【写真・動画アリ】レンズ交換式ミラーレス!SONY「VLOGCAM ZV-E10 II」最速レビュー
ITライフハック / 2024年8月2日 20時0分
ソニーマーケティング株式会社 は、本格的で多彩な映像表現を簡単操作で実現するAPS-Cミラーレス一眼カメラ「VLOGCAM ZV-E10 II」を2024年8月2日(金)より発売した。初心者でも本格的な写真や動画の撮影ができるデジカメであるだけに、気になる人も多いだろう。そこで発売日の今日、実機のレポートをお届けしよう。
■SONY「VLOGCAM ZV-E10 II」、どんなカメラ?
SONYの動画コンテンツクリエーターのためのカメラ「VLOGCAM」シリーズの最新機種が登場した。本機は、APS-Cセンサー搭載のミラーレス一眼カメラでありながら、写真だけでなく本格的に動画が撮れるよう機能が強化されている。
本機は「VLOGCAM ZV-E10」の後継機種で、タッチパネルの操作系など使いやすさにかなりの進化がみられる。今回お借りしたのは「ダブルレンズキット」で、本体と標準レンズ(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II)、望遠レンズ(E 55-210mm F4.5-6.3 OSS)がセットになった製品だ。
早速、さまざまな角度からレビューしていこう。
■初心者にも使いやすいデザイン
まずは外観から見てみよう。色はブラックで、カメラらしい色といって良いだろう。質感もなかなか良い。他のカラーバリエーションとしては、ホワイトも選べる。
「SONY VLOGCAM ZV-E10 II ダブルレンズキット」
標準レンズを装着したところ
望遠レンズを装着したところ
上面から見たところ。アクセサリーシュー、マイク、撮影モード切替スライドスイッチ、シャッターボタン、動画録画開始/終了ボタン、電源スイッチなどが見える。
上面から見たところ
背面から見たところ。ウインドスクリーンを装着。
背面から見たところ
バリアングルモニタを開いたところ
底面から見たところ。三脚穴、電池ボックスが見える。
底面から見たところ
左側面から見たところ。上段:マイク入力、USB Type-C、中段:メモリーカードスロット、下段:ヘッドフォン出力、マイクロHDMI出力が見える。
左側面から見たところ
筆者も、SONYの人気ミラーレス一眼であるα4桁番号シリーズを過去に何機種か使用しているが、本機はその伝統をしっかり継承している。非常に馴染みのあるデザインである。レンズマウントはもちろん、Eマウントだ。ボディはこのクラスのカメラとしては比較的コンパクトで軽く、携帯しやすい。
本体の寸法と重さは以下の通り。
・外形寸法:約114.8×67.5×54.2 mm (グリップからモニターまで)
・質量:約377 g (バッテリーとメモリカードを含む)
実際には、これにレンズが加わる。残念ながらファインダーは搭載されていないが、横方向に約180度、縦方向に270度回転する「バリアングル液晶モニタ」はこのシリーズの伝統である。撮影時にディスプレイの角度を自由に調整できるため、ローアングルでの撮影や自撮りも容易で、撮影の自由度が高い。
「VLOGCAM ZV-E10」と比べると、グリップの膨らみがやや大きくなり、ホールドしやすくなっている。これは、電池がより大きいものに変更された副産物のようである。動画と静止画の撮影モード切替は、「VLOGCAM ZV-E10」では押しボタンによる操作だったが、本機ではスライドスイッチに変更された。この方がシンプルで使いやすいと感じる。
さらに、SDカードスロットが電池ボックスから独立し、ボディの左側面に移動した。これにより、三脚に取り付けた後でもSDカードの交換がしやすくなり、使いやすくなった。本機には風の音を消すためのウインドスクリーンが付属している。これは、ボディ上面のアクセサリーシューに取り付けるタイプである。また、内蔵マイクの指向性を選べる機能も便利だ。全方位、前方、後方、オートの4種類から選べる。外部マイクではなく、内蔵マイクでこれができるのは嬉しい仕様だ。
■さっそく撮影してみよう
本機では、CMOSセンサーも画像処理エンジンも前世代から一新され、画質、AF、操作系の応答速度が向上している。まずは撮影した動画を掲載する。。
【動画】
レンズ交換式ミラーレス!SONY「VLOGCAM ZV-E10 II」動画作例
YouTube:https://youtu.be/rYj_kleidyw
本機は、上位機種で採用されている4K 4:2:2 10ビットの高画質モードにも対応しているが、今回はデフォルトの4:2:0 8ビットで撮影した。撮影には三脚を使用している。本機には「アクティブモード」と「スタンダードモード」と呼ばれる2種類の手ぶれ補正機能がある。「アクティブモード」は特に強力で、歩きながらでもかなり安定した撮影ができた。ただし、「アクティブモード」の手ぶれ補正では画角が少し狭くなり、例えば手持ちの自撮りではかなり窮屈な画面になってしまうのが残念なポイントだ。
この場合の対処方法としては、手ぶれ補正は弱くなるが「スタンダードモード」を使う方法がある。もちろん、より広角のレンズを使用するか、自撮り棒を使う方法も考えられる。ただし、自撮り棒を使用するとカメラの揺れが大きくなる懸念があり、解決策になるかは微妙である。一方で、本機は一眼カメラとしてレベルの高い静止画の撮影も可能である。
標準レンズと望遠レンズの両方で撮影した写真を掲載する。
【写真】
標準レンズ 50mm
標準レンズ 20mm
標準レンズ 35mm
標準レンズ 35mm
標準レンズ 16mm
標準レンズ 50mm
標準レンズ 50mm
望遠レンズ 55mm
望遠レンズ 149mm
望遠レンズ 210mm
望遠レンズ 55mm
望遠レンズ 210mm
解像感、色の再現性、ボケ味など、十分満足できる画質である。スマホに搭載されたカメラの性能がどんどん上がっているが、やはり一眼カメラで撮影した写真は一味違うと感じる。今回は時間の関係で使用していないが、好みの色味を事前に設定して撮影できる「クリエイティブルック」機能も用意されている。特に標準レンズの画角設定は、よく使う広角から望遠までをカバーしており、使いやすさを感じた。
今回お借りしたのは「ダブルズームレンズキット」であるが、これから望遠レンズをはずし、標準レンズだけの「パワーズームレンズキット」も入門者にお薦めできる。筆者も望遠レンズを持っているが、荷物を軽くするために、最近ではよほどのことがない限り持ち歩かなくなった。望遠レンズをどのくらい使うかをよく考えて購入を決めていただきたい。たとえばお子さんの運動会を撮影するなら、間違いなく望遠レンズは必須だろう。
実際に撮影してみて、ただひとつ困ったことがあった。よくある話だが、昼間の炎天下の撮影では液晶モニターが全く役に立たず、何が写っているのか、ピントが合っているのか確認することができなかった。ちょうど本機をお借りしている現在、東京は記録的な猛暑で連日35度を超えている。屋外で撮影するにはファインダーがぜひ必要だと改めて痛感した。ファインダー搭載機はさらに高価になるので、悩みどころだろう。
■タッチスクリーンの操作系が大幅進化
本機シリーズの液晶モニターはタッチスクリーンで操作でき便利だが、本機ではそれがさらに進化している。タッチスクリーンの左右両端にアイコンが縦に並ぶようになり、ここで撮影に必要な設定変更や調整のほとんどの操作ができるようになった。タッチ操作はシンプルかつ直感的で、まさにスマホの操作感覚に近いといえそうだ。
タッチスクリーンの操作画面
物理的なボタンやメニューボタンを押して操作する画面も健在だが、タッチスクリーンでの操作に慣れてしまうと、シャッターボタンと動画/静止画撮影の切り換えスイッチ以外はほとんど使わなくなりそうだ。操作画面は「縦撮り」にも対応しており、画面のアイコンが縦長の画面に見やすく並んで表示される。スマホで楽しむようなショート動画が流行し、今や動画撮影も縦長で行う機会が非常に増えている。時代に合った仕様といえるだろう。また、Wi-Fi、Bluetooth、USBを使ってスマホと接続し、リモート撮影や撮影したファイルの転送なども便利である。スマホには「Creators' App」というアプリをインストールして使用する。
リモート撮影機能。スマホアプリ「Creators' App」の画面
■バッテリーと充電も進化している
バッテリーは、前機種「VLOGCAM ZV-E10」のNP-FW50(1,020mAh)から変更になり、NP-FZ100(2,280mAh)になった。容量は約2倍である。今回時間がなくてバッテリーテストまで手が回らなかったが、「VLOGCAM ZV-E10」のときでも、私の撮影スタイルなら300枚程度の静止画撮影でほぼ1日持ったと記憶している。本機はその約2倍のバッテリー容量になったので、さらに余裕があるだろう。しかし、動画を特にたくさん撮影する場合は話が別で、予備の外部バッテリーを用意することをお薦めする。
本機はUSBポートから充電できるので、この点も便利である。本機にはチャージャーやACアダプタは付属していないが、市販のPD仕様のACアダプタを使って充電できるため、スマホと充電環境を共有できる。また、USBポートから電力供給しながらのビデオ撮影も可能である。ちなみに、筆者の手持ちのUSB ACアダプタ(PD仕様)から約10Wの急速充電ができることを確認した。(ただし、本体の電源はオフにする必要がある)充電速度が速いのは使い勝手が良いと思う。
■初心者にも使いやすく、本格的な動画コンテンツ制作にお薦めのカメラ
本機は前世代の機種よりかなり進化しており、さらに本格的なビデオコンテンツ制作に向く一眼カメラとなった。また、カメラとしての性能が良く扱いやすいため、初心者にもお勧めできる。
価格(税込、SONY公式オンラインショップ調べ)は以下の通りである。
・ボディのみ 152,900円
・パワーズームレンズキット 163,900円 キットレンズ:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II
・ダブルズームレンズキット 185,900円 キットレンズ:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II/E 55-210mm F4.5-6.3 OSS
前世代のZV-E10(88,000円~129,000円)と比べるとかなり高価になったが、機能や性能が進化しているので妥当な価格かと思われる。しかし、残念なのはファインダーが搭載されていないことである。炎天下では液晶モニターが使えないかもしれないが、ファインダー搭載機はさらに高価になるのが現状だろう。とにかく、ビデオ撮影に重点を置いた最新の一眼カメラ入門機としてお勧めできる。ぜひ検討対象に加えてみてはいかがだろうか。
テクニカルライター 鈴木 啓一
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