エプソン初のモバイルインクジェットプリンター「PX-S05」シリーズ登場
ITライフハック / 2014年6月27日 17時0分
スマートフォンやタブレットの爆発的普及により、PCではなくそうした端末を持ち歩くビジネスユーザーが増えてきている。ちょうどB5ファイルサイズのサブノートの人気に火が付き、モバイラーと呼ばれる人たちが急増した時代(90年代後半)に似ている。
その時代にバッテリーを搭載し、ビジネスバッグに収まるノートPCと同じくバッグに収まるA4用のモバイルインクジェットプリンターが登場した。ノートPCとモバイルインクジェットを抱えて営業に駆け回るビジネスマンも多かった。
しかし、時代は変わり、インクジェットプリンターの進化の方向性が高画質化と印刷速度の向上へと向くようになるとモバイルインクジェットというカテゴリーは見捨てられたも同然になってしまい。結果、数社が製品をリリースするという小規模な市場に収まってしまった。
■時代を超え、新世代のモバイルインクジェットが登場
しかし、PCメインだった時代が終わりを告げ、現在はiPhoneシリーズやiPadシリーズ、そしてAndroidタブレットやスマートフォン、Windows Phone & 8インチWindowsタブレットといった持ち歩く端末が劇的に増加した。その結果、ビジネス文書をスマホやタブレットなどでチェックするということが可能になった。
実は、プリンターメーカーとして日本で最大規模のエプソンは、モバイルプリンターの分野に進出していなかった。昔は、一定層のニーズはあったが需要増が見込めなかったためだ。すでに存在している商品たちにぶつけてまでモバイルインクジェットを出すメリットは薄かったのだ。
しかし今回、PCからの印刷だけでなくスマートフォンやタブレットからWi-Fiを使って印刷が可能なモバイルインクジェット「PX-S05W」、「PX-S05B」の2製品をリリースした。バッテリーを内蔵している製品では、クラス最小・最軽量を実現しているのがポイントだ。
本製品は「給紙・搬送ローラーの小型化」、「基板分割による高密度レイアウト」、「本体フレームのアルミ化による軽量化と強度の両立」といった小型・軽量化を突き詰めた結果、バッテリーを内蔵しながら、クラス最小となる309(幅)mm×154(奥行)mm×61(高さ)mm、そして約1.6kgの最軽量を実現。
バッテリーは満充電(初期値)で、カラー約50枚、もしくはモノクロ約100枚の印刷が可能だ。充電はACアダプターに加えて、パソコンからUSB経由での充電もできる。また市販のUSBポートを持つモバイルバッテリーからの給電も可能。最近のスマホ事情を有効に活用できるようになっている。
■USB接続に加えWi-Fi接続が可能
インターフェイスはUSB接続だけではなく、Wi-Fi接続が可能。また、「Wi-Fi Direct」にも対応するので、無線LAN ルーターがなくてもスマートフォン/タブレット端末からプリントすることが可能だ。あわせてエプソンが提供するスマートフォン/タブレット端末用の無料プリントアプリ「Epson iPrint」と、モバイル・クラウドサービス「Epson Connect」に対応しているので簡単にプリントできるのもうれしい。
本体には1.44インチのカラー液晶パネルを搭載。インクやバッテリー残量などのステータスが確認でき、Wi-Fiや自動電源オフなどの各種設定をプリンター本体で行える。PX型番が示す通りインクは耐水性に優れた顔料インクを全色で採用。
ビジネス文書のプリントをくっきりと印刷してくれる。また、顔料インクのおかげで外出先や訪問先で書類が濡れてもにじみにくく、マーカーペンで書類に直接マーキングすることもできる。さらに、廃インクを吸収する「メンテナンスボックス」を自分で簡単に交換できるので、修理対応にかかるダウンタイムも低減できる。エプソンは「PX-S05W」、「PX-S05B」を今後1年間で5万台売ることを目標としている。
■製品概要
商品名:
PX-S05W
PX-S05B
印刷サイズ:A4サイズ
価格:オープンプライス
予想市場価格:2万円台後半
参考価格:27,980円(税別)
発売日:2014年9月下旬
■製品ページ
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