【10/23〜10/29の運勢】10月4週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!
isuta / 2023年10月22日 22時5分
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今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
羽を伸ばす
今週のおひつじ座は、「幸福な瞬間」の記憶へと思い切ってジャンプしていこうとするような星回り。
SF作家カート・ヴォネガット・ジュニアの作品に『スローターハウス5』という小説があります。主人公はひょんなことから、人生のいろんな場面に、自分の意志とは無関係にジャンプしてしまうようになります。四次元空間に存在するトラルファマドール星人は、すべての時間を同時に視ることができるのですが、小説のなかばで主人公にアドバイスをしています。
人は永く生きていれば、必ずどこかで自分や他人の取り返しのつかないような愚かさに直面することがある。しかし、そうした事実を事実として受け止めたまま直線的に生き切ることは、おそらく人間には難しいのでしょう。
あなたもまた、そんな瞬間を改めて選択するべく時間旅行に踏み切っていくべし。
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今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
荷風とボルヘス
『浅草や夜長の町の古着店(ふるぎみせ』(永井荷風)という句のごとし。あかりを灯し、店は開けているが、人通りは少なく、どこかひっそりとしている。それでも、そうした古着屋に流れる空気感を作者はことさら愛していたのでしょう。
それは間違っても、あくまで長年にわたる実体験が堆積した地層の作るなだからな傾斜のような、ごく自然な選択だったはず。
あなたもまた、そうしたなだらかな傾斜に身をあずけてみるといいでしょう。
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今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
行きずりの美
今週のふたご座は、心地よく美しいあわいの間をととのえていこうとするような星回り。
「偶然」について哲学的に考察した九鬼周造は、偶然性の基本構造に芸術的な美の起源を見出していくくだりで、仏詩人から「双子の微笑」という比喩を引用していました。
「ポール・ヴァレリーは一つの語と他の語との間に存する「双子の微笑(sourires jumeaux)」ということを云っているが、語と語との間の音韻上の一致を、双子相互間の偶然的関係に比較しているのである。」(『偶然性の問題』)
あなたもまた、ふと生じる邂逅や、一瞬のうちに重なり、そしてまた離れていくような偶然的関係における“ふれあい”を大切にしていきたいところです。
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今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
身に迫るものを受け止めていくために
今週のかに座は、身に迫りつつある“暗い影”をしかと見定めていこうとするような星回り。
『足もとはもうまつくらや秋の暮』(草間時彦)という句のごとし。
端正に整えられた漢字(足、秋)のはざまで、もつれ、次第に形をうしなって、無に帰していくようなひらがなの羅列を見ていると、何気なく過ごしている日常のはざまにも無や死がまじかに潜んでいるのだと改めて感じられてきます。
あなたもまた、自分の身に残された時間の有限性について、改めて指折り数えてみるべし。
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今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
影の語り手
今週のしし座は、みずからの内に潜む影をのこらず浮彫りにしていこうとするような星回り。
『源氏物語』を書き上げた紫式部は、一般的な物語をそのまま生きようとはしませんでした。20代後半で貴族男性と結婚し、一女をもうけるものの結婚後3年ほどで夫と死別した彼女は、その現実を忘れるために物語を書き始めたのだと言います。
そこには彼女が自分という一個人の内界に、多彩な分身たちがうごめいていることに気付いていたという背景があったのでは。まず相手となる男性が必要だと考え、文字通り“光源”としての光源氏という男性を立てて、彼と女性たちとの物語を次々に展開させていったのでした。
あなたもまた、自らの内部にうごめく分身たちを照らし出してくれる“光源”をまずは見つけ出していくべし。
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今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
垣根をこえて
今週のおとめ座は、現代人が失ってしまった古代的な感性を思い出していくような星回り。
『よろこべばしきりに落つる木の実かな』(富安風生)という句のごとし。
「うまく言いくるめれば」ではなく「よろこべば」とあり、そこには嘘が入り込む余地はありません。内界と外界が密接につながった古代的な宇宙観なのであって、作者は掲句を通して木と人とは互いに直接影響を与えあっていることを改めて確認しつつ、そうした古い記憶を思い出しているのかも知れません。
あなたもまた、そんな精神的伝統の温故知新がテーマになっていきそうです。
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今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
弱くても、愚かでもいいじゃん
今週のてんびん座は、時代の痛みや軋みにグッとまなざしを傾けていこうとするような星回り。
さまざまな業界で、ChatGPTが仕事シーンを書き換えている現在。デザイナーの原研哉は『デザインのデザイン』(2003)の中で注目すべき歴史の一つとして、150年前のイギリスが近代化の過程で機械生産で活気づいた一方で、粗雑な日用品の発生という状況に直面したことを例に挙げています。
いわく、「デザイン」という思想の源流となったジョン・ラスキンとウィリアム・モリスは、それぞれ講演と著作、芸術・デザイン運動という形で、「生活環境を激変させる産業メカニズムの中に潜む鈍感さや不成熟に対する美的な感受性の反発」を展開したのであり、その“痛みの深さ”が引き金となって、「最適なものや環境を生み出す喜びやそれを生活の中に用いる喜び」に基づく既存の芸術とは異なるムーブメントが世に現われてきたのだ、と。
まずは、現在の生活に潜む「鈍感さや不成熟」にしかと目を止めていくべし。
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今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ささやかな神秘
今週のさそり座は、どんなにささやかであれ、命懸けになれるものを見出していくような星回り。
『切株やあるくぎんなんぎんのよる』(加藤郁乎)という句のごとし。ひらがなに異なる二つの読みをもたす「掛詞(かけことば)」が見事にきいた一句であり、まるで手品のような言葉遊びの極致でもあります。
ただ、そう言うと、しょせん空疎な言葉遊びなんだ、と開き直っているかのように聞こえるかも知れませんが、作者が苦しみながらもその先へと突き抜けるために、わずか十七音の短い言葉のつらなりに命を懸けていることも、掲句からひしひしと伝わってくるのではないでしょうか。
あなたもまた、他人がドン引きするほど狂える対象にとことん向きあっていくべし。
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今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
落ち着くための工夫を
今週のいて座は、生活のグランドデザインに創意工夫をほどこしていこうとするような星回り。
『バックミンスター・フラーの世界―21世紀エコロジー・デザインへの先駆』によれば、彼は実験を通じ、疲れを感じたり眠くなったりするのは、体や頭脳を酷使しすぎた証拠であり、その時点で休憩をとって疲労から回復しなければならないという確信にいたります。
そして最終的には、6時間仕事をするたびに約30分仮眠する。あるいは、「集中力の崩壊」が起きたら6時間もたっていなくても寝る、というスタイルを確立します。それで彼はうまくいき、七十代まで働き続けたのです。
あなたもまた、流行りや“普通”のライフスタイルを当たり前のものとする代わりに、フラーのように自分の体質にあった睡眠ライフを模索してみるといいかも知れません。
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今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自然と顔を合わせてみる
今週のやぎ座は、いろいろな意味で英気を養っていこうとするような星回り。
『月の夜を蟹ゆでる湯のたぎりをり』(大橋富士子)という句のごとし。茹ですぎては風味が落ちるが、茹で足りないと肉がしまらない。大鍋からわきあがる湯気の熱が、冷え冷えとした月明かりの中、身体を芯から温めてくれる。後は目にも鮮やかな蟹をほおばり、それをあてに酒をあおれば、もはや言うことはない。
むろん、掲句はなにも本能的な欲の限りを尽くした一句とは限らない。ふいに鍋で煮られる蟹に憐憫の情をおぼえ、それゆえにこそ、ひとしお月光の冴えを感じたのだとすれば、その方がよっぽど人間的だろうとは思う。
あなたもまた、自分を芯から温めてくれるものを取り込んでいくべし。
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今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自意識の解体作業
今週のみずがめ座は、身につけてきた知識やそれに基づいた実践が立ち行かなくなるところまで突き抜けていくような星回り。
今や貧しい国になりつつある現代日本は、格差がますます広がり、弱者にしわ寄せがいく過酷な時代に突入しました。ここで脳裏をよぎるのは、多難な時代であった鎌倉時代であり、その時代に多くの新興宗教が起こったという事実です。
例えば親鸞(しんらん)は、仏教者という立場から、女性や身分の低い階層民の救済ということを大きな課題とし、自分にできうることは何かについて追求していきました。知において非知に着地することも、通常では困難でしょう。そう、あらゆる科学の知や、善意の行為もまた、必ず「非知」に突き当たって解体されるしかないのです。
あなたもまた、そんな“解体”ということがテーマになっていきそうです。
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今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
空を仰いで気が晴らす
今週のうお座は、停滞していた精神に流動性をもたらしていこうとするような星回り。
『新宿ははるかなる墓碑鳥渡る』(福永耕二)という句のごとし。流れものばかり集まる新宿の住人は、まさに渡り鳥のよう。しかし、実際にはそこから先、どこへ飛んでいけばいいのか見当もつかず、トー横キッズたちはあたら若い命と時間とを裏経済を経由して蕩尽するばかり。
願わくば、不自由な人間たちにも、翼を広げて飛んでいくだけの広い空を。少なくとも、空を仰ぐだけの余裕くらいは与えてほしいもの。
あなたもまた、できるだけ上を向いて歩いてみるべし。
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