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クリスマスカラーとサンタクロースにまつわる色の話/山田 美帆

INSIGHT NOW! / 2015年12月17日 22時15分


        クリスマスカラーとサンタクロースにまつわる色の話/山田 美帆

山田 美帆 / カラーコンサルタントRosa

皆様こんにちは。
カラーコンサルタントRosa代表山田美帆です。

もうすぐクリスマス。
街中いたるところで、クリスマス気分を盛り上げるイベントや催しが行われています。

そこで目に飛び込んでくる色、クリスマスカラーと言えば、「赤」そして「緑」ですよね。
今回はこれらの色についてお話ししたいと思います。

「赤」はキリストの流した血の色とされていますが、他にもキリストが生まれたときに次々と身を結んだリンゴやひいらぎの色の意味もあるようです。
「緑」はモミの木の色、モミの木は常緑樹であることから永遠の命を表します。

この赤と緑の組み合わせを見るだけで、私たちはクリスマス気分になることができますが、実はこの赤と緑という色、「色相環」という色の輪の中では、「補色」の関係になるのです。



補色というのは、まったく反対の色の組み合わせで、お互いの色を鮮明に引き立てることができるのです。
だから、このクリスマスカラーは、とても調和のとれた組み合わせで、見る人の心に響くのですね

しかも赤という色は、単色で存在しても人を興奮させる色。
その周りに緑があることによって、もっと興奮度が増すのです。人は興奮すると、必要なものだけではなく、いらないものまで買ってしまいます。
だから、売り場を赤と緑だらけにすることによって、クリスマス商戦が活発になるのです。


ところで、赤と言えば、もう一つ思い出すのがサンタクロースの色。
実はこのサンタクロースは、トルコで生まれだと言われています。
実際にこの時期にトルコに行ったことがありますが、イスラムの国なので、クリスマスツリーもなく、ちょっと不思議な感じがしました。

それはともかく、昔のサンタクロースのイメージは全く決まっていなくて、体つきも服装もさまざまでした。
それが今はなぜ、赤と白の服を着て、フサフサのひげと眉毛で、太っているのでしょう?

もともとトルコ生まれのサンタクロースさん(聖ニコラスさん)は、司教ですからサンタさんの衣装は司教服に由来しています。
しかもあのひげと眉毛も実際のニコラスさんのイメージからだそうです。

ところが、あの衣装の色は・・・
実はコカ・コーラ社が作ったんですね。

なぜかというと、販売戦略のためなのです!
コカ・コーラと言えば冷たい飲み物で冬は売上が落ちてしまいます。
だからこそ、大々的な販売戦略が必要だったのです。

あったかいイメージを作り出すために、太ったおじさんにどっしりしたブーツをはかせて、赤と白の衣装を着せました。
そのやさしくて温かそうなおじさんがコカコーラを持っていると、ついみんなもほんわりとした気分になって買ってしまうのです。
そのサンタさんのイメージが定着して、今にも受け継がれているのです。

と言ってもそれはやっぱりアメリカの話。

まだまだヨーロッパでは、そこまで赤は定着してなくて、いろいろな衣裳のサンタさんを見ることができます。
オーストラリアでは季節が逆のためもあって、サンタさんがサーフィンをしている姿も見られます。
日本ではアメリカと一緒で、赤い服を着た恰幅のいいサンタさんが一般的ですよね。


ところで、最近はクリスマスをひとりで過ごすことを、「クリぼっち(クリスマス+ひとりぼっち)」と言うそうです。
面白い造語ですね。


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