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歓楽街のペットショップは、なぜつぶれないのか?/中村 修治

INSIGHT NOW! / 2017年3月6日 23時45分


        歓楽街のペットショップは、なぜつぶれないのか?/中村 修治

中村 修治 / 有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス

矢野経済研究所2010/2009年の資料によると、男たちの下半身にかかわる市場規模は下記の通りである。

ソープランド:9819億円
キャバクラ:9900億円
ヘルス・イメクラ:6708億円
ピンサロ:6457億円
デリヘル:2兆4000億円

キャバクラには、デリヘルに次ぐ1兆円近い市場規模がある。そして、このキャバクラ市場には、デリヘルやソープランドにはない「ビフォーやアフター市場」が自動的に付加される。いわゆる働く女性達の「おもわせぶり市場」「おねだり市場」を考慮するとキャバクラの市場規模は、もっと大きくなる。男たちの財布は、寸止めでも開く。そういう悲しいサガを利用したビジネスのお話を本日は公開させていただく。



しょうがないなぁ・・・買ってやるワン。

中洲にもある。当然、ススキノにも、新宿にもある。深夜の歓楽街の片隅に怪しく光るペットショップ。何でこんなところにペットショップがあるのだ? 水商売の女性たちは、一人暮らしが多くてペット愛好者が多いから。確かに、そういう正当な面もある。お勤めの行き帰りに、男たちの欲望で汚れた心を癒すために立ち寄る。そういう憩いの場になることも想像できる。

しかしである、この歓楽街のペットショップの売り上げを支えているのは、実は、男たちなのである。歓楽街にあるペットショップは、キャバクラやクラブにお勤めの女性たちの「おねだり」で支えられている。男たちのチン×がペットショップの屋台骨となっている。

お店のアフターでビフォーで美味しいご飯をおごってもらうのは当たり前。だが、「お金を直接要求」するのは、ルール違反だし、美しくない。そこで活用されるのが、このペットショップなのである。ほろ酔いの男性客とペットショップに立ち寄る。

キャバクラ嬢「まぁ、かわいい、このワンチャン」
男性客「おぉぉぉ、どれどれ・・・」
キャバクラ嬢「前からワンチャンを飼いたいと思っていたのよね」
男性客「××ちゃんも一人暮らしだからなぁ・・・」
キャバクラ嬢「××さん、欲しいなあ・・・」
男性客「しょうがないなぁ・・・買ってやるワン」


・・・ということで、生体が一匹お持ち帰りされるわけである。たいがい10万円以下。高級ブランドの鞄や洋服よりは、少し安いくらい。おねだりしやすい価格帯に設定されている。女性たちは、ニコニコでペットたちをお持ち帰りする。買ってあげた男たちは、下心モッコリで引き上げる。



三方よしだニャン。

そして、翌日・・・一夜を、その男性ではなく、ワンチャンと過ごして、再びペットショップに立ち寄る。その傍らには、昨夜買ってもらったワンチャン。お店は、当たり前のように、そのワンチャンを下取りする。こうやって現金を女性たちは手にいれる。女の子らしい可愛い面を維持しながら、ちゃっかりと数万円というお小遣いを手にする。お店の方は、同じ猫や犬が、グルグルと流通するだけ。最初の仕入れだけで、キャッシュがまわる。買ってあげた男たちは、割安で期待を繋ぎとめられる。これぞ三方よしのビジネスである。こうやって歓楽街のペットショップは、男の陰嚢がある限り永久不滅の灯をともし続けているのである。

昨年末、東京のある経営者から・・・このペットショップのビジネスモデルをアプリにして上場した企業があると聞いた。そこで扱われているのは、5万円前後のブランド品。ペットほど面倒くさくない。スマホの中でおねだり完成。届いたブランド品を送り返して下取り遂行。そして、現金がおねだりした女性の銀行口座に振り込まれるという仕組み。

たくましいなぁ。
賢いなぁ。
それに比べて、男は今年も絶対に馬鹿だなぁ。

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