1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. デジタル家電

iPhone 6登場の陰でひっそりとiPod classicが終了、携帯音楽プレーヤーの今後【デジ通】

ITライフハック / 2014年9月17日 13時0分

iPhone 6登場の陰でひっそりとiPod classicが終了、携帯音楽プレーヤーの今後【デジ通】

iPhone 6およびiPhone 6 Plus登場で盛り上がっている陰で、偉大なアップル製品が密かに表舞台から去って行ったのをご存じだろうか。実はアップルストアによる同社の携帯音楽プレーヤー「iPod classic」の取り扱いが終了したのだ。今後、iPodシリーズは、後継機種が発表されない限り、店頭在庫がなくなれば入手できなくなる。

iPodはiPhoneやAndroidのようなスマートフォンがあれば間に合うようになってしまった。ストレージが大容量でデータ保存が可能とはいえ、音楽再生がメインの携帯型音楽プレーヤーの時代は終わりを迎えたと言っていいだろう。

そうは言っても、ハイレゾ音源を楽しめる高級端末などは、各社から発表されており、中には携帯音楽プレーヤーなのに二十万円を超える製品まである。このことからわかるように音楽を、いつでもどこでも聞きたい人がいなくなったわけではないことはわかる。ただ、ハイレゾ音源ではなくそこそこの音質で聞ければいいというのであれば、iPodシリーズは無用となりスマホで代替できてしまう時代になったというわけだ。

しかも、スマートフォンの内蔵ストレージ容量が少ない時代はまだ存在価値があった。たとえば最新のiPhone 6シリーズのストレージ最大容量は128GBに増えた。従来より64GB増えたが、増加分すべてを音楽に使ったとして、Appleロスレスで1曲40MB程度なら、1600曲ほど入れることができる。

256kbpsに圧縮して1曲10MB程になれば6400曲。128kbpsならこの倍の12000曲入れることが可能だ。これだけあればもう十分だろう。おそらく、ほとんどの人にとって、これだけの局曲数が持ち運べれば不満はないだろう。

これ以上データー記録容量が必要な場合、AndroidならmicroSDXCが使える製品もあるので、今後の対応次第では128GB以上の容量も実現可能だろう。複数枚microSDXCを持って歩くという方法も使える。

■ネットからの再生も環境が整ってきている
筆者の場合は、128kbpsでiPhoneに転送すれば、iTunesで管理している楽曲は128GB版のiPhoneですべて持ち運べてしまう。ただ音質を重視して258kbpsにした場合には、それでは入らなくなる。しかしこの場合、iTunesならiTunes Matchを利用すれば、iPhoneに入れていない楽曲をクラウド上からいつでも入手が可能なわけで、容量不足でも困らない仕組みが用意されているのだ。iTunes Matchは年額3,980円の有料サービスながら、iTunesで登録している楽曲すべてをクラウド上に登録できるため、iPhone側に転送しないでクラウド上で管理することもできる。

ただこのサービスは、ロスレスでは管理されない、iTunes Storeに登録されていない曲のアップロードは25000曲までといった制限がある。ネット接続が前提となるが普段iTunesを使用しているなら、シームレスに利用できるので便利なサービスだろう。

■音楽をローカルに保存しないで聴く時代へ
他にも音楽ファイルをインターネット経由で登録しておけるサービスは、各社から提供されている。これにより個人の音楽の所有方法が変わりつつある点に注目したい。楽曲の販売はアナログレコードからCDへ、そしてデジタル配信へと移っていった。今では定額で楽曲をストリーミングで聴き放題というサービスも登場しており、ローカルに音楽データを保存しない。言い換えれば音楽そのものを所有しない方法も普及しつつある。

こうしたサービスの内容は各社様々で、無料から有料まで様々なプランがある。海外ではSpotifyやBeats Music、Pandra等が人気だ。日本でもソニーのMucis Unlimitedやドコモのdヒッツがあるが、海外で人気のサービスはほとんどのデバイスに対応し、サービス内容も充実しているため非常に人気でになっている。日本でもサービスが開始されれば、かなりのユーザーが利用することになりそうだ。

このように楽曲のストリーミングサービスを利用すると、スマートフォンに大量の音楽を保存しておく必要自体がなくなってしまう。その一方で20万円もするハイレゾ対応の携帯音楽プレーヤーが市場を形成しつつあるわけで、今後はある程度のクオリティの楽曲をストリーミングで楽しむ方法、ファイル自体が巨大なハイレゾ音源をローカルの保存して楽しむという二極化が進んでいくだろう。そしてハイレゾ対応の音楽プレーヤーの価格が安くなれば、いずれその時代のiPhoneシリーズやAndroid端末に、機能が飲み込まれていくに違いない。

今回のiPod classicの引退は、テクノロジー進化のおかげであるわけで、喜ばしいことなのだが、アップルを支えた偉大と言っていいひとつの名品の歴史が幕を閉じると思うと、何やらこみあげてくるものがある。

iPod classicよありがとう。そしてさようなら・・・

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

■ITライフハック
■ITライフハック Twitter
■ITライフハック Facebook

■デジ通の記事をもっと見る
・PCの自作から液体窒素の冷却まで インテル主催でアイドルによるPC自作とオーバークロックのイベント
・MSNが全面リニューアル! マルチデバイス対応、Bingアプリとも統合へ
・キャリアごとの差別化にもつながる? iPhone 6で注目したい強化ポイントはLTE関連
・年内に登場してくるインテルの「Core M」搭載の2-in-1ノートをチェック
・インテル、タブレットや2-in-1ノートに最適化した「Core M」を正式発表

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください