【7/22〜7/28の運勢】7月4週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!
isuta / 2024年7月21日 22時5分
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今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
根源詩
今週のおひつじ座は、余計なものをそぎ落とし無心に近づいていこうとするような星回り。
『夏草に汽罐車の車輪来て止る』(山口誓子)という句のごとし。作者はある座談会の席で、季語とか季題というのは<根源>へと通じる門であるから大切にしようという旨の発言をしているのですが(『俳句』昭和29年2月号)、では根源とは何か?自身でも「正体の判らないもの」と言うばかりでいま一つ判然としません。
おそらく根源とは、眼の前の物の本質、物の存在そのものがすっと入ってくるような開かれた無心の状態のことであり、日ごろ頭で下しているああでもないこうでもないといった判断がすべからく剥落したところで初めて開けてくる境地なのではないでしょうか。
あなたもまた、だんだんあたまを空っぽにしていくべし。
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今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
黙ってやるただそれだけ
今週のおうし座は、自分なりの「生活の知恵」の原点に立ち返っていこうとするような星回り。
アリ研究の第一人者である生物学者エドワード・O・ウィルソンは、「大学に入る前の時期にこそ、『若い科学者』が生まれるのです。(…)その際に、最も適した場所の一つはフィールドワークです。自然に対して興味と好奇心と情熱が自然に湧き起こってきたら、あとは簡単です。(…)基礎の部分にたくさんの時間を使うのは無駄です。順序を逆にして、まず実際の研究にとりかかるところから始めたほうがいい。」と話していました。
ウィルソンは、「世界を探検せよ、そしてその中に生きている生物についてよく調べ、それらを維持するためのサイエンスを確立しよう」とも言っていましたが、この「サイエンス」は、「夏休みの自由研究」にも「おうし座の経験則」にも置き換え可能であるはず。
あなたもまた、小学生に戻ったつもりで、この夏の自由研究のテーマを決めてみるといいでしょう。
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今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
落としどころを思案する
今週のふたご座は、自分がすでにそこにはまり込んでいる運命を冷静に見つめ返していくような星回り。
『蟻のため簡なる地獄備はれり』(相生垣瓜人)という句のごとし。掲句の作者はおそらく昆虫の世界ではなく、人間の世界の地獄のことを考えていたのではないでしょうか。
ただただ蟻の運命と人間の運命とをどこか並列に目の前に置いて淡々と見つめているだけであり、さながら静かに川を眺めている釈迦のような悟った雰囲気を漂わせています。
あなたもまた、もし地獄に落ちるならば自分にはどんな地獄がふさわしいか、想像をめぐらせてみるといいでしょう。
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今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ラディカルな抵抗を
今週のかに座は、強いられた共同性から脱け出すための方途を探っていこうとするような星回り。
ハンナ・アーレントの『イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告―』は、元ナチの戦犯で、ユダヤ人撲滅作戦において数百万人におよぶ強制収容所への移送を指揮したアイヒマンの裁判をみずから傍聴し、書き上げた大作ルポでしたが、大きな議論を呼び、自身もユダヤ人であるはずの彼女の語り口が非難されました。
文芸批評家の加藤典洋は『敗戦後論』に収録された「語り口の問題」の中で、「共同性を殺すには共同性の単位である『私』の場所から、裏の闇である私となって語るしかない。私の語る言葉とは何か。私性は世界から奪われた存在にほかならない。私は言葉を奪われている。私に残されているのは語り口なのである。」と述べています。
あなたもまた、自身の取るべき「語り口」ということをひとつ考えを巡らせてみるといいでしょう。
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今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
路傍の石
今週のしし座は、中心であると同時に周縁であるような勘所をつかんでいこうとするような星回り。
『絶えず人いこふ夏野の石一つ』(正岡子規)という句のごとし。
ともすると、しし座というのは人の世においては中心を模索してしまうところがあるのですが、自分が立っている「中心」もまた宇宙にとって数ある「周縁」に過ぎないのだということを、ゆめゆめ忘れずにいたいものです。
あなたもまた、自分が「一つの石」になったつもりで過ごしてみるといいでしょう。
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今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
怠けるが勝ち
今週のおとめ座は、自身の「官僚性」をいくらか解きほぐしていこうとするような星回り。
幼児虐待に関する研究で知られる心理学者アリス・ミラーは、愛情があるかのように偽装されていても実際には愛情が欠如しており、子どもが無条件には決して受け入れられずに、何らかの(大抵は親にとって都合の)「よいこと」をしたときにだけ、「生存キップ」が渡されるような家庭に「才能のある子」が出現するのだ、という事実を明らかにしました。
学際的な研究で知られる安冨渉は、ミラーの「才能のある子」という概念との出会いを通して、「『自分に対する裏切り』を引き起こすコミュニケーション過程の全体を『魂の植民地化』と捉え、そこから離脱する方向を探し求めるようになった」のだそう。
あなたもまた、魂の脱・植民地化をはかっていくことがテーマとなっていきそうです。
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今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
人間中心主義をずらす
今週のてんびん座は、不気味な不自然さを日常から取り払っていこうとするような星回り。
『虹立つやとりどり熟れしトマト園』(石田波郷)という句のごとし。多少傷がついていたり、皮が少し破れているくらいが、十分に成長して熟れた証しなのだということは人間世界にも通底してくるはず。
昨今のように経歴の穴だったり、悪評がないことを基準に人の善し悪しが論じられるような世の中では、本当の意味での「成熟」の機会はますます減っていく一方でしょうし、おのずと文化というものもまた衰えていくのではないでしょうか。
あなたもまた、破れてもいい、傷ついていても、「とりどり」の眺めをこそ肯定していきたいところです。
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今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
切に望むもの
今週のさそり座は、誰かに愛してもらう必要性やその度合いについて冷静に計測していこうとするような星回り。
社会学者・上野千鶴子は1990年に発表された「恋愛病の時代」において、「恋愛病は近代人の病いだ」と書いています。
一昔前には当たり前とされた「経済的に自立できない女」と「生活的に自立できない男」の相補的な「結婚」モデルの無理や不自然さが加速化し、崩れつつある現代において、私たちは再びただの「個人」として「恋愛したい(愛されたい)」と深く渇いているのでしょうか。
あなたもまた、どのような位相において自分は渇いているのか、改めて振り返ってみるといいかも知れません。
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今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
何もないが何かがある
今週のいて座は、後ろ髪を引かれる感覚の繊細さにきちんと意識を向けていくような星回り。
『緑陰に襟足の吸い込まれたる』(宮本佳世乃)という句のごとし。掲句は、なんとなく不安に駆られ、足早に緑陰を通り過ぎようとしたところを、ひゅっと襟足が吸い込まれたというのだ。
これはどういうことなのか。もちろん、現実に起きた出来事というより、ある種の妄想ないし幻覚に近い体験なのだろう。
あなたもまた、なぜそうなったのか分からないという出来事ほどさっさと結論を出さずに、あえてひきずってみるといいだろう。
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今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
山に入る
今週のやぎ座は、どこかで「人間の消滅」ということを疑似体験していこうとするような星回り。
民俗学者の柳田國男は、数千年来の庶民の暮らしやその口伝を研究した『山の人生』のなかで、「生活の全く単調であった前代の田舎には、存外に跡の少しも残らぬ遁世が多かった」のだと述べたうえで、蒸発ということも起きてはならないことと言うより、「普通の生存の一様式」であったのだと指摘しています。
現代人には、「山に入る」機会や選択肢が必要なのではないかと思うことがありますが、とりわけ劣等感や自己承認欲求を持て余している人などは、長い人生の中で一度は「ふらふらと山に入って行く」ような体験があるほうが自然なのではないでしょうか。
あなたもまた、一時的にであれ俗世との関わりを断ってみたり、遁世の術をかましてみるべし。
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今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
いちぬけた
今週のみずがめ座は、無駄や面倒にあえて立ち寄っていこうとするような星回り。
『茄子焼いてひやしてたましいの話』(池田澄子)という句のごとし。「焼き茄子」という料理は、ただ焼くだけでなくその後に冷蔵庫などで冷やすというちょっと面倒な工程があるところが、なんとも洒脱な抜け感を感じさせる。
まるで高熱サウナと水風呂の交代浴のようでもあり、ベンチなどで風にあたって“整う”感覚をさぐっているところまで想像してみると、まさにおもむろに「たましいの話」が出てくるのにぴったりなシチュエーションではないだろうか。
あなたもまた、ちょっと人生の最短ルートから外れていくような時間を大切にしてみるといいだろう。
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今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
運がいいとは神の声に素直であるということ
今週のうお座は、自分が使っているのと同じ言語や身体性の集合的な経験の蓄積にアクセスしていこうとするような星回り。
私たち日本人は「神」ということをどこかで客観的実在として捉えているようなところがありますが、アメリカの心理学者ジュリアン・ジェインズは『神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡―』(1967)の中で、「3000年前の人類はまだ意識をもっていなかった」し「古代人にとって神とは集合的な経験知の蓄積の発動だった」という仮説を発表し、大きな反響を呼びました。
例えば、紀元前8世紀末のホメロスの『イーリアス』の登場人物は意識を持っておらず、彼らにとって感情や欲求や決断は、すべて「神々の声」を実現した結果だったのだ、と。
あなたもまた、自分なりの「神様の声」を生成していくという視点を大切にしてみるといいでしょう。
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