Pentium(P5x)登場から20年! インテルがPCファン向けに公式ファンクラブを開設【デジ通】
ITライフハック / 2014年5月13日 13時0分
パーソナルコンピューター(PC)の歴史を作る一翼を担ってきたインテル。もう片方の翼は言わずと知れたマイクロソフトだが、ここ数年のスマホ&タブレットの台頭によってPCの存在が目立たなくなってきつつある。とはいえPCは、いまでは一般家庭への浸透率は高く、仕事上でもPCがなければ仕事が進まないという業種も多い。さすがにPCに置き換わるほどスマートフォンやタブレットの使い勝手は向上していないし、入力環境や20インチ以上の大きなディスプレイを使った快適な作業環境は、小型デバイスのスマホやタブレットに代えられるものではない。
新型Atom(4コア、BayTrail-D)の投入など、インテルは近年タブレットやスマートフォンといった新しい端末に力を入れているように見える。それはそのカテゴリーの動きが目立つだけであり、同社の事業基盤の根幹をなすPC向けのプロセッサーを忘れているわけではない。
つい先日もHaswellを更新し「Haswell Refresh」と呼ばれる新型Core iシリーズをリリースしたばかりだ、これに合わせてチップセットもIntel Z97 ExpressおよびIntel H97 Expressといった新たなチップセットも投入してきた。さらに新型チップセットでは、SATA Expressと呼ばれる新しいインターフェイスも搭載されており、決してPC向けのソリューションに対する注力の手を休めたわけではないことがわかる。
また、今年はIntelが同社が躍進するきっかけを作ったPentium(P5x)が登場して20周年に当たることもありインテル製品を販売するチャネルへの取り組みやNUC、デスクトップPCなどに関する説明会を開催した。
そこでPCを自作するパワーユーザーに対して、上級者向けファンクラブ「Intel Club Extreme」を開設することを発表、さらにPentiumの20周年記念モデルを提供するなど、今後もPC向けの製品にさらに注力していくという意気込みを表明した。
インテルでは、販売店などのチャンネル向けの支援となる「インテル テクノロジー・プロバイダー・プログラム」を行っており、最新情報を提供するサイトを提供し、ここで様々な情報を提供している。
デスクトップPCでは、NUC(Next Unit of Computing)という小型のPCを展開している。たとえばAtom搭載の新しいNUC「インテル NUC DE3815TYKHEキット」は組み込み分野で活用できるようにケース内部に独自のデバイスを搭載できるようになっている。NUCはケースとセットになっているベアボーンキットだが、マザーボードのみの「インテル DE3815TYBEボード」も展開する。
さて、先述したパワーユーザー向けの「Intel Club Extreme」だが、これはコアなPCユーザー向けの公式ファンクラブとなる、例えば新CPU発売日の深夜販売に、駆けつけて並ぶようなPCを使いこなすことを突き詰めるファン向けに様々な情報を提供するサイトとなる。サイトは2014年5月12日に開設し、現在ユーザー登録を受け付けている段階だ。登録自体は誰でも可能。サイトに登録することで、インテルから最新の情報が提供されるほか、対象製品の購入で様々な特典を得られるようになる。
こうしたコアなユーザーが離れていかないようにする施策は非常に大事なことである。1998年に2万円弱で購入できるCeleron 300Aをクロックアップすることで、当時の最高峰で10万円超だったPentiumⅡ(450MHz)に肉薄する性能をたたき出し、Celeron 300A+440BXマザーボードがアキバの店頭から一斉に姿を消すという大ブームが起きた。こうしたブームはコアなユーザーによる失敗を恐れない「人柱」的なチャレンジがきっかけだった。こうしたユーザーを大事にすることで、再度何らかのブームが起きることもあるかもしれない。
大事なことなのでもう一度、「Intel Club Extreme」は現在ユーザー登録キャンペーン中だ。7月30日までに2週間に1度、計6回の抽選を行う。抽選日時点のユーザー登録者から毎回3名にインテルのSSDが当たるキャンペーンを行っている。早く登録すれば、するほど抽選回数が増え当選の期待値が高くなる。いますぐに登録しておくことをおススメしたい。
さてさて、インテルの躍進のきっかけとなったCPU「Pentium(P5x)」、当初は計算エラーの問題が発覚し「バグ付きPentium」などと揶揄されたが、対応版以降、Pentiumのブランド名は一気に浸透し、インテル1社ではまかないきれないほど市場が拡大、そのおかげでインテル互換CPUメーカーであるAMD、Cyrix、NexGen、Rise Technology、Integrated Device Technology(IDT)、VIA、Transmetaといったメーカーの成長を手助けする結果となった。
そのPentiumが登場して20年となる。この20周年記念の「新インテルPentiumアニバーサリー・エディション」を2014年中旬に発売予定である。倍率アンロック、クイック・シンク・ビデオ対応で、対応チップセットはIntel 8xシリーズとIntel 9Xシリーズになるという。Haswell Refreshコアで、どういったモデルナンバーになるのか? おそらくPentiumながらオーバークロックでCore i7の最上位に匹敵する性能をたたき出すような気がしているのは、筆者だけではないだろう。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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