【7/8〜7/14の運勢】7月2週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!
isuta / 2024年7月7日 22時5分
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今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
おるらく
今週のおひつじ座は、『やはらかく胸を打ちたる団扇かな』(片山由美子)という句のごとし。
胸元で団扇(うちわ)を使う、そのちょっとした仕草について詠んだ句。人前でせかせか使われる傾向のある扇子(せんす)と違って、団扇はひとふり煽ぐのにそれなりに力が要りますから、おのずとゆったりと寛いだ時間に使うもの。
そのことを「やはらかく」と表現することで、団扇のそよ風をうける胸まで柔らかいものとして想像されてくるはず。そよと寄せては返す波のような微風に溶け込んでいくほどに、このところ昂っていた神経や上体への気の過集中もほどけていくのではないでしょうか。
あなたもまた、ふとした仕草であれ時間の過ごし方であれ、何かと「チル」を取り入れてみるといいでしょう。
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今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
地下茎のごときつながり
今週のおうし座は、自分自身をより力強く養ってくれるような繋がりや結びつきを辿りなおしていこうとするような星回り。
歴史学者の西田知己によれば、もともと日本では古くから神道の影響から血は穢れであるという不浄観が強かったのですが、江戸時代に血統が皇統と重ね合わせて解釈されるようになり、それをきっかけに穢れよりも生命力を感じさせる新たな「血脈」概念へと読み替えられていったのだそうです。
例えば平田篤胤(1776~1843)は「御血統」と「御正統」をともに「オホミスヂ」と読ませるなど、皇統に対して単なる「血脈」以上の格付けを試みましたが、それが結果的に幕末期の尊王攘夷運動にも取り入れられていったのだとか。
あなたもまた、血を分かち合っていると感じられるような存在を求め、繋がりを辿りなおしていくことがテーマとなっていきそうです。
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今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
不意に語り始めた私は
今週のふたご座は、どこかに秘めていた思いがヴェールを脱いで不意に現れ出てくるような星回り。
『月光に一つの椅子を置きかふる』(橋本多佳子)という句のごとし。掲句の場合、前書きに「夫の忌日に」とありますから、亡き夫の命日に詠まれた句なのでしょう。
掲句の奥には月光に照らし出された孤独な魂があり、それによって引き出された椅子をめぐるある夫婦の物語が確かにあるのだということが感じられてくるはず。
あなたもまた、これまで慣れ親しんできた物語がこれまでとは別の方向へと変調していくのを感じていくことになるかも知れません。
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今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
儀式としての虚脱
今週のかに座は、身体的な次元に立ち戻って「抜け感」づくりにはげんでいこうとするような星回り。
今の世の中が、ますます窮屈で棲みづらい世界になってきているように感じられるのは、いったんきちんとぶっ飛んだり、思いきり横道にそれたり、世間から雲隠れした経験をへることで“抜け感”を作るチャンスがほとんどないからなのかも知れません。
例えば、陰謀論や似非スピリチュアルにハマりがちな人というのは、大抵は“大真面目”に世間に適応しよう頑張りすぎているだけで、だからこそ袋小路に陥りがちなのではないではないでしょうか。
あなたもまた、まずは自身のこわばりや力みをとっていくことから始めてみるといいでしょう。
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今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
脳みそ☆タピオカ
今週のしし座は、ただひたすらにゆるキャラとして舞台袖に突っ立っているような星回り。
『わだつみに物の命のくらげかな』(高浜虚子)という句のごとし。そこに来ての「くらげ」というのは、言わばタピオカミルクティーの中のタピオカみたいなものと言ってしまっていいかも知れません。
すなわち、世の中にたくさんある有象無象のひとつであり、確かに話題にのぼったり人気もあったりするが他にはない味というのは別にない代わりに寒天のような質感だけがそこにあり、本人としてはそれ以上でもそれ以下でもないという感じでそこらを浮かんでたゆたっている。
あなたもまた、カッコいいけどベタなストーリーを脱ぎさってタピオカのつぶつぶのごとくそこらに浮かんでみるといいでしょう。
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今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
沖に出る
今週のおとめ座は、しがらみの外へと誘ってくれる何かに身を浸していこうとするような星回り。
南海の孤島にたてこもり、180名の部下たちと特攻作戦に従事し、逃れられぬ死の呪縛の中で出撃命令を待つ、局限的な状況を描いた戦記小説である島尾敏雄の『出孤島記』。この小説には、特攻隊の基地のある浦のどこか陰のある景色とは対照的な筆致で書かれた、浦の外側、その外界へと抜ける岬の描写が登場します。
浦の外側へと抜けていく描写は、本来は決して交わりえない、軍という公的世界の規律が海=女性という自然の律動へと開けていく奇跡的な交わりの光景でもあったのです。
あなたもまた、そうした規律から律動への開けとひとつになっていく流れが強まっていくでしょう。
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今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
涼風と鬼
今週のてんびん座は、月並みな予定調和をあえて突き破っていこうとするような星回り。
『どの子にも涼しく風の吹く日かな』(飯田龍太)という句のごとし。掲句がつくられた時、たまたま一日涼しい風が吹いていたのでしょう。
人間的な配慮や気遣いとはかけ離れたところで吹いた風を受けた子どもたちは、間違っても徒競走でゴールする際に、手をつないで横一列でゴールするようなバカげた真似をすることはないはず。しかし、涼しい風は同一の競技だけでそれぞれに個性の異なる人間の価値を十把一からげに判断するような座組みそのものも解体していくのではないでしょうか。
あなたもまた、過剰な同調や帳尻合わせを迫られる人間関係からおのずと離れていくことになりそうです。
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今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
こんな夢を見た…
今週のさそり座は、自分や自分の持っているものを社会に向かって開いていこうとするような星回り。
江戸時代において尊ばれた、「私しない」ことを守ればそれでいい、という価値観は、言ってみれば自分の財産、才能、家族、仕事、立場、地位などを自分のためだけに使わず、世間のために使うよう心がけることを意味していました。
例えば比較文化研究家の田中優子は、そうした価値観を体現していた人物として、大阪の酒造業者をしていた木村蒹葭堂(けんかどう)を挙げています。
あなたもまた、少なからず世間の媒体になりきってみるよう促されていくことでしょう。
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今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自画像の更新
今週のいて座は、自分自身のなかに文脈的な新しさを再発見していくような星回り。
『学会の夜のホテルに泳ぎけり』(杉田菜穂)という句のごとし。
「学会」というどことなく堅苦しく息の詰まる雰囲気を連想させてから、夜にホテルのプールで泳いでいる情景が繰り出されることで、読者に強いカタルシスを感じさせてくれる一句。この場合「泳ぎ」が夏の季語ですが、あまりの類例にないような新鮮さがあります。
あなたもまた、普段行かない場所へ行ってみたり、あまりやったことのない行動を取り入れることで新たな自分を発見する喜びを追求していくべし。
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今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
やんごとなき他力
今週のやぎ座は、手綱のきかない暴れ馬のごとき現実にまたがったまま、フーッと力を抜いていくような星回り。
悲劇が盛んに作られ、語られた古代ギリシャには、個人の自立を絶対的なものと考える現代の私たちがイメージするような意味での「自由意志」をあらわす言葉さえありませんでした。
その点について、ギリシャ学者のヴェルナンは『ギリシャ思想の起原』において、悲劇における登場人物たちには加害者である側面と被害者である側面が混ざり合っているけれど、それらは決して混同されることなくその両方の側面があるのだという、大変重要な指摘をしています。
あなたもまた、いつも以上に「自由意志」を超えたところで自分を突き動かしている何かにいっそ身を委ねてみるといいでしょう。
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今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
思いがけない窓が開いて
今週のみずがめ座は、危ういホログラムとしての他者体験に没入していくような星回り。
『夏帽に亡き人の手の記憶あり』(月野ぽぽな)という句のごとし。亡くなれば、この世のどこを探しても、もうその人はいないのだと考えるのが一般的な考え方ではありますが、そうではないのだと、こんなところに「亡き人」の生々しい痕跡が記憶されていたのだという作者にとっての真実味がじわりと伝わってくるはずです。
それは作者にとっても、半ば忘れかけていたイメージだったのかも知れません。しかし、偶然の発見や作者の想像力を通して危ういホログラムのようにふっと立ち上がってそれがたまたま俳句となったわけです。
あなたもまた、生きている相手であれ亡くなった相手であれ、どれだけ鮮やかな像を立ち上がらせていけるかがテーマになっていきそうです。
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今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
今週のうお座は、自身の仕事や成果の最良の部分をこそ切り捨てていこうとするような星回り。
名エッセイストで知られるアニー・ディラードが『本を書く』という本のなかで、ここだけは決して切り捨てていはいけないし、その必要などないと心底思える最良の部分をこそ放棄せよ、それが文章術だと言っており、はじめて読んだときはぶったまげたものでした。
いや、正直に言うと、いまだに納得はいっていません。しかし、書き手はそれを書くのに苦労した文章ほど、自分がどれだけ苦労したか、ねぎらいや称賛が必要かを知ってもらうために、最後まで頑固に残そうとするというアニーの指摘にぐうの音もでないでいる自分がいることもよく分かっているのです。
あなたもまた、アニーがいう「(誰かのための)プレゼントについたままの値札」を外していくことがテーマとなっていくことでしょう。
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