1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

生成AIのメガプラットフォームを目指す!「リートンテクノロジーズメディアデイ 2024」を開催

ITライフハック / 2024年4月6日 23時59分

生成AIのメガプラットフォームを目指す!「リートンテクノロジーズメディアデイ 2024」を開催



株式会社リートンテクノロジーズジャパンは2024年 3月27日(水)、日本では初開催となる記者発表会「リートンテクノロジーズメディアデイ 2024」を開催した。同イベントでは、MOUを締結しているStability AI Japan代表のジェリー・チー氏、Microsoft Azureビジネス本部 GTMマネージャーの小田健太郎氏をゲストに迎え、2023年の実績、ユーザーの利用状況をもとにしたLLMの研究結果、生成AIチャットサービス「wrtn(リートン)」の大幅リニューアル、リブランディング、「メガプラットフォーム」を目指す2024年のビジネス展望を発表した。

■日本と韓国は一つの市場
発表会は、Wrtn Technologies, Inc. CEOのイ・セヨン氏の挨拶から始まった。
イ・セヨンCEOは、2023年のトピックとして「CES2023でのイノベーション賞受賞」「16億円規模のシリーズA投資の誘致」のふたつを挙げ、ユーザー数が300万人に到達、韓国のAppStoreでは1位に達するなど生成AI市場でリーディングカンパニーとして成長している現状を説明した。さらに「さらに大きな一歩」として、11月に日本法人「リートンテクノロジーズジャパン」の設立を行ったことを報告した。

2022年に京都へメンバーとともに訪問した際に作った初期のリートンや当時のアイデアなどが生成AIサービスの原型になったことや、自身が国の代表を務めたアメリカンフットボールを介した日本との交流などの逸話を交え、「日本と韓国は一つの市場だと考えており、大きな技術転換期が来た時ふたつの市場が共に肯定的な影響を享受することができるよう、初期から日本と韓国、両国のプロダクトを共に作らなければならないと思っていた」、と日本市場への本気について熱を込めて語った。

またリートンテクノロジーズが提供する生成AIチャットサービス「wrtn(リートン)」上で使用に一部制限があった「GPT-4 Turbo」について、完全無料・無制限での公開を含む大幅なリニューアルを発表した。

リートンテクノロジーズは「Bring AGI Close to People, Your First AI Agent.」を企業ミッションとして掲げており、誰もが区別なく生成AIの価値を感じ、日常と業務に活用することができる未来を追求していく、と発表を締めくくった。

0327_2024_リートン_015Wrtn Technologies, Inc. CEOのイ・セヨン氏

■今後リートンに「Stable Diffusion 3」などの最新モデルを提供予定 - Stability AI Japan代表・ジェリー・チー氏
引き続き、Stability AI Japan代表のジェリー・チー氏が1人目のゲストとして登壇した。Stability AI JapanはStable Diffusionをはじめ、画像編集、言語モデルや動画生成など様々な領域でAIモデルやAPIを展開している。

ジェリー・チー氏は Stability AIについて「人類の可能性を活性化するためのAI基盤を築くこと」というミッションとともに、画像生成のイメージが強いが、言語モデルや動画生成、3D生成など、色々な領域を手掛けていることや、「Stable Diffusion XL」で「2023年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞したことなどを説明した。

また、「リートンテクノロジーズは期待しているパートナー企業であり、現在提供している「Stable Diffusion XL」や「Japanese Stable Diffusion XL」だけでなく、「Stable Diffusion 3」をはじめとした他のAIも提供していきたいと思っている」 と今後の協業展開について語った。

0327_2024_リートン_019Stability AI Japan代表のジェリー・チー氏

■日本の生成AIサービスにおける協業を拡大 - Microsoft Azureビジネス本部 GTMマネージャー・小田健太郎氏
2人目のゲスト登壇者、Microsoft Azureビジネス本部 GTMマネージャーの小田健太郎氏はグローバルアジアチームに所属し、「Azure AI」の日本と韓国のGTM戦略を担当。 日韓のマーケットの類似性や、Microsoftの生成AIへの取り組みなどを説明した。

「日本と韓国を担当しているので、リートンテクノロジーズを支援できることは光栄に思っている」と話し、リートンテクノロジーズジャパンとのパートナーシップについて、主にAzure OpenAI Serviceを使った大規模利用と技術支援を行っていることや、プロンプトソンなどの支援を行っていること、今後アプリケーションおよびサービスを日本市場に迅速に届けていくと語った。

0327_2024_リートン_059Microsoft Azureビジネス本部 GTMマネージャーの小田健太郎氏

■2023年、日本に対する「本気」の取り組み - リートンテクノロジーズジャパン ゼネラルマネージャー 増田良平氏
リートンテクノロジーズジャパン ゼネラルマネージャー 増田良平氏によるスピーチでは、日本市場に対して「本気」という言葉を用いてリートンテクノロジーズの2023年の実績を紹介。2023年の秋には、東京都が実施している「金融機関等と連携した海外企業誘致促進事業」に選定され、韓国のスタートアップ企業としては初の事例として、都とみずほ銀行の支援を受けていることを説明した。

また昨年11月から毎週平均38.99%の成長をしており、アクティブユーザー数は現在までに100倍の成長を遂げていることや、社会的貢献として、教育分野への「プロンプトソン(AIへの命令文「プロンプト」と「ハッカソン」を組み合わせた造語)」の提供を挙げました。韓国では20社以上の企業へ提供し、社員教育プログラムとしても高い評価を得ていると語った。

0327_2024_リートン_074リートンテクノロジーズジャパン ゼネラルマネージャー 増田良平氏

■独自技術によるLLMの満足度評価研究「JENIUS」- リートンテクノロジーズ Head of Japan キム・キハン
リートンテクノロジーズ Head of Japanのキム・キハン氏は、「JENIOUS(Japanese llm Evaluation Numerical Insight into User Satisfaction)」について発表した。

「JENIOUS」は、ユーザーの利用状況からLLMの特徴を「明確性」「適応性」などに分けた10の評価指標のこと。現在「wrtn(リートン)」では多様なLLMの選択が可能ですが、ユーザーにとっては「どのLLMを使えばいいのか」という判断が難しいのではないか、という点に着目。そこで「JENIOUS」の結果をもとにLLMを分析し、それぞれの特徴を把握する研究を行った。

例えば「GPT-4」は対話への参加度、適応性が優れているのに対し「Claude」は共感や完結性が優れており、「GPT-4」は「頭はとても良いが言葉はあまり綺麗でない」、「Claude」は「GPT-4に比べ賢くないが言葉は綺麗」という差別化をすることが可能だ。

このような結果をもとに、今後、質問やユーザーのニーズに合わせて最適なLLMをキュレーションして提供する技術を実装・提供予定であると語った。

0327_2024_リートン_092リートンテクノロジーズ Head of Japanのキム・キハン氏

■2024年のキーワードは「変化、革新、拡張」
2024年のビジョンについての説明がった。

「変化」

sub6<リートンリニューアルロゴ>

まず「変化」として、「wrtn(リートン)」のリブランディングについて。
・新たなインスピレーションを引き出すべく、企業カラーとして「Inspire red」を採用
・ロゴの刷新
・グラフィックには「最も実用的かつ永続的で、平等な幾何学的形態」である「円」を多用 し無限の可能性を表現

また今までは「みんなのAI」をスローガンとして掲げていたが、新たに「Your First AI Agent」と掲げました。今までは生成AIをお客様にいち早く紹介する存在だったが、「Your First AI Agent.-あなたの初めてのAIエージェント-」として、よりお客様に身近な存在を目指す。

「革新」
「革新」として、「メガプラットフォーム」への挑戦のため、4つの要素を挙げた。
一つ目は「個人向けサービスの全面無料化」だ。リートンテクノロジーズは、プラットフォーム事業を始めてからこれまで無料でサービスを提供しており、今後も継続していく。まずはユーザー様を増やし、今後様々なビジネス展開を構想中です。
2つ目は「LLMキュレーションなどの技術展開」だ。今後はユーザーのニーズに合わせて適切なモデルを提供するサービスを開発する予定だ。

3つ目は「統合アプリケーションの提供」だ。将来的に様々な生成AIアプリが統合化されることを見据え、1つの場所ですべてを経験できるようなプラットフォームづくりを目指す。
最後はAIアプリ作成ツール「リートンスタジオ」だ。「リートンスタジオ」は誰もが自分だけのアプリを簡単に制作できるツール。今後機能追加を行い、「AI Agent」への発展の上で大きな役割となることを期待しています。上記4つの要素をもとに、コンテンツ生成に留まらない、メガプラットフォーム化を目指す。

「拡張」
最後に「拡張」として、最新情報を提供できる「AI検索(旧WRTN Search)」、「画像生成機能の搭載」を挙げた。GPT-4 Turboでは2023年4月分までの情報をもとにした回答しかできなかったが、「AI検索(旧WRTN Search)」では最新情報をもとに回答ができ、出典や関連情報なども提供できる。また、今年1月には「wrtn(リートン)」へStability AIのSDXLとJSDXLを搭載し、画像生成に拡張を行った。今後も最新の優秀なモデルを継続して追加していきたいと考えている。


YouTube:https://youtu.be/yhIq8ZecmwA

生成AIチャットサービス「wrtn(リートン)」は日本語に対応しており、無料で提供されている。興味を持った人は、まず体験してみては如何だろうか。

■株式会社リートンテクノロジーズジャパン
■完全無料のAI リートン

■ITライフハック
■ITライフハック X(旧Twitter)
■ITライフハック Facebook
■ITライフハック YouTube

■ITビジネスに関連した記事を読む
・商品情報管理(PIM)のContentserv ラウンドテーブル!「病いと生きる。希望と生きる。写真展~まだ見ぬ答えを、生み出す未来へ~」初日オープニング発表会
・オールインワンのPOSレジ端末「Squareレジスター」が登場!Square 新製品発表会
・大阪・関西万博「Co-Design Challenge」公式ロゴマークが決定!未来社会の実現にチャレンジする動画「これからの日本のくらしをつくる挑戦」
・商品情報管理(PIM)で、日本企業を支援!Contentserv ラウンドテーブル
・複合FinTechの力で、世の中に貢献する!PAY ROUTE 土屋執行役員が語る、3つの事業と求める人材

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください