レピカとデンソーウェーブが資本提携!QRコードとスマホを活用した「トレーサビリティ」サービスの提供を開始
ITライフハック / 2014年11月14日 17時0分
『オムニチャネル実現への第一歩!スマホを活用したSNS連動型集客ソリューション「potto」』という記事で紹介したようにカード・メール事業を中心に企業向けの販促ソリューションを提供する株式会社レピカは、既存のポイントカードシステムをスマホやタブレットでも利用できるようにする集客ソリューション「potto (ポット)」を提供中である。今回新しい展開があったので紹介しよう。
株式会社レピカと株式会社デンソーウェーブは2014年10月7日に資本および業務提携を行った。レピカグループでAR技術をベースにスマートフォン事業を手掛けるアララ株式会社は株式会社デンソーウェーブとQRコードを活用したクラウドサービス「Q-revo」を新たに開発。
この「Q-revo」に紐づく新開発のQRコードリーダーアプリ「QR Code Reader“ Q ”」と組み合わせることで、「Q-revo」活用のソリューション第一弾として、食品及び工業製品のトレーサビリティサービスの提供を開始することを発表した。
■次世代のソリューションサービスが次々と展開できる
発表会は、まず株式会社デンソーウェーブ代表取締役社長である柵木充彦氏の挨拶から始まった。先述したように同社と株式会社レピカは2014年10月7日に資本および業務提携をおこなったことを報告、その後の展開についての詳細を明らかにした。
同社の主要事業のひとつとして、バーコードやQRコードを読み込むハンディスキャナーやハンディターミナルの提供がある。今年(2014年)は、同社が開発したQRコードの20周年にあたるという。QRコードは、これまで小型・高密度化、さらにセキュリティQRやロゴQR、複製防止QRといった機能や用途ごとに進化し続けてきた。
そして今年、“新しいQRコード”として、絵やデザイン性に優れたフレームQRコードが開発された。
「今回、見ための新しさだけではなく、QRコードの生成から読み取りまでを一貫してサポートするクラウドサービスが一緒になった。コードが適切に管理されることで、今まで以上に安心・安全なサービスを提供できると考えています。」と柵木社長。
加えて、「私どもデンソーウェーブが製品の販売・開発といったものを通じて培ってきた高い読み取り技術やシステムのノウハウ、そして信頼の高いQRコード管理機能。そしてレピカが持つスマホなどの汎用デバイスを活用したアプリケーションの展開力、CRMやポイントカードといったサービスの持つ影響力。こういった両方のメリットを融合させ、お互いの強みを活かして、魅力のある次世代のソリューションサービスが次々と展開できると、私どもは考えております。」と今回の資本および業務提携について語った。
■両社のノウハウを活かしたサービスを展開
引き続き、株式会社レピカ、およびアララ株式会社の代表取締役社長岩井陽介氏より、今回の資本および業務提携による今後の展開についての説明があった。
デンソーウェーブは、2014年9月からデータ蓄積を行うクラウドサービスと、クラウドと連携するスマートフォン用アプリの機能モジュールで構成されたサービス「Q-revo」の提供を開始。これに合わせアララは、この「Q-revo」を活用したスマートフォン向けQRコードリーダーアプリの 「QR Code Reader“Q”」をデンソーウェーブと共同開発した。
両社は、今後、「Q-revo」および「QR Code Reader“Q”」ソリューションを活用、そしてその活用第一弾として食品および工業製品において「トレーサビリティ」をキーワードに両社のノウハウを活かしたサービスを展開していく。
1.工業製品におけるトレーサビリティ(真贋判定機能)
ブランド品をはじめ、多くの工業製品で模造品が出回っている。こうした中で工場を出てから流通業者への納品、そして消費者の手元に届くまでといった、製品完成から購入までのこれまで見えていなかった流れを「Q-revo」を用いて消費者へ提供していく。
これによりトレーサビリティに加えて製品の真贋判定も可能になる。消費者はその製品が信頼して利用できるものなのかを「QR Code Reader“Q”」を用いて、手軽にチェックすることができる。
具体的には、スポーツ用品をはじめとする各種製品で展開を図っていく予定。
2.食品のトレーサビリティ
食の安全が叫ばれるようになった現在、食材が「産地から消費者の手元に届くまで、どのように流通しているのか?」を「Q-revo」で消費者に分かりやすく伝えるサービス。
その第一弾案件 として日本人の食生活に欠かせないお米を、農家から直接仕入れて販売している株式会社あっぷふぁーむソリューションズと提携。こだわり米を集めた新しいお米ブランド「米風土」(マイフード)の製品を対象に「Q-revo」を用いたトライアルを重ね、出荷から消費者の手元まで届く間のトレーサビリティ構築を目指していく構えだ。
株式会社あっぷふぁーむソリューションズの代表取締役社長である高橋隆造氏は、米風土商品についたQRコードをスマホで読み取り、お米の品質や栽培方法、生産者、さらには精米所の情報までチェックできることをデモしてみせた。
■HAPPY食堂で、こだわりの米を実食
発表会場では、希望者にレピカ社員食堂(HAPPY食堂)のランチプレートが用意された。同食堂は、社員の健康を考えて栄養バランスのとれたランチメニューを提供していることで知られている。ランチプレートでは、株式会社あっぷふぁーむソリューションズの「こだわりの米」を炊いたご飯を食べることができた。
以上、駆け足だが購入した製品を追跡できることによる「安全」と「安心」を提供してくれる同サービス。ユーザーにとっては、非常にうれしい仕組みであることが理解できたことと思う。
こうした追跡システムは、様々な製品に応用できると思う。オーダーした製品が現在、どの工程にいてどういう状態になっているのか? 手元に届くまでに、あとどれくらい必要なのか、といったこともわかるわけで買う側にとって、こうしたトレーサビリティによる透明化は非常にうれしいサービスであると言えるだろう。自社製品にトレーサビリティを持たせたいメーカー系企業は、ぜひとも問い合わせてみるといいだろう。
■株式会社デンソーウェーブ
■株式会社レピカ
■株式会社あっぷふぁーむソリューションズ
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