パワーポイントに頼りすぎるな!プレゼン資料作成で押さえるべき「3つのコツ」/エクスペリアンジャパン マーケティングサービス
INSIGHT NOW! / 2016年6月9日 9時0分
エクスペリアンジャパン マーケティングサービス / エクスペリアンジャパン株式会社
ビジネスパーソンは、セミナーや社内資料、クライアントへの提案時など、あらゆる場面でプレゼン資料を作成しなければなりません。
実際、「プレゼン資料作成は苦手」「必要以上に時間がかかってしまう」といった悩みを抱えている方も、多いのではないでしょうか。
ちなみに私自身は、月に平均1~2回、セミナー登壇や講師活動などを行っているため、そのたびにプレゼン資料を作成します。慣れない頃は、締め切りに間に合わせることに必死で、徹夜して資料作成する、といったこともザラにありました。
しかし、慣れてくると自然とコツをつかむようで、今ではスムーズな資料作成ができるようになり、残業も殆どなくなりました。また、計画的に動けるようにもなり、前倒しでスケジュールを進めることも多々あります。
今回は、私が実体験から学んだ「プレゼン資料作成のコツ」をご紹介したいと思います。
コツその①:パワーポイントに頼りすぎない
ビジネスパーソン定番のプレゼンテーション作成ツールといえば、パワーポイント(以下、パワポ)でしょう。しかし、私はあまりオススメしていません。
最大の理由は、テンプレートや機能が豊富すぎることです。それゆえに、余計なテクニックを駆使しようと時間をかけ過ぎてしまう傾向があります。
例えば、縦棒グラフのテンプレートでいうと、「標準型、3-D、円柱、円錐、ピラミッド型」などたくさんあって、選ぶだけでもかなり苦労します。(私自身は、円柱や円錐型などは1度も使ったことがありません…)
また、機能が豊富なため操作がやや煩雑、という点もデメリットといえるでしょう。
慣れてしまえば、問題ないという方もいらっしゃるかもしれませんが、「少しでも時間短縮したい」というときには、このちょっとした操作性が響いてくるのではないでしょうか。
プレゼン資料の作成ツールでいうと、私の好みもありますが、AppleのKeynoteがオススメです。
Keynoteの特徴は、機能の豊富さではありません。むしろ、必要最低限の機能に留めていて、図表のテンプレートも少なめです。縦棒グラフの種類でいえば、2Dと3Dの2種類のみとなっています。
これによってかえって、選択に「迷う」余計な時間を生むことなく、効率的に資料を作成する助けになります。また、Keynoteの「直感的な操作性」も、時間短縮に一役買ってくれるでしょう。
ただ、企業によっては指定の環境以外のソフトを使うことが禁止されていて、好きなソフトウェアを使えないという方もいると思います。また、印刷版の資料作成では、Keynoteよりもパワポに軍配があがることも多いようです。
大切なことは、ソフトウェアの機能に頼りすぎることなく、資料の目的を明確に、伝えたいことが伝わる資料を作成することだと思います。
コツその②:全体のページ構成は、PCを使わずに整理する
プレゼン資料の作成に苦手意識を持っている方の中には、いきなりパワポを立ち上げて、1ページ目から順に作りこむという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実はこのやり方は、一番時間を無駄にしているかもしれません。
先述した通り、いきなりパワポなどのソフトウェアで作業を始めてしまうと、必要以上に「配色」や「装飾」に目を奪われ、本来の「構成」に目が向かなくなってしまうからです。
まずはシンプルに構成だけを考える。ここがポイントです。
私がオススメする方法は、ふせんを使うことです。
75mm×75mmの、スクエア型のふせんを使います。伝えたいことを頭の中でイメージして、資料のイメージを付箋に1枚1枚書き、デスクの上に並べていきます。
粒度は荒くて構いませんので、思いつくことをどんどん書き足していってください。
全部出し切ったら、次に実際のプレゼンをイメージしながら付箋を並び替えます。
「こことここは同じことを言っているから1枚になるな」とか、「これがもっとも伝えたいことだから、最初と最後に持ってこよう」など、プレゼンしている自分を想像しながら、構成を整理していきます。
ふせんを使うメリットは、頭の中のイメージを可視化でき、かつ順番を簡単に整理できるところです。
ふせんがない、あるいはふせんを広げて貼るスペースがないという方には、無印良品の「再生紙週刊誌4コマノート・ミニ A5」もオススメです。
通常のプレゼン資料と同じ縦横比4:3の枠線がついているので、資料への落とし込みもイメージしやすいです。1ページで8スライド分、見開きで16スライド分を俯瞰して見られるので、構成を考えるには最適なノートだと思います。
良いプレゼンには、一貫したストーリーや起承転結が描かれています。
資料の見た目も重要ですが、まずは「伝えたいこと」の構成を充分に練ってから資料に落としこむ、という基本を抑えるだけでも、ずいぶん効率的に資料を作成できるようになるでしょう。
コツ③:Q数と余白に気をつける
いざ資料作成の段階に入ったときに気をつけたいのが、Q数と余白です。
Q数とは、文字のフォントサイズのことです。私の場合は、最小Q数を”12pt”程度にしています。より詳細の説明や補足が必要な場合に、このQ数を利用します。ただしあまり多用はしません。一方、訴求したい文字の場合は”35~40pt”で配置します。
大切なポイントは、「メリハリ」をつけることです。どこが「訴求ポイント」で、どこが「補足」なのか、ぱっと見の印象でわかるように明確に区別してください。
そうすることで、講演者と聴講者の間に「共通認識」が生まれ、理解促進がしやすくなります。
その際、あわせて気をつけなければならないのが余白の使い方です。
下のキャプチャは、実際に私がセミナーを行ったときの資料です。
1:
2:3:
Q数を大きくするだけでは不十分なので、このように、余白を生かして文字や図表を際立たせると、より視覚的に訴えやすくなります。
余計な装飾や配色を増やしてしまうと、スライドがごちゃごちゃしてしまい、聴講者が訴求ポイントを捉えにくくなってしまうので、注意が必要です。
「何を訴えたいか」が明確に伝わるよう、キャッチコピーから文字のサイズ、資料のレイアウトには気をつけてください。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
ほかにもページ数の配分やプレゼントークの仕方、本番までの準備など色々と気をつけるポイントはありますが、それはまた折を見てご紹介したいと思います。
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