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再起動で製品構成を思い切りシンプルに変更した新生VAIOラインアップ【デジ通】

ITライフハック / 2014年7月4日 13時0分

再起動で製品構成を思い切りシンプルに変更した新生VAIOラインアップ【デジ通】

先日より『新生VAIO株式会社が目指すもの、それは「本質+α」だ!』『新生VAIO株式会社より新モデル「VAIO Pro」「VAIO Fit」2シリーズ3機種発売』で紹介してきているように、ソニーより同社のパソコン「VAIO」を継承しPCを専業とするVAIO株式会社が設立された。

設立当初に発売される製品は11.6型と13.3型のVAIO Proと、15.5型のVAIO Fitの3モデル。これは同社の戦略の1つである「選択と集中」によってソニー時代から厳選し引き継がれた3機種だ。この3機種から、VAIOの製品展開や販売戦略がソニー時代からどのように変わったのかを見ていこう。

今回販売される製品は従来の製品を引き継いだため、細かなスペックの違いはあるが、見た目上のデザインは同じだ。違うのは「VAIO Fit 15E」で3色あったカラーがブラック1色のみになり、各モデルにあったSONYのロゴがVAIOのロゴに変わっているところだ。もちろん新モデルとなるので基本スペックは強化されたが、今回提供される製品の基本的なハードウェア構成はソニー時代を引き継いでいる。

■アプリのてんこ盛りを解消しシンプルに!
ソニー時代と異なるのが、ソフトウェア面だ。ソニーの各種製品と連携するソフトのプリインストールが、ほぼなくなっている。これは海外の直販メーカーやショップブランドのPCに多く見られる販売形態だ。ただし、国内メーカー製PCではいまだにアプリてんこ盛りの状態を維持している製品がある。

とりあえずPCを買ってくれば、ある程度のことができてしまうのが「アプリてんこ盛りPC」の大きなメリットだ。ただ中上級者になると不要なアプリまでインストールされていて邪魔だと思う人たちが増え、その人たちにとっては、余計なアプリがインストールされていないほうがありがたい。これを考えるとターゲットユーザーはPCに詳しいミドルレンジ以上のユーザーということになる。

■販売形態が大きく変化、選択可能オプションは減少
VAIO株式会社になってから、大きく変わったのが製品の売り方だ。従来は店頭に在庫を置き、購入した商品をそのまま持ち帰れる店頭販売をメインにしていた。今後はソニー時代のオーナーメードモデルで、カスタマイズした製品をネットや店頭で注文し、後日受け取るような形が主体となる。このため、ほとんどのモデルがオーナーメードモデルになる。

ただし、注意したいのが従来よりカスタマイズ可能な項目が減っていることだ。従来は機種ごとに細かな違いはあったが、「CPU」、「メモリー」、「ストレージ」、「インターフェイス類」、「OS」、「キーボード」、「Officeのありなし」といった多数の組み合わせが選べた。

新しくなってからハードウェアとして選択できる項目は「タッチパネル対応の有無」と「CPU」と「ストレージ」、「メモリー」程度だ。あとOSとOfficeソフトのありなしが選択できる。

vaio20140703

■身軽になったゆえに残念な点もある
好印象な感じのシンプル化だが、残念な点もないわけではない。それがキーボードの選択肢である。VAIOならではの特徴としてキーボードが豊富に選択できたのが廃止された。従来は、一般的な日本語キーボードと「かな文字なしキーボード」という日本語キーボードだがカナ入力で使う日本語かな文字が印刷されていないキーボード、これに英語キーボードの3種類から選択できた。

新しくなってからは国内専業になったことも影響しているのか、日本語キーボードのみでカスタマ渦が不可能になった。ローマ字入力のユーザーにとって「無変換」「変換」や「かたかな/ひらがな/ローマ字」を廃して全部スペースにしてもらうほうがありがたい。これが選択できないというのはちょっと残念だ。筆者以外にも少し高くても欲しかったユーザーにとって残念に思っている人もいるだろう。

IMG_0619

当然、カスタマイズ項目が多いほど「パーツが増える=コストも増える」わけでより身軽に、コスト負担になる部分を思い切って切り捨てる部分があるのは当然だ。新生VAIOは「お客様の心に満足を与える配慮は美しさを加えた商品づくり」を目指すというが、まだまだ始まったばかりだ。本当に必要なカスタマイズ項目の「選択と集中」は、今後登場してくる製品にこそ生かされるわけで、頑張って詰めてもらいたい。また、この会社ならきっと「やれる」と筆者は思っている。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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