【11/13〜11/19の運勢】11月3週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!
isuta / 2023年11月12日 22時5分
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今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
身の行く末をめぐって
今週のおひつじ座は、不意に自身の限界や弱さの訪れを察知していくような星回り。
『冬曇(ふゆぐもり)身の行く末を機械にもたれ』(細谷源二)という句のごとし。掲句の「機械」はおそらく工場の製造機器のようなものでしょう。働きづめで過ごしている中でとった休憩時間などに、すっきりとした秋とは異なる、冬独特の不透明な空を見上げて、思わずそこに「身の行く末」が重なった。
こういう何気ない瞬間に見せる立ち姿であったり、背中の表情なんかに、人間の真実というものが出るのかも知れません。
あなたもまた、ハッと息をのむような緊張のなかで自身の身に迫りくる危機や苦難を感じとっていくべし。
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今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
台座づくり
今週のおうし座は、同じ長期的な目的を共有できる相手と、何らかの契約を結んでいこうとするような星回り。
平安中期、都が陰謀によって死に追いやられた早良親王(桓武天皇の弟)たちの亡霊につきまとわれていた頃、貴族のあいだで個人の死後のことが大きな問題となっていき、そのきっかけとなったのが源信の『往生要集』でした。
ここで注目すべきは源信自身が指導者となって結成された「二十五三昧会(にじゅうござんまいえ)」というもので、極楽往生を目指すという目的で集まった二十五人で「善友」の契りを結び、互いの念仏行を助け合いながら立派に臨終を迎えていくべく、毎月一五日に共に念仏三昧を修したのだとか。
あなたもまた、自身の願いを遂げるための行を助け合えるような結びつきを一つ一つたぐり寄せていきたいところです。
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今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
耳と口
今週のふたご座は、いつも以上に自身のなかの動物性に目が向いていくような星回り。
『襟巻や畜類に似て人の耳』(西島麦南)という句のごとし。人間の姿かたちの中で耳だけは、ネズミの耳ともネコの耳ともあまり代わりなく、万物の霊長などと得意になっている人間の未熟さや愚かさ、滑稽さなどがそこに凝縮して現れているように感じられてくる。
同時に、だからこそ耳は人間の体の部位のなかでも特別に愛おしくもある。耳の形に性を観ようとするのも、考えてみれば当然のことなのかも知れません。
あなたもまた、洗練されきっていないからこそ感じられる魅力ということにおのずと意識が向いていきやすいはず。
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今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ただじぶんがわからなくなった
今週のかに座は、<人生の素顔>と向きあう時間をゆっくりと味わっていこうとするような星回り。
小説家の保坂和志は「人生を感じる瞬間」というエッセイのなかで、人が無味乾燥な退屈さを避けるべく、楽しいことを探し続けたり、楽しさの中で誰かと笑いあっているときが過ぎれば、今度はあまりに人工的でハリボテのような幸福観や寒々しい不自然さ目立つのではないか、と述べています。
「動物たちにとっての<自然状態>とは<飢えている状態>」であり、飢えを奪ってしまったら彼らは自由ではなくなってしまうのだと指摘したうえで、「家の中の猫たちだけでなく、ノラ猫たちも含めて、すべての猫たちが私には<人生の素顔>を見て毎日を暮らしているように見える」とのこと。
あなたもまた、そんな楽しい訳でも、労働している訳でもない、しかし「それが人生なんだ」としか言いようがないような時間と向きあっていくべし。
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今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
猫の尻尾の運動
今週のしし座は、都会なら都会なりの隠遁術を実践していこうとするような星回り。
『木がらしや地びたに暮るる辻謡ひ』(小林一茶)という句のごとし。
大仰に人を避けたり、無視したりすればかえって悪目立ちしてしまうし、かと言って四六時中にこにこしていたり、誰にもでもよい返事をしているのではとても身がもたない。要はその中間の方法を取ることができるかどうかが問われてくるのです。
あなたもまた、さながらネコが呼びかけろくに返事をしないかわりに、尻尾でもって反応する程度のつれなさを心がけていくべし。
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今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
亡命者と同じように
今週のおとめ座は、真に知的な思考や行動の原理を打ち出さんと試みていこうとするような星回り。
パレスチナ出身の批評家、研究者エドワード・サイードは、自ら選択したのではなく授けられた名前のなかに、すでに英国王子に因む名でアングロ文化・英語文化への関係を象徴する「エドワード」と、アラブ世界を象徴しつつ出自についての曖昧さを残す家系名である「サイード」という折り合いえない違和を含んでいました。
彼の発言には、知識人論でありながらも、同時に現在のような混沌とした世界情勢下においては、脱西欧化され、非中心化された「世界市民」として、何を試みていくべきなのかをめぐって大変重要な示唆を含んでいるように思います。
あなたもまた、「うつろいやすさと漂泊のなかにとどまり続けること」の実践ということがテーマになっていきそうです。
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今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
月下の虫
今週のてんびん座は、脳裏深くに呪文を刻んでいこうとするような星回り。
『夜竊(ひそか)に虫は月下の栗を穿つ』(松尾芭蕉)という句のごとし。「月下」とは絶え間ない自問自答や迷いが晴れ、暗闇のなかでひとり追い求めてきた真実が照らし出された世界であり、さながら「はかり知れない光(アミターバ)」に由来をもつ阿弥陀仏の浄土のごときものを指しているのかも知れません。
つまり、生きている限り、私たちは栗を穿ち続けることになる訳ですが、南無阿弥陀仏という名号の力を通じて、その臨終の際には月光ごとき阿弥陀仏の来迎が待っているのだ、と。
あなたもまた、自分自身を虫けらのごとき何の価値もない存在と思う代わりに、尊い仏の名でもって呼びかけていくべし。
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今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
いのちを革める
今週のさそり座は、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴと地中奥深くでうなりをあげていくような星回り。
詩人・牟礼慶子の「見えない季節」という詩に、「土のなかのくらさ」という大変印象的なフレーズが出てきます。
自然だけでなく人間存在の昏さがはらんでいる未来にも、そっと手を添えてくれるような牟礼の詩行に触れていると、改めて地下世界にひしめいている予兆にスッと目が開かれていくようです。
あなたもまた、自身のなかで来るべき豊かさを準備しつつある「土のなかの暗さ」を改めて実感していくべし。
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今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
家々の灯り
今週のいて座は、ここのところ憑りつかれていた強迫観念から脱していこうとするような星回り。
『山よりもしづかに冬の家灯る』(井越芳子)という句のごとし。
今の日本人を支配している価値観は、とにかく「経済成長」ですが、掲句に詠まれたような「冬の家」の灯りを眺めていると、経済成長などなくても人生/生活は豊かになるのだとおのずと思えてくるはず。
あなたもまた、これまでの自分だったら見過ごしていたであろう、些細でちっぽけなしあわせにこそ最上の価値を見出していくべし。
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今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
小さく縮こまってやしませんか
今週のやぎ座は、自身と関わりのあるコミュニティのホラー性に気が付いていくような星回り。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画『ブギー・ナイツ』(1997)は、70年代末のアメリカ西海岸を舞台に、斜陽産業化しつつあったポルノ映画業界の内幕を描いた作品です。
この映画は見ている側に人生の苦みとしか言えない感覚をもたらすのですが、それをホラーの領域にまで引き上げているのが、登場人物の誰もが自分たちのセンスがもはや内輪でしか通用しない常識はずれなものであることにいま一つ気付いていない点であり、精神が奇形化した人間の微妙なおそろしさがここに立ち上がってくるのです。
あなたもまた、密閉され濃密になった疑似家族関係=小宇宙に取り込まれないよう気を付けていくべし。
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今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
記号を振り落とす
今週のみずがめ座は、妙にしんみりしていくような星回り。
『河豚食うたとて偉くなるわけもなし』(中田みずほ)という句のごとし。河豚は特別な贅沢だったり、成功者の記号として機能してきた訳で、実際、私たちの社会生活というのは、少なからず偉くなったつもりになれるような記号の集積によって成り立っているところがあります。
河豚の他にも、高級車に乗ってみたり、美容に手間をかけたり、海外を飛び回ったり、SNSに子育てしている写真をあげたりして、自分も偉くなったのだと確認することにみな懸命になっている。
あなたもまた、そうした哀感の度合いやキャパシティがこれまで以上に増していくでしょう。
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今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
目に見えない交流の活発化
今週のうお座は、夢と現とにかかわりなく真実に触れていくような星回り。
国文学者の諏訪春雄の『日本の幽霊』には、夢だけでなく現実の中にさえ亡霊が現れたという新田義興の怪異譚について紹介されています。目覚めた人びとの前に出現した怨霊を「現(うつつ)」と呼んでいたように、現れる怨霊だけでなく、それに対する人びともまた夢と現の違いに関心を払っていなかった訳ですが、こうした感覚はもはや現代ではすっかり失われてしまいました。
しかしそれでも、今もなお一部の夢にあらわれる亡き人の霊は、日本人の夢に対する長きにわたる信仰を背景に背負って登場し続けており、その意味で私たちはそうした夢と現をこえた真実味を通して信仰心を維持しているのだとも言えます。
あなたもまた、そうした日常とは異なる深いリアリティーの層に開かれていくことで、ひとつの意思を宿していくことになるかも知れません。
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