Synologyが同社製品向けのユーザーイベント「Synology 2017」を開催
ITライフハック / 2016年11月7日 9時0分
先日、『Synology製品&ソリューション発表会「Synology 2017」を開催』という記事で紹介したようにNASをはじめとしたネットワーク関連の製品をリリースしているSynologyが、ユーザーイベント「Synology2017」を開催した。当日は多くのSynologyユーザーが訪れ、ハードドライブメーカーなどのデモや、行われたカンファレンスに参加していた。
■本社のCEOであるジェームズ・チェン氏も来日
当日はSynologyのCEOであるジェームズ・チェン氏が登壇し、挨拶を行った。チェン氏はまず、参加してくれたユーザーに感謝を述べるとともに、「このイベントは重要で、本年は16か国で開催されている」と語る。「2004年にNAS事業を立ち上げて以降、これまで400万台の製品を世の中に送り出してきた。80か国を越える国で販売されているが、サーバという領域でこれだけの数字をあげている」とチェン氏。「各家庭では写真を保存するのに利用したり、オフィスでは100名、あるいは数千人という単位でファイルを共有している。この集積が現在のこの数字に至っている。数千万のユーザーに使ってもらっていることを誇りに思っている」(チェン氏)。
そして今年はTechTargetのランキングで、ミッドレンジのNAS領域でナンバーワンという実績を残した同社。これについて、大手を抑えてリーダーとして選ばれたと自信を見せるチェン氏。「ミッドレンジNASについての品質、信頼性、機能、テクノロジー、こういったものを総合的に評価してもらったもの。こうした結果を皆様にご報告でき、大変うれしく思っている」(チェン氏)。
Synology CEO ジェームズ・チェン氏
また、今後重要になってくるのは「ハイブリッドクラウド」である、とチェン氏。「我々はこのソリューションこそがもっとも理想的にデータを保護し、様々なソリューションを展開できる大きなポイントであると考えている。Synologyの構築するプライベートクラウドと、AmazonやGoogleといったサードパーティーのパブリッククラウドを組み合わせた形でハイブリッドクラウドをこれまでは進めてきた。そのひとつの結論として、パブリッククラウドについても独自のソリューションを提供し、ここにプライベートクラウドを組み合わせる形で、ハイブリッドクラウドを構築するのがベストであるという結論に達した」(チェン氏)。ハイブリッドクラウドについては「Synology C2」というブランド名で提供される。Synology C2については、単にバックアップとして利用するだけではなく、機能性のあるハイブリッドクラウドであるとのこと。
そしてアプリケーションについて見ていくと、仕事をしたり、様々な活動をする環境の中で、リソースをお互いに融通し合いながら、協力して仕事を進めているのが現状だ。ここにインターネットやモバイルという環境も取り入れつつ、ビジネス活動は進化している。こうした現代では、近代的なコラボレーションのシステムが要求されている、とチェン氏。この考えの元、昨年「Mail Plus」と「スプレッドシート」をアプリケーションとして導入した。今年はこれに加えて、「チャット」と「カレンダー」を、オフィススイートとして導入するそうだ。
次にネットワークの製品として、昨年はルータ「RT1900ac」を発売したSynology。今年はさらに新しい製品として、「RT2600ac」を発売するとのこと。パフォーマンスだけでなく、ネットワークセキュリティについても対策が施された製品だという。「NASを提供しているベンダーとして、ネットワークのセキュリティはきわめて重要なもの。個人情報などのデータを保護しながら、データのやりとりを確実に行えるソリューションを提供する」とチェン氏。
SynologyはNASを提供する会社として立ち上げたが、この“NAS”という文字について、新たに「Network Applicationi Storage」とチェン氏は定義する。「本日我々は、様々な新しいテクノロジーを披露したい。是非楽しんでほしい」と語り、チェン氏のプレゼンテーションは終了した。
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