです。

あなたは、どちらになると予想しますか?

3.なぜ、リスクを犯してまで、Amazonリフォームストアへ出品するのか?

それを検証するために、先ずは、与件整理から始めましょう。

Amazonリフォームストア最大の特徴は、定額制です。

通常のリフォームは、

総額 = リフォーム範囲 + 建材+ 工事

の足し算で算出されますが、 Amazonリフォームストアの定額制は、基本的に、

  • 建材は、パナソニックのシステムキッチンI型2740
  • リフォームの範囲は、ここからここまで(たとえば、水廻りの配水管は除く)
  • 工事は、標準工事のみ

といったパッケージになっていて、(繰り返しますが、基本的に)それ以上の追加工事や、追加費用は必要ありません。(もちろん、パッケージ以外の特別注文は、別料金になります)

お寿司屋さんに喩えれば、並1,000円、上2,000円、特上3,000円と決まっているようなものです。安心してオーダーできますよね。

一方、通常のリフォームは、お寿司屋さんでいえば時価のようなもので、総額が、いくらになるか、リフォームする予定の現場を見てみないことには、わかりません。

なので、先ずは現場を見ての、見積ありきになり、

  • A工務店とBハウスメーカーの見積りが違っていたり、
  • 建材は同じでも、工事が違っていたり、
  • 建材も工事も同じなのに、職人さんの質が違っていたり、

費用が不透明になりがち。これでは、施主さんだって不安になります。

そこで、パッケージの定額制にすることにより、

透明性の高い定価

を設けることができます。

価格の透明性は、施主さんが、

リフォームの依頼先を選定する際に重視する第一の理由

で、約4割を占めています(国土交通省の調査資料より)http://www.mlit.go.jp/common/000135252.pdf

しかし、地域によって人件費が異なるリフォームを定額制にすると、

  • 大工さん等の人件費が高い東京ですと、リフォーム会社は、赤字
  • 大工さん等の人件費が安い茨城ですと、リフォーム会社は、黒字

といったバラつきが生じかねません。

そこで、同じパッケージであっても、地域毎に価格差をつけ、赤字になりにくいよう設定したり、 アマゾンへの出品料を考慮してか、割高な価格設定にしているようですが、それでも、

定額制によるリフォーム会社のリスクは大

なのに、なぜ、危険を犯してまでも、リフォーム各社は、定額制で、Amazonリフォームストアへ出品したのでしょうか?

その狙いは?

4.Amazonリフォームストアの検証【1】リフォームを売らずにリフォームを売る営業戦略

赤字のリスクを背負ってでも、Amazonリフォームストアへ出品した動機を想像するに、答えは一つ。

アマゾンという巨大な販路を確保し、お客さんのほうから来てもらうこと

です(筆者推測)

Amazonリフォームストアを通して、全国から見込み客を得られるならば、もしかしたら

「Amazonリフォームストアで売れなくても構わない」くらいの深慮遠謀

が潜んでいるのかもしれません。

新規開拓の営業に携わった方々ならば重々ご承知の通り、

見込み客を発掘するのが、新規営業では最重要かつ最大の難関

ですから、Amazonリフォームストアを通して、

注文と打ち合わせ(無料)さえ入ればいい、その後は営業の現場が動ける

という狙いがあるとしたら、これぞ、正に、一年以上に及ぶ長期的な視野に立った営業の戦略。

営業戦略です。


従来からのリフォーム営業は、どこにいるか分からない見込み客を求めて、飛び込み等で探し回り、100件中、一件の見込み客が見つかれば、いいほうですので、

  • お客さんを探しに出かける(見込み客の発掘率は1/100以下。コンマ数%)

のと、

  • お客さんのほうから来てくれる(全員100%見込み客)

のでは、現場の営業効率に、天地の開きがあることは、改めて説明するまでもないでしょう。

それでも、アマゾンを「たかがネット通販(ECサイト)」と侮ってしまう方々のために補足しておきますと…

【amazon.co.jp】

月間(日本だけで)約7,500万アクセス(6億ページビュー)のEC(電子商取引)サイトhttps://ferret-plus.com/881

SNS、検索キーワード、メルマガからのアクセスシェアすべて一位。

訪問者数をECサイトに限定しなければ、Yahoo!JAPANに次いで二位。

日本国内のインターネット通販では、2位の生協(2,237億円)を大きく引き離し、首位。

2014年、アマゾンの日本事業の売上は、前年比20.3%増の約8,300億円。https://netshop.impress.co.jp/node/1169

8,300億円の規模を知るために、2012年度の日本企業の個別売上は、 http://tinyurl.com/nm4vvl5

  • 楽天 5,985億円
  • 日本たばこ産業 7,810億円
  • NTTデータ 8,180億円
  • 凸版印刷 8,199億円
  • JR西日本 8,685億円

ですから、アマゾンの日本事業が、如何に巨額か、おわかりになるでしょう。

これが、全世界のアマゾンの売上となると、10兆円超。 連結決算での丸紅、NTT、三井物産に並び、個別では、トヨタ自動車や三菱商事に並びます。

(単独で10兆円を売り上げるトヨタや三菱商事も凄いですね。ちなみにトヨタの連結は22兆円。三菱商事は20兆円)

このように、amazon.co.jpは、Web上における最大かつ最強の販路で、ここと提携するということは、

営業マンが(飛び込み等で)売り込みに行かなくても、お客さんのほうからやってくる

という計り知れない営業メリットがあります。全国規模の反響営業です。

Amazonリフォームストアの訪問者数は、明らかにされていませんが、街角に立つショールームの訪問者数とは、ケタ違いであることが容易に想像できるでしょう。

従来からのリフォーム営業といえば、飛び込み営業が主流で、飛び込み営業は、

  • 成果が出なければ、パチンコして遊んでいたも同然の徒労に終わりますし、
  • 営業マンを雇用するための人件費(人数×年収ン百万円)、福利厚生費、募集広告費がかかりますし、
  • 悪質リフォーム業者と同じ営業活動であるため、詐欺まがいの目で見られ、警戒され、迷惑がられ、非効率

というデメリットがあります。

いやさ、決して、飛び込み訪問が間違っているのではありません。

(結論は後回しになりますが)悪質リフォーム業者と同様に、早く、できれば今日明日にでも売ろうと、売り込むがために、迷惑がられます。

よくよく考えてみて下さい。リフォームを売りたい時、

「よく来てくれた!ちょうどリフォームしようと思っていたんだよ」

というお客さんに、都合よく、次から次へと遭遇するでしょうか?(ポンポン見つかりゃ楽ですが)

買おうと思っているお客さんは、売り込まれるまでもなく、見積りを取ったり、知り合いに声をかけたりして、もう既に探していますよね。

だから、リフォーム検討時の情報源は「友人や知人、親戚のクチコミ」が最も多い(約30%)わけです(クチコミ←ここ重要)

その(探す先の)中に、Amazonリフォームストアという選択肢が増えたということは、

4ヶ月前まで存在しなかった強大なライバルに、リフォームの仕事を奪われるようになった

ということです。また、

リフォームは、いつ発生しても、おかしくありません

から、今日、発生するかもしれませんし、一年後かも知れませんし、五年後かも知れません。

その時まで「待てますか?」ということです。

待てなくて、売り込んで、煙たがられるわけですが、

Amazonリフォームストアへ出品した各社は、飛び込み営業で、売り込み先を探さなくても、その時期になったら、お客さんのほうから、

「リフォームしたいんだけど」

と申し込んでもらえます。いきなりの見込み客ゲットです。 さらに、待ちの営業は、

すぐに契約しようとする悪質リフォーム業者ではない証

にもなります。ずいぶん、新規営業しやすくなるでしょう。

売り込むのみならず、待つの「も」営業活動ですから。

5.Amazonリフォームストアの検証【2】徹底的な客観性とクチコミ

とうぜん、

「当社だって、ホームページを公開したり、ショールームを設けたり、チラシを配ったりして、売り込まずに、待ちの営業を展開している」

という反論もありましょう。それはそれで当然の営業戦術にしても、それらは全て、自社の

主観的な営業活動

ですから、客観性に欠けます。

ところが、Amazonと出品者は、協力関係にあっても、別会社ですので、

客観的な評価が可能

です。これが(まだ誰も気づいていないかもしれませんが『リフォームという無形物』を売る際の)

信頼性

につながります。 ご存知のように、amazon.co.jpには、

  • 購入者が投稿するレビューと、
  • レビューへ対して、第三者が投票

できる機能があります。一度はご覧になったことがあるでしょう。

---------------------------

   3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています

   ★★★☆☆なかなかいい

   投稿者 Amazonカスタマー

   なかなか良かったです。

---------------------------

これをマーケティングでは、テスティモニアル(推薦状。お客様の声)といい、

近頃では、マーケティング・バズや、バイラル・マーケティングとも呼ばれるようになりましたが、

要するに、クチコミのことで、

購入直前に見聞きするクチコミは、購入の決断を、大きく左右

します(これを、リーセンシー効果といいます)

つまり、買おうかどうか

迷っている見込み客の背中を、第三者が押してくれる仕組み

が、アマゾンのレビュー。平たくいえば、

「自分よりも先に買った人たちは、どう思っているのかな?」

という不安を、購入直前に解消できます。

もちろん、悪評が高ければ、 「やっぱり、ヤメた」 と去っていきますから、売るほうも、悪評が立たないよう丁寧に売る必要に迫られ、

コーポレート・ガバナンスにも

なります。もちろん、

「お客様の声なら、当社も、自社のホームページに載せているよ」

という意見もありましょうが、アマゾンのレビューは、自社の高評価を、自社のサイトに載せているのではなく、出品者の評価を載せていますので、Amazonリフォームストアでは、

客観的に第三者の評価を知る

ことができます。クチコミです。

  • 主観的な評価か?(ウチの商品は、最高だぜ~)
  • 客観的な評価か?(あの商品は、最高だよね~)

主観か?客観か?で、信じるに値するか、今ひとつ信頼に欠けるか、雲泥の差であることは、お分かりになるでしょう。

こうした客観的“クチコミの仕組み”は、従来からのリフォームにありませんでしたから、Amazonリフォームストアでは、

買う直前の不安が払拭されて、買いやすくなる

ことだけは確か。こうした些細な、

あと一歩の後押しで、お客さんの迷いが晴れ、買うかどうか決まってしまうこともある

ため、 その仕組み(レビュー)を持っているアマゾンならではの(レコメンデーション機能と並ぶ)強みといえましょう。

参考までに、Amazonリフォームストアのレビューを引用しますと、

---------------------------

【洗面室まるごとリフォーム スタンダードプラン】

3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

ネットリフォームなかなかいいです。

以前に洗面カウンターのリフォームをしようとして打合せとか見積りがとても面倒で止めたことがあります。

今回故障したので「まるごとリフォーム」をポチッとしてみましたが、ものすごくスムーズにいきました。

積水さんとの打合せはポチッとした週末の1時間だけ。

その2週間後に工事、2日間で完了でした。 商品もパナソニック製で使い勝手大満足です。追加金額もなく安心でした。

---------------------------

だそうです。この徹底的な客観性。顧客目線。さすが、アマゾンは、自称「世界一の顧客志向の会社」だけありますね。

6.アマゾンに立ち向かう中小零細の工務店や建設会社の営業戦略と方法

リフォームの定額制は、アマゾンが嚆矢ではありません。

ECサイトが音頭をとった、工務店連合によるリフォーム通販は、一年も前から始まってました。

全国各地の工務店と提携し、2014年7月に、業界初となるインターネットでのリフォームを通販し始めたのは、グリーの子会社(現・セカイエ)でした。

当然、アマゾンやハウスメーカーは研究材料にしたでしょう。

ビジネスモデルは同じですが、至るところに違いがあります。

今回のような、アマゾンとハウスメーカーのコラボレーションが成功すれば、

他社のハウスメーカーも出品してくる

でしょう。アマゾンに出品できなくても、楽天、Yahoo!ショッピング等とコラボレーションするハウスメーカーや

家電量販店、リフォーム専業店、ホームセンターも現れる

でしょう。

なぜなら、電通が商標登録したAISASの通りに、高額、あるいは、関心度が高い商品は、

  1. ショールームや店舗で下調べし、
  2. インターネットで検索し、
  3. 比較検討してから購入し、
  4. 購入後に、クチコミサイトやSNSへ、購入後の感想などを投稿し、
  5. 買った人たち同士が情報を共有

するため、お客さんのほうから来てもらう(=リアルの営業活動をサポートする)目的で、

自社サイトを公開するのみならず、ECサイトへ進出

してくるのは自明の理。そうなると、ブランド力、知名度、財力、信頼性の高い

ハウスメーカーがリフォーム業界を席巻し、中小零細は苦戦を強いられる

こと必至。 現に、富士経済の調査レポートによると、工務店が-8.7%の減少に対し、ハウスメーカーは7.9%の増加となっています。

-8.7% 対 7.9%

ですから、だいたい、工務店の売上が減ったぶんだけ、ハウスメーカーの売上が増えたことになります。

戦後70年間で、80%もの豆腐屋さん(10軒中8軒!)が消えて無くなった豆腐業界と同様に、

中小零細から淘汰されていく

のは、現実として、どこの業界も一緒。

その潮流を傍観するも、苦しくなる前に対応するも、経営者次第ですが、

全員100%見込み客を獲得するAmazonと、ハウスメーカーが手を組んだ以上、

従来通りの飛び込み訪問で、コンマ数%の見込み客を発掘するために、見込み客から煙たがられつつ、新規を獲得する営業活動には、限界が生じてきました。

見込み客の発掘率100%のアマゾン 対 発掘率コンマ数%の根性営業

では、お話になりませんね?

根性営業なら、まだしも、悪質かつ強引な売り込みに走るリフォ-ム業者も、ますます急増するでしょう。

リフォームは、高齢者がターゲットになりやすいため、国の対応も急がれます。

そうなると、これからは、コンテンツマーケティングを例示するまでもなく、

お客さんのほうから手を上げてもらう営業

になります(お客さんの母数である人口が減っているため、売り込む先も確実に減り、手当たり次第に嫌われていては、売り先がなくなってしまいます)

では、中小零細の工務店や、建設・建築会社は、どのような戦略で立ち向かえば良いのでしょう?

ここまで引用してきた国土交通省のレポートを分析しますと(筆者分析)

  1. リフォームの発注先は、紹介が最多 = 紹介者を増やす
  2. 紹介は、最強の新規営業 = 紹介者を増やす
  3. リフォームは、いつ発生するか分からない = 発生の瞬間を逃さない営業体制
  4. リフォームを体験したOB客は有力な紹介者たり得る= 既存客を重視
  5. 売り切りではなく、施工後も責任を持つ = 既存客を重視

要するに、

  • 紹介者を 増やしましょうね~
  • 既存客を 大事にしましょうね~
  • 見込み客と いつも接していましょうね~

の三点で、これを営業戦略化しますと、

  1. 今すぐ売れそうな見込み客のみならず、名刺を渡した全員を未来客と見なし
  2. 名刺を渡した全ての人脈を未来の顧客、あるいは、紹介者として、接触し続け
  3. すぐに売れなくても、数年間におよぶ長期に接触
  4. 売る前に信用を築き
  5. 売れる機会に無理なく価値を売り(リフォームは実は無形商品)
  6. 価値(信用と信頼)を通じて、お互いに満足し
  7. 既存客という得意先(紹介者)を維持し続け

いつ売れるか予測不可能なリフォーム

を売る戦略が適していると筆者は考えます。あなたは、如何お考えになりますか?

最後になりますが、

大手のハウスメーカーや工務店の営業には、致命的な欠陥

があります。急所を突けば、一寸法師といえども、強大な鬼を倒すことができます。

かの弱みを、中小零細の工務店や、建設・建築会社の強みへ変えるには、

  • 既存客
  • 紹介してくれるであろう誰か
  • 新しい顧客になるかもしれない見込み客

へ長期の接触あるのみ。では、ご健闘を祈ります (-人-)

既存客や 紹介者や 見込み客へ 長期に接触する 『長期 接触 営業 戦略』

[追記]この記事に、後日、質問がありましたので、お答えしました。

http://www.insightnow.jp/article/reform2

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