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頑張り過ぎて情報の海で溺れる・・/泉本 行志

INSIGHT NOW! / 2016年6月14日 7時0分


        頑張り過ぎて情報の海で溺れる・・/泉本 行志

泉本 行志 / 株式会社アウトブレイン

これは、20代の頃コンサルティング会社で働いていたとき、

当時の上司だったパートナーに散々叩き込まれた言葉。

買収候補先の企業を評価したり、事業成長のための課題を特定する
といった場面で、私は多くの情報を処理しきれずに、
文字通り情報に埋もれていました。

膨大な情報に押しつぶされ、
自分が必要としている情報は何かすら
分からない状態になっていたのかもしれません。
焦りから闇雲に収集した情報を紙にプリントアウトして
それを机に山積みにしていく。その情報の山から、
いつか答えが浮き上がってくるのではと期待しつつ。

「戦略」「ビジネスモデル」「業務プロセス」「人事」
「債権・債務」「情報システム」「技術」・・

しかし、会社の中身を丸ごと全て調べ上げるなんてこと、
到底無理な話でした。

情報が膨大すぎて太刀打ちできない。
時間が過ぎるだけでした。

さらには、ふわっとした情報をシャープにしようと、
より細分化した視点で分析を進めてみる。
そして余計に混乱し疲労困憊して、
どんどん気持ちも萎えてくる。。

それを見かねた上司から、
「ものごとに本質だけに着目しなさい!」
とアドバイスをもらう。

と言われても、言っている意味よく分からないし・・

そのうち、細分化して下へ下へを深入りするのに疲れ果て、
代わりに上へ上へと抽象化・概念化を試みる。
といっても、何か意図的に高度な思考プロセスを行なったわけでなく、
感覚としては、もう集めた情報を見るのも嫌気がさす。
もう面倒臭いから、頭に残った情報だけで勝手にストーリーを作って
早く終わらせたいという投げやりな状態でした。

すると、なんかすっきりした感じになってきた。
何かしら見えてきたものが・・
そこから、ロジックで全体の構造を描いてから、
あとは足りない情報だけを集めた資料の中から拾っていった。

そんな経験を幾度かして、
その後はテーマが何であれ、まずは軽く集めた情報から見える
物事・事象を抽象化・概念化して、その構造を考える。
それから、その構造にとって重要と思われるものだけに
焦点を当てて情報を拾ったり考えを進めていく。

そんなアプローチが、当時理解できなかった
「本質だけに着目しなさい」
というアドバイスの真意だったのではと
今は理解しています。

たぶん、これはあらゆる分野で応用できる
真理ではないでしょうか。

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