【9/11〜9/17の運勢】9月3週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!
isuta / 2023年9月10日 22時5分
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今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
魂の静寂を求めて
今週のおひつじ座は、「一人でいる時だけしか湧いてこないもの」を研ぎ澄ましていくような星回り。
ダンテの『神曲-地獄篇』では、実際に作者の分身である主人公が、地獄の底で内なる対話を交わしつつ少しずつ手探りで歩を進めていきます。
『神曲』を執筆した当時のダンテは、政治抗争で敗れ故郷フィレンツェを追われた孤立無援状態でしたが、そこで自暴自棄になることなく、おのが半生を振り返りつつ文学史上に不朽の名声を轟かすことになる畢生の大作の執筆を始めたのですから、人生何がどう転ぶのかは最後まで分からないものです。
今週のおひつじ座もまた、そんな人生の岐路にふと差し掛かっていくかも知れません。くれぐれもそこで腐らず、暗い胸の闇路をとことん辿って、とことんまで余計に入った力の緊張を叩き出してやるくらいのつもりで行くといいでしょう。
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今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
今ここに留まるために
今週のおうし座は、離れてゆく隙間を埋めようと自分から動いていこうとするような星回り。
『水澄むやあとはバトミントンでいい』(宮本佳世乃)という句のごとし。バトミントンなんて遊びを遊びとして成立させるには、かなりの体力(余力?)と我慢強さ、そして何より親密さが必要とされますし、大人同士の表面的なお付き合いの文脈にはまず入ってくる余地のない選択肢でしょう。
逆に言えば、そういう遊びをあえて要求している思いきりだとか、秋という季節感に抗ういじらしさみたいなところが掲句の魅力なのだと言えます。
あなたもまた、大人らしい付き合いに精いっぱいの抵抗を試みてみるべし。
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今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
井戸を掘る掘る、掘る
今週のふたご座は、自分を自分たらしめている「深い根」を確かめていこうとするような星回り。
「バルカンのパスカル」と呼ばれた20世紀を代表する思想家エミール・シオランは肩書きによるカテゴリー以前に、一個の巨大な反抗者であり、私たち人間の業のような憎しみや残酷さなどをたじろぐことなく凝視した点において突出した存在でした。
たとえば、『悪しき造物主』と題された著書の「扼殺された思い」という章では、「愛することではなく憎むことをやめたとき、私たちは生きながらの死者であって、もう終わりだ。憎しみは長持ちする。だから生の<奥義>は、憎しみのなかに、憎しみの化学のなかに宿っているのだ」と述べられています。
あなたもまた、こうしたシオランのなんとも静謐で、自己自身を見つめた言葉に沿って、おのが井戸に引きずり込まれていくべし。
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今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
逆算に偶然をまぜていく
今週のかに座は、「風が吹いたら桶屋が儲かる」ような流れを自身で体感していくような星回り。
『おもひ出て酢つくる僧よ秋の風』(与謝蕪村)という句のごとし。
山寺のお坊さんが、秋の風を感じながら酢をつくっているのだという。「おもひ出て」というのは、急に思い立ってということですから、なんとなく涼やかな気配を感じて、「あ、今日は酢をつくろう!」となっていそいそと仕込み始めたのでしょう。
あなたもまた、先々の事態に向けた準備を始めつつ、目の前の工程ひとつひとつをできるだけ楽しんでいきたいところです。
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今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
喰らい、喰らわれ、絡み合う
今週のしし座は、ただただ飲み食いを堪能し、英気を養っていこうとするような星回り。
第一次大戦後のパリには、まだ無名の若いアメリカ人の作家希望者たちが集まり、日々の暮らしを楽しみながら、来たるべきアメリカ文学の黄金時代の土台固めをしていました。中でも、ひときわ輝かしい存在であったのが、アーネスト・ヘミングウェイでした。
彼が不幸な自殺を遂げた後、遺作として発表された『移動祝祭日』には、このパリ時代の思い出を回想しつつ、当時の溜まり場での生き生きとした描写を綴っています。
あなたもまた、存分に味覚的体験世界を深めていくべし。
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今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
境地を深める
今週のおとめ座は、孤独で豊かな作業に打ち込んでいこうとするような星回り。
『木曽路行ていざとしよらん秋ひとり』(与謝蕪村)という句のごとし。前書きには「故人に別る」とあります。故人というのは作者の親しい友人のことであり、その友人が世を去ったというのです。
作者は友人との別れに接して、もっと自分に与えられた人生の限られた時間、このひと時をひとり味わって、しっかり深めようと決意しているのでしょう。
あなたもまた、ただ年を取るのでなく、みずからの内的な渇きに時の方を寄らせていくべし。
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今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
わんわんお
今週のてんびん座は、「こころ」で感じるとはどこでどのように感じることなのか、確かめていくような星回り。
自然との関わりは、大抵の場合まず目から入ってくる視覚的情報から始まります。すると、眼筋をはじめとするもろもろの筋運動がそれに連動する。
しかし、解剖学者の三木成夫の言い方を借りれば、これは外皮上の感覚や神経伝達、筋肉の運動などの「体壁系」の出来事であり、「こころ」で感じるとは、はらわたを伝わってくる内臓波動と共鳴するということなのだそう。
あなたもまた、あたまで考えたことよりも、そうして内なる小宇宙の波にこそしたがってみるといいでしょう。
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今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
天地有情ということ
今週のさそり座は、切れたと思っていたつながりが偶然にもつながっていくような星回り。
『秋の航(こう)一大紺円盤の中』(中村草田男)という句のごとし。この句を詠んだ時、作者は二十代後半から俳句を始めて間もない28歳。師について回った北海道旅行で、初めて見た青函連絡船に強い印象を受けて書いた句といわれています。
もともと神経衰弱の治療もかねて俳句を始めた作者でしたが、内へ内へとこもりがちであった作者の精神が、ここで詠まれた見渡す限り紺一色の大海原に感応することで、自身の衰弱ぶりを克服し、逆に一気に外へ向けて発露していく端緒を得たのでしょう。
あなたもまた、思い切って果ての果てまで行き切ったところで、自分を包みこむ大いなる何かを感得していくことがテーマとなっていきそうです。
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今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
物わかりのいい人間をやめる
今週のいて座は、改めてモラルと合理的計算の組み合わせ以外の仕方で、組織や共同体を治めていくやり方について思い巡らせていくような星回り。
哲学者のミシェル・フーコーは、近代国家のルーツを牧者(羊飼い)と羊の関係をモデルとしたキリスト教における「司牧権力」に見出しました。また「歴史から司牧を追い出してしまう深い革命」は、過去に一度も起こらなかったという重要な指摘も残しています。
それはなぜか。おそらく、羊の集団を統治する司牧の善行と、合理的計算を旨とする政治経済との結びつきがあまりに強固なものであったため、抵抗運動や革命運動がそれ以外の、つまり合理的計算に基づいたもの以外の統治の在り方を求めるような「深さ」にまで至っていなかったからであるように思われます。
あなたもまた、近代的統治のオルタナティブを自分事として構想してみるべし。
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今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
異な風が吹いていく
今週のやぎ座は、漂泊への思いをつのらせていくような星回り。
『秋かぜのうごかして行(ゆく)案山子(かがし)かな』(与謝蕪村)という句のごとし。友人が筑紫へ旅に出るので、自分も行かないかと誘われたけれど、その時は作者は事情があって行かなかった。その友人が翌年の春に病死し、その時のことを思い出している。
九州行脚への誘いは、すでに京都に居を構えていた作者にとってはまさにリスクしかない無茶ぶりだった訳ですが、のちに妻子をもうけてもなお、作者の漂泊への思いは抑えがたいものだったのでしょう。掲句はある種の予感のあらわれだったのだとも言えます。
あなたもまた、自身の定住ぶりをカッコにいれて、旅の道連れを探してみるべし。
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今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
巫女らしくあるということ
今週のみずがめ座は、誰か何かとゼロ距離で相対しつつ、同時に絶対に同化しきれない深淵におののくことのできる“深み”を見出していこうとするような星回り。
ほんらい他者というのは社会を超えて“私”に迫るものであるとも言える訳ですが、と同時に、どうしてもその奥底までは捉えきれないという断絶に直面させてくれもします。
こうした他者の問題について独自の思索を深めた哲学者の西田幾多郎は、日本の敗戦が濃厚となった1945年、最晩年に書かれた『場所的論理と宗教的世界観』という論考のなかで、自己はその根底に否定性を含んでおり、それゆえに自己否定を通してはじめて他者と関わることができるのだと述べています。
あなたもまた、そうした「自己否定において自己を有つ」という感覚を自分なりに深めてみるといいでしょう。
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今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
無常のしらべ
今週のうお座は、自分なりの精一杯の礼の尽くし方を実践していこうとするような星回り。
『何ごともまねき果(はて)たるすすきかな』(松尾芭蕉)という句のごとし。
「毒海長老」がどんな人物だったのか、その詳細はほとんど何も分かっていませんが、少なくとも作者にとってお情けで最後を見とっただけの相手では決してなく、どこか中世の連歌師・心敬のいう「冷え寂びたるかた」のイメージに重なる存在であり、作者は密かに大いなるリスペクトを抱いていたのかも知れません。
あなたもまた、敬意を抱いている相手にきちんと相対していくことでのみ得られる余韻を味わっていくべし。
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