インスタグラム動画広告の運用で参考にしたい4つのポイント/VIDEO SQUARE 編集部
INSIGHT NOW! / 2015年11月16日 7時0分
VIDEO SQUARE 編集部 / Crevo株式会社
特性のおさらい
まずは、インスタグラムの特性を振り返ってみましょう。
このツールがマーケティングにおいてなぜこうも重要視されるのか。それは、実生活に、商品がどう溶け込むのかを
優れたビジュアルや動画で表現できるからです。
確かに、インスタグラムへの投稿は、簡単です。
しかし、無策で飛び込んで甘い汁をすえるほど、平坦な戦場ではないことも忘れてはいけません。
4つの方法
その1:ファンを楽しませる
BarkBoxは、愛犬に毎月、おもちゃや、おやつがサプライズで届けられるサービスを展開。
売り上げの10%を動物愛護団体に寄付し、これまでに約800匹の子犬の命を救ってきました。
BarkBoxのフォロワーは毎月32000人のペースで増加。BarkBoxの投稿には、平均で15000の「いいね!」と、
約1000のコメントが付きます。
その理由は、徹底してファンを楽しませることにあります。
彼らは、ペットを紹介するサイトから、最も人気のある犬たちをインスタグラムのために起用しています。
愛犬家たちに、ネット上で人気の高い犬のユーモラスな姿を届ける。そのファンの視線に立って作られた投稿が、
ファンの心をわしづかみにしているのです。
インスタグラムのユーザーは広告に対しても、クリエイティブな表現を求めます。
以下の2作品は、ユーザーの要求に見事に応えた内容となっています。
その2:商売っけを排除する
ソーシャルネットワークで、商魂丸出しの投稿ほど、うっとうしいものはありません。
インスタグラムのユーザーは美的センスが高いとされており、そういった投稿は逆効果を招くだけです。
インスタグラムがFacebookの傘下にあるのは周知の事実です。Facebookは、プロモーション目的の投稿に対する
オーガニックリーチの削減を発表しています。
彼らが、「顧客を満足させる投稿」を優先的に表示させると明言している以上、これまでと同じ感覚で広告を打つことがいかに馬鹿げているか分かるでしょう。
その観点で見ると、アイスクリームショップBen & Jerry’sのインスタグラムのフィードはファンにとっては、
まさに「ヨダレもの」。
Ben & Jerry’sが行っているのは、アイスクリームの写真を毎日、投稿。ではなく、ファンたちがアイスクリーム
を食べている写真をシェアしているのです。
顧客を製品より前に打ち出す。
これが功を奏し、どの投稿にも約20000の「いいね!」が付いています。
これだけソーシャルネットワークが増えると、企業もどのツールを使用するか絞り込む必要が出てきます。
自社の製品がビジュアル的に美しいものでなければ、インスタグラムを使わないという企業がいても
不思議ではありません。
Rival IQ’s社が行った調査によれば、マケーターの38%はインスタグラムを「マーケティングに不要」と答え、
20%は「そう重要ではない」と回答しています。
ただし、彼らは間違っています。どんな企業であれ、マーケティング戦略にインスタグラムを組み込むべきです。
一見、インスタグラムとは相性がいいとは思えない企業ですら、やり方によっては、ファンを獲得することができる。
それを証明しているのがGeneral Electric社です。
ご存知の通りGeneral Electric社は、エネルギー産業を基幹とした世界最大のコングロマリット。インスタグラムとは
無縁の様ですが、毎月、約2000人のファンを獲得しています。
General Electric社は、自分たちのコアバリューをインスタグラムの投稿に上手く落とし込んでいます。
それに加えて、一見、真面目なトピックに娯楽性を持たせることでファンを魅了しているのです。
その4:ファンの思いをくみ取る最後に、ご紹介するのは、Quest Nutrition社。 低炭水化物ダイエットの指向者に支持される健康食品会社です。
人気の秘訣は、彼らがハッシュタグに込めたメッセージ” #CheatClean”=「ずるして健康に」
にあるのかもれしれません。
「できれば楽に健康になりたい」。
そんなフォロワーの思いをくみ取った投稿が特徴的。毎月15000人のペースでフォロワーが増えています。
まとめ
どんなコンセプトを持ったソーシャルネットワークも、広告に門戸を解放した途端、ユーザーからのネガティブな批判にさらされてきました。
しかし、広告収入に頼らず、巨大なプラットフォームの運営を期待する、というのはあまりに無邪気です。Facebookはインスタグラムを買収するために、10億ドルをつぎ込んでいます。広告収入で、それ以上の額を回収しようとするのは当然です。
しかし、インスタグラムは何よりもクリエイティブを重んずる空間。今の状況は、多くのユーザーにとって、望ましい状況でないのは、前述の通り。これは、サービス運営者にとっても決して好ましいことではありません。
解決策はただ1つ。
広告主もインスタグラムという「クリエイティブ」をルールとする土俵の上で、相撲をとる。
それに尽きるのではないでしょうか。(編集部=赤坂 祥彦)
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