実際に使ってみた! iPhone活用の幅を確実に広げてくれるPFUの「SnapLite」【デジ通】
ITライフハック / 2014年5月27日 13時0分

先日「PFUよりiPhoneをスキャナーの読み取り装置として利用する新ジャンルの製品」でも紹介したようにPFUの「SnapLite」は、iPhoneをスキャナに変身させて活用できる卓上ライトだ。
iPhoneをSnapLiteの上部に載せ、専用のアプリを起動し、スキャンしたい対象を撮影範囲内に設置して、SnapLiteのボタンを押すことでiPhoneが撮影を行いトリミングといった処理が自動で行われて取り込まれる。新しいコンセプトの製品なのでスキャナとしてどのくらい使えるのか実際に使用してみた。
前回開設したようにSnapLiteは単体で卓上ライトとして使用できるというか、基本は卓上ライトだ。筆者は普段18ワットの直管蛍光灯の細長い卓上ライトを利用しているが、SnapLiteのほうが明るかった。
ただし明かりを照らす範囲だが、光源自体が細長いこともあり直管蛍光灯を使った筆者自前のライトのほうが広い範囲を照らしてくれる。SnapLiteは、角度調整の自由度が少ないため広範囲に照らすような使い方はできないのが残念だ。ただ、広範囲を照らす必要がなく、手元が明るくなればよいのならSnapLiteはデスクライトとしては十分使える。
また、白系とオレンジ系の色を切り替えることができるし、iPhoneのアプリを使うと調光の調整ができるのが非常に便利だと感じた。
ちなみに、手持ちのワット計で消費電力を測定してみたところ、筆者自前の蛍光灯を使う細長い卓上クライトは23ワットだったが、SnapLiteは4.3ワットと非常に低い消費電力になっている。
■スキャナとしての使い勝手
SnapLiteをスキャナとして利用する場合、先述したようにiPhoneのカメラを利用する。たとえば手持ちで撮影してツールを使ってトリミングしても同じようなことは可能だ。ただ、それだと撮影対象物を設置し、撮影、ツールでトリミングし保存といった一連の作業を個別に行う必要がある。
SnapLiteであれば、iPhoneをセットしてSnapLiteのボタンを押すだけでトリミングまで含めてすべて自動で行える。シートフィーダー型のドキュメントスキャナは紙をそろえて一枚ずつスキャンするが、SnapLiteの場合、名刺やレシートなどの小物はA4程度の撮影範囲内に、まとめて置き、複数枚を一度に撮影して切り分けることが可能だ。
撮影範囲の確認はSnapLiteから赤いラインが机の上に照らされ、この範囲に入るようにスキャン対象を置いてSnapLiteのスキャンボタンを押すだけだ、撮影時には照射されている赤いラインは消える。
名刺やレシートなどの小さな紙をスキャンした場合、撮影後に用紙別に自動トリミングが行われるので、ちょっとした小物を記録しておきたい際には、一般的なスキャナよりも便利に使える。
また、普通はスキャンできない厚さのあるものもスキャンできる。ただし、小物のスキャン時は自動トリミングではあまりきれいにトリミングできないものもあるので、手動でトリミングする方法もマスターしておく必要があるだろう。
通常時におけるiPhoneのカメラ機能は、撮影するとGPSデータも一緒に記録されるが、SnapLiteでの撮影ではGPSデータは付加されない。SNSにうっかり公開してしまっても自宅の場所が他人に知られるといった心配は無用だ。

小物をiPhoneで普通に撮影した場合

SnapLiteでトリミングせずにオリジナルのまま保存

SnapLiteで自動トリミング

SnapLiteで自動トリミング

SnapLiteで撮影し、手動でトリミング
比較対象がスキャン専用デバイスなのでちょっと意地悪と言えるがPFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」とスキャン品質を比較してみた。SnapSnapの設定は、JPG、読み取りモードは300dpiのスーパーファイン、圧縮率は標準。SnapLiteは全自動。

SnapLiteでスキャン

SnapScan iX500でスキャン
SnapLiteは全自動でスキャンしたもので、スキャナとしての性能自体は、高性能なスキャナよりは色が異なり、品質は落ちる。
確かに画質は落ちる。高品質に紙モノをスキャンしたいなら専用のスキャナーのほうがいいだろう。しかし、小物も含めたスキャンがより手軽にできるのと価格差は4倍近くあるので、そうした点を考えると魅力的な商品であると言えるだろう。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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