経営戦略構文100選(仮)/構文15:ケイパビリティと機会認識/伊藤 達夫
INSIGHT NOW! / 2017年7月22日 7時0分

伊藤 達夫 / THOUGHT&INSIGHT株式会社
機会を認識するには、ケイパビリティから外部環境を見ればいい。ケイパビリティとは、業務の遂行能力を指す。当社がカバーするバリューチェーン全体、各プロセスの遂行能力、更に詳細化すればその遂行能力を構成する資産、人員、ナレッジ、スキル等、が活かせる外部環境の変化が生じるならば、それは機会として認識できる。当社のケイパビリティに模倣困難性や希少性があり、そのケイパビリティに対して機会認識がなされるならば、その機会自体を認識できる企業が当社ぐらいしかないこととなり、機会を独占できる可能性が高い。
いつも謝って始まる感じになってきましたね。ええ、書けません。ごめんなさい。伊藤です。今朝はホテルでお目覚めです。そして、コンビニで朝ごはんを買ってくる時に、いつも行くカフェのお姉さんとばったり会って、爽やかに挨拶をして始まる素敵な土曜日です。ちょっとだけリア充っぽいですね。ただ、ホテルと言ってもラブホではありませんし、ツインでもダブルでもなくシングルですし、ええ、今日の夕方から仕事をするために、ゆったりと一人でくつろいでいるんですけどね(爆)
今日のお写真はモデルの茜さやさんです。お名前はなんて読むかはわかりません。いつも通り「ぱくたそ」より紹介文です。
覇汝家(蘭)⊿むちむちHカップ⊿フリーランス⊿広島産⊿ぱくたそ⊿ミスヤングチャンピオンfl(元ヤンチャン学園)⊿ライブクイーングランプリ ⊿ミスiD吉田豪さん賞⊿ミスヴィレヴァン⊿合気道⊿特撮⊿ダーツ⊿忍者⊿お仕事依頼メール←sayatanu05@gmail.com ⊿死ぬこと以外擦り傷。
だそうです。「死ぬこと以外擦り傷」だそうです・・・。たくましいですね。ゲレンデをバックに清楚系メイクの美女ですね。自分のできること、強みがよくわかっていらっしゃるお写真です。
そう、今日は私が大嫌いな、強みとか弱みとか、機会とか脅威とか。そういう話をしようと思います。そうです。私が大嫌いなSWOT分析です。ただ、強みとか言ってもあんまり意味がない面もあるので、「ケイパビリティ:できること」で考えた上で、強み、弱み、みたいな話を加えていこうと思います。
機会に強みをぶつける。この基本的な考え方はRBVやケイパビリティ学派の人々が言うことです。一応、主流派ではありますけどね。マーケットの変化を見つめて、自分の強いところを活かして、勝ちに行く。
ただね、この時の「強い」ってなんなんですかね?というのがポーター的といいますか、ポジショニングビュー的にはあるんですよ。ポジショニングビューでは、「強み」とケイパビリティ派が呼ぶものは「競争優位の源泉」と呼びます。
ええ、ポーターでも競争優位をもたらすものは内部にあると認識するんですね。ただ、これは市場の変化があると変わってしまうんですけどね。
ラディカルな経営者は「使えるもんはなんでも使え」という人が多いと思うんですけど、マーケットの変化が機会認識できるということは、使えるもんがあるということです。
ここで言う「使えるもん」は、それまで言っていた強みなのか?というと、「使えるという点で強みと言っていい」ぐらいにしかなりませんよね?だから、ケイパビリティ全体、バリューチェーン全体と捉えた上で、機会認識をした方がいい。伝わりますか?
既存事業で何を「強み」と設定していようと、市場の変化に対しては、使えないもんは使えないし、それを機会にぶつけられないですよね?活かせない。活かせるから「強み」なんですよね?マーケットが変化していく環境においては、使える、活かせることが大事ですから。
そうすると、そんな都合のいい変化はあるの?となります。ジョブズはそういう流れを待つタイプでしたよね。「大きな波が来るのを待っているんだ」という彼の言葉は象徴的です。
自社の「強み」が使える変化がくるのを待っていて、会社が潰れちゃったら困りますよね?
「使えるもんはなんでも使え!」とラディカルに言ったときに、必ずしも強みともいえないものを使えるなら使えばいいのです。それは自社のできることであり、ケイパビリティであり、バリューチェーン上の各プロセスの業務遂行能力です。
ただね、誰でも認識できる機会よりも、自社しか認識できない機会の方が価値が高いですよね?伝わりますか?
そうするとね、VRIOで言う、希少性と模倣困難性が効いてくる。希少で模倣困難なできることを、業務遂行能力を自社が有していたとして、その業務プロセスが活きるような市場の変化は自社しか認識できない機会なわけです。
ここで言うVは「市場の変化」に対して使えるという意味で価値があるということになっているわけです。そうVRIOは普段は現状で顧客に提供している価値の中で大きい部分やマージナルな部分を「強み」として規定するわけですが、市場の変化という面で見た場合に、変化に使えることが価値になるわけです。
価値概念って面倒ですね。
でもね、今の市場がそれほど変化しないのならば、時間的余裕があるならば、現状で顧客に価値を与えているプロセスが活きるような外部環境を探すのは間違ってはいません。ただ、使えるプロセス、ケイパビリティ全体であっても、問題はないですよね。
製鉄所がプレス機を使って、野菜を美味しくプレスしてもいいわけです。高級フランス料理店などで、鉄工所でプレスされた野菜が使われていて、多角化ができているケースがありますが、それでいいのです。必ずしも、プレス機を使うプロセスが鉄鋼事業にとっての「強み」でなくても構わないですよね?
また、市場がどうも変化していて、その変化に対して自社のできること、業務プロセスで活かせる何かがあるのか?という視点で見た時に、このプロセスはこの変化に対して価値があると認識しても構わないのです。
だから、私が「これだけSWOT分析」というしょうもない本を書いていますが、市場の変化に着目しましょうね、と書いてあるのはそういうことなんですね・・・。
だから、SWOT分析をやるなら、自社のできることを見て、業務分析をしてケイパビリティを見て、それが活かせる外部環境はあるのか?と考えるのが効率的なわけです。
もしも、プロセスに希少性と模倣困難性があるならば、認識される機会は自社が独占できる可能性がありますからね。
また、SWOT分析のワークショップとか、合宿などがあったりすると思うのですが、そこで、「自社の強みがありません」とかおっしゃる方がいらっしゃるわけです。でもね、「自社の業務プロセス、できることを書いてみましょう」だったら、自社の業務プロセスがありません、自社のできることがありません、とはならないですよね。
業務を書いたうえで、プロセスに分けて、そのプロセスを設備や情報資産、人、スキルなどに分けて、それが活かせる外部環境を探せば機会を探したことになり、同時に強みが規定されることになるわけです。簡単ですよね・・・。、
もうちょっと今日は書きましょう。では、新しくまっさらな状態から事業をやるとして、どうやって機会認識をすればいいのか?
答えはどうとでもできるなのですが、それだと困りますよね。ここで大事になるのが、理念・ビジョンの設定です。理念・ビジョンを設定するということは、社会がどのようになって欲しい、社会のどのような課題に対してどのような答えを出す、ということを規定することです。
そうすると、それはつまり、当初の機会認識になるわけです。そこから、自社の業務を作っていくわけです。
社会の課題を何であると認識し、それに対してどのような価値を提供するか?が定まれば、その価値をどのように提供するか?の問題になり、業務が構築されます。
その業務構築は機会に対して対応するため、ですよね。
当初の機会認識として役立たないビジョンは無駄だと思います。とか、こういうことを書くと、世の中にある多くのビジョンが無駄だということになってくるので、嫌われてしまいます。そう、私は嫌われるんですね・・・。悲しい。
ビジョンが作りたければ私までご連絡ください。外資系のコンサルに頼むより相当お安いですよ。
それでは今日はこのあたりで。「自分のできること=ケイパビリティ」から外部を見て、機会認識をしましょうね、というお話でした。次回はいつになるかわかりませんが、頑張って書きますので、私のことを忘れないで下さいね・・・。重い・・・。「私を忘れないで」とか言う女は重いですね・・・。そうです。backnumberさんの曲を聞きすぎなのです。
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